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小山清茂/管弦楽のための太神楽 [世界初演] 指揮 加藤晃 管弦楽 オーケストラ・ソノーレ長野 Kiyoshige Koyama / DAI-KAGURA for Orchestra [World Premiere] Orchestra Sonore Nagano Akira Kato, Cond. オーケストラ・ソノーレ長野 創立25周年記念第45回定期演奏会 2025年11月9日 ホクト文化ホール 中ホール この作品は、千曲市八幡地区(旧更級郡八幡村)に伝わる獅子舞の神楽囃子を素材とした作品です。作曲者自筆譜の所在は不明ですが、スコアとパート譜一式の演奏用浄書譜が残されており、2018年に小山の長男である小山茂氏から当団が提供を受け、本日の演奏に至りました。これま「太神楽」の管弦楽版が演奏された記録は残っておらず、本日が初演となります(過去に日本フィルハーモニー交響楽団による公演記録がありますが、実際に演奏されたのは後述する室内管弦楽版)。 本日演奏する管弦楽版の作曲時期ははっきりしませんが、1964年に室内管弦楽版、1970年に吹奏楽版が書かれています。室内管弦楽版と吹奏楽版では曲の構成がかなり異なり、一方で管弦楽版と吹奏楽版はほぼ同じ構成となっています。 この作品の基となった神楽囃子は、「八幡神楽」とも呼ばれる旧八幡村中原の神楽囃子、又はその流れを汲むものと考えられます。中原の神楽囃子は、周辺一帯に多大な影響を及ぼしています。千曲市八幡の武水別神社のお祭りでは、周辺の獅子舞が集まって舞うのを見ることができますが、実際に「太神楽」とほぼ同じ旋律もいくつか聞かれます。 曲は独奏ピッコロの低音域による情緒あふれる響きで始まり、すぐに太鼓が入ってきて、お祭りのうきうきした気分を呼び起こします。この部分は、「道行」又は「道中囃子」といって、獅子舞の一行が集落の中を練り歩く際に演奏されるお囃子で、前述した中原系統の獅子神楽の道中囃子の旋律をほぼそのまま用いています。 続いて聞かれる強烈な和音による荒々しい部分は、「お獅子がたてがみを振り乱し、真っ赤な口をあけて凄むところ」(作曲者による自作品解説)で、その後、このお獅子のモティーフといくつかの舞(幌舞、御幣舞、岡崎の舞など)が交互に現れ、曲が進みます。 終わり近くなると、マリンバと太鼓の枠打ちによる八分の六拍子のリズムに乗って、弦楽器がおどけた節回しを奏でますが、この部分はおかめやひょっとこが登場する場面です。中原の獅子神楽でもおかめやひょっとこの登場する舞はありますが、小山はここでは実際のお囃子に基づくのではなく、音程のない囃し言葉を旋律化したような主題を用いてユーモラスな場面を表現しています。 その後再びピッコロと太鼓による道中囃子が聞かれ、最後は神楽の一行がだんだん遠ざかっていくように曲を閉じます。 曲目解説:宮下拓也 制作:アビレック(AVRec.) YouTube (高品質クラシック) / @avrec.