故事成語アニメ「五十歩百歩」 скачать в хорошем качестве

故事成語アニメ「五十歩百歩」

#漢文 #故事成語 #五十歩百歩 故事成語…「故事」（昔あった出来事や昔から伝わる言い伝え）がもとになって出来た言葉。特に、中国の故事からできた言葉を指す場合が多い。 戦国時代…前403～前221。春秋（しゅんじゅう）時代の晋（しん）王朝が韓（かん）・魏（ぎ）・趙（ちょう）に分割されてから中国を秦（しん）が統一するまでの約２００年に及ぶ時代。この時代を記した書物『戦国策』から名付けられた。諸侯がそれぞれ王と称して互いに領土を拡げ、富国強兵を進めて覇権を争った。その中で政治・経済・社会上の新しい秩序が形成されていった。各国とも才能のある人物を登用して国家の発展を図ったため、諸子百家（しょしひゃっか）と呼ばれる数多くの思想家が登場した時代でもある。今回登場する孟子もその一人。 魏（ぎ）…戦国時代の国の一つ。現在の山西省・河南省周辺を領有した。梁（りょう）とも呼ばれる。戦国時代初期には強大な力を持ったが、前225年に秦に滅ぼされた。 恵王（けいおう）…前400～前319（在位前369～前335）。魏の第3代君主。恵王の時代の魏は周辺国との戦争が増え、民衆は苦しんでいた。 孟子（もうし）…前372～前289。中国、戦国時代の思想家。儒教の祖である孔子の思想を継承してその説を発展させた。早くに父を失い、「孟母三遷」の教えで知られる母に育てられ、幼い頃から学問に励んだ。５０歳を越えた頃、諸国で「仁義」を重んじる政治のあり方（王道政治）を説き、魏の国でも政治顧問として活動した。しかし、道徳性を重視する孟子の政治観は、戦乱の続く時代には合わないものとされ、用いられなかった。晩年は故郷で弟子たちの教育にあたった。人々の内面的な道徳性を重視した※「性善説」に基づく「王道政治」の立場から、富国強兵を進め武力と権力で統治する「覇道政治」に反対した。孟子の言葉を記した『孟子』は「四書」（ししょ・儒教の教典）の一つとなった。 ※性善説（せいぜんせつ）…孟子の道徳観の核となる思想。人間は善を行う道徳的本性を持っているとする説。人が悪事を行なうのは、この本性が欲望によっておおわれるためであるとした。 王道政治（おうどうせいじ）…「仁義」「徳」に基づいて行う政治のあり方。権力や武力、策略によって国を治める「覇道政治」と対比される。孟子は、内面的道徳性を重視し、人民の生活の安定を最優先とした。また、教育を普及させることで、道徳的に国家を導こうとする理想を掲げた。下剋上の時代背景と、富国強兵に励む各国の王からは、採用されることがなかったが、孟子の思想は中国道徳論の礎を築いたといえる。 【解説】 孟子は恵王が好戦的性格を改めない限り、どんな政策も無駄であるという事を、たとえ話を用いて巧みに説いている。