土石流被害の熱海市　台風8号接近前に市独自の避難指示　市民に戸惑いも（静岡県）【熱海土石流】 скачать в хорошем качестве

土石流被害の熱海市　台風8号接近前に市独自の避難指示　市民に戸惑いも（静岡県）【熱海土石流】

台風8号の接近で、土石流災害が起きた熱海市では7月26日夜遅くから雨が予想されて、市は独自の判断で「避難指示」を出しました。しかし、住民には戸惑いもありました。 ＜天野貴弘記者＞「台風の接近に伴い、蒸し暑く湿度の高い、きょうの熱海市内。現場では重機などを使い、捜索活動が続けられています」 　26日も続けられた土砂災害現場での捜索活動。炎天下で約700人がいまだ行方不明の6人を必死で探しました。この捜索活動によって発見された2人の遺体について、25日に身元が判明しました。 ＜瀬下陽子さんの長男＞「よく頑張った、よく帰ってきてくれた。そう声をかけました」 ＜太田さんと30年来の知人　大熊タイ子さん＞「人生豊富な方でしたから、いろいろ皆さんにご指導してもらったりして、立派な方だった」 　これまでに21人の死亡が確認されている熱海の土石流災害。被災地にとって気になるのは台風8号の動きです。日本の東海上を進む台風8号は27日に日本列島に上陸する見込みで、県内にも雨をもたらす恐れがあります。今回の土石流を発生させた直接の原因は降り続いた大雨です。もし、台風によって雨が強くなると、新たな二次被害の危険性が高まるのです。さらなる被害を防ごうと熱海市は「先手」を打ちました。 ＜防災無線＞「速やかな避難をお願いします」 　熱海市は台風の影響が出る前に避難を完了させようと、26日午後1時に市独自の判断で避難指示を出しました。対象となったのは、伊豆山地区の住宅など約270棟。土石流に飲み込まれた地域の周辺のエリアです。 ＜斉藤栄熱海市長＞「いつも難しい判断だと思う。常に判断には迷うところ」 　7月3日に土石流が発生した際、熱海市は避難指示を出していませんでした。その反省を踏まえて今回は異例の避難指示に踏み切ったのです。 ＜消防と町内会長による呼びかけ＞「避難勧告が熱海市から出ている。台風で大変だということで」 　消防団員や地元の町内会が、対象となる住宅を一軒一軒回り、住民たちに避難を呼びかけました。 ＜消防団員＞「避難していればという思いが強い。避難すれば命は助かるということをもう一度確認したい」 　今回の避難先に指定されたのは同じ伊豆山地区にあるホテル4カ所です。ただ、住民の間では避難するかどうか判断が分かれています。 ＜住民＞「（大雨で）がけが1回前に崩れてる。家が壊されて怖い思いしているから」 ＜住民＞「不安ではないが、また停電とか、そんな風になったらいやだなと思って」 ＜住民＞「調子が悪いもので、眠っているだけで精一杯なので、勘弁してもらった。うちの中が一番いい」 　異例の早さで出した避難指示。熱海市長はその意味を強調します。 ＜斉藤栄熱海市長＞「一回被災しているエリアなので空振りと批判されるかもしれないが、やる必要があると思っている」 #オレンジ6　7月26日放送