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思い出の味を受け継ぎたい 老舗食堂の若き3代目、祖母と二人三脚で「天ぷら中華」を守る 秋田・五城目町 (25/02/21 2 недели назад


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思い出の味を受け継ぎたい 老舗食堂の若き3代目、祖母と二人三脚で「天ぷら中華」を守る 秋田・五城目町 (25/02/21

秋田県五城目町で老舗食堂の3代目として祖母と二人三脚で奮闘している男性がいます。先代と祖母のために「自分が育った思い出の味を受け継ぎたい」と食堂に立つ男性の思いを紹介します。 どこか懐かしさを感じる薄い天ぷらがのった中華そば。五城目町の食堂の看板メニューで、地元の人たちに愛されています。 五城目バスターミナルから歩いて1分、縄のれんが目印の「うのき食堂」です。厨房で腕を振るうのは3代目店主・河内拓真さん(27)と、河内さんの祖母・チサさん(87)です。 五城目町出身の河内さんは高校卒業後、地元の森林組合で働いていましたが、2017年に転機が訪れました。 「店を辞めると祖母から聞いて、『自分が育った味が食べられなくなるのが嫌だな』と思って、そこから一緒に店をやっていくことになった。小学生の時にずる休みしたときに持ってきてくれたラーメンがすごいおいしくて、いろんな思い出のある味だったので」と振り返る河内さん。 うのき食堂は、1961年に河内さんの曽祖父・榮治郎さんが開業。その後、祖父・晧一さんが食堂を支えてきましたが2001年に亡くなり、以降は祖母・チサさんが1人で店を守ってきました。 高齢を理由に食堂を畳もうと悩んでいたチサさんですが、「味を受け継ぎたい」と話す孫の強い思いに心を動かされ、一緒に食堂を続けることにしました。 孫と一緒に食堂をやってみて「いいよ、助かる助かる。愛想もいいでしょ」と話すチサさんに、やっぱりうれしいですかと聞いてみると「まず、いまは元気にやってもらわないと困る」と少し照れくさそうに話しました。 チサさんは孫の拓真さんに、最初に食堂を営む上で大切なことを教えました。 河内さんは「客に対しての接し方とか、見えないところをきれいにしないといけない、隅々まできれいに。最初は掃除がだらしなかった、怒られていたので。味の前にとりあえず見えないところからの掃除とか、そういうのが一番大事だとすごく言われた」と振り返ります。 祖母の教えを胸に日々鍛錬を積む河内さん。幼い頃から一番大好きだという一品が「天ぷら中華」です。開業して間もない頃、祖父・晧一さんが「働く人に力をつけてほしい」と考案したメニューで、天ぷらそばのように中華そばの上に天ぷらをのせて提供したところ、たちまち人気となりました。魚介だしのしょうゆスープに天ぷらが合わさった、まろやかな味わいが楽しめます。 うのき食堂3代目・河内拓真さん: 「ラーメンのスープに溶けやすい薄さがあるから麺に絡んでくるんだなというのは、自分で作るようになってからすごく思った。『毎日食べても飽きない味だ』と言われるのがすごくうれしくて、シンプルな昔の“中華そば”という感じ」 うのき食堂自慢の天ぷら中華。その味を求めて足しげく通う常連客が多く、中には丼ものと一緒に注文する人もいるそうです。 常連客は「1カ月に3~4回。ここ独特の味。ほかにないと思う」と河内さんの腕前に太鼓判を押します。 不退転の覚悟で食堂を継いだ河内さんは「先代と祖母の思いを受け継いで、店が好きで来てくれる客の思い出となるような味をこれからも作り続けていきたい」と強い思いを語りました。 まごころ込めて作る天ぷら中華。老舗の変わらぬ味を受け継ぐ河内さんの挑戦はまだまだ続きます。

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