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過去の遭難事例に学ぶ。春山遭難防止！

春山シーズンは、 　『雪上でのスリップ』 　『雪崩』 　『急激な天候の変化』 など、登山を楽しむ上で気をつけることがたくさんあります！ 　過去の事例を参考に皆さんが遭難しないためのアドバイスをお伝えします。 1⃣令和5年5月上旬、北アルプス焼岳で発生した滑落遭難事例 【アドバイス】冬山装備の携行 　春山は気温や時間帯によって積雪が凍結したり、融けてゆるんだりと状態が大きく変化します。天候によっては冬山と変わらない状況にもなるため、アイゼン・ピッケル等の冬山装備を正しく使用して滑落しないようにしましょう。 　登山する山域によっては、10本爪以上のアイゼンが必要になります。『チェーンスパイク(軽アイゼン)があるから大丈夫だろう。』と思わず、装備が不十分な場合や雪の状態が悪ければ引き返す判断も必要です。 2⃣令和5年5月上旬、北アルプス鹿島槍ヶ岳で発生した滑落遭難事例 【アドバイス】登山用ヘルメットの着用 　この遭難者は幸いにも全身打撲、擦過等の負傷で済んでいますが、滑落時に岩に衝突していたかもしれません。また、雪渓上のルートには大きな石が音もなく落ちてくることもあります。もしものときに頭部を守るため、登山用ヘルメットを着用しましょう。登山は、リスクが大きいスポーツです。そのリスクを減らすことができる方法の一つが、登山用ヘルメットなどの装備品です。事前に準備をして登山中のリスクを軽減しましょう。 3⃣令和5年5月中旬、北アルプス烏帽子岳で発生した滑落遭難事例 【アドバイス】雪山に必要な技術の習得 　滑落遭難の原因は、不意にスリップしたり、バランスを崩したことがほとんどで、滑落した際とっさに「滑落停止」ができるかがとても重要です。雪上歩行に慣れていない方は、アイゼン歩行やピッケルを使いこなせるように練習しましょう。また、滑落停止は、確実な技術が必要です。滑落してスピードが出てしまうと救助隊員でも止めることができません。スリップやバランスを崩した際にとっさにピッケルを雪面に刺して止めることがとても重要です。