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【イチバン！！】“室蘭の神の手”　ロボット手術の数　北海道ナンバー１！　長谷医師の挑戦

いま医療界で目覚ましい進歩を遂げているロボットを使った外科手術。このロボット手術において室蘭に北海道で「イチバン」の医師がいます。 　１ミリほどしかないアームの先を自由自在に操る！ 　人間の手を超えるとも評される「室蘭の神の手」とは？ 　平田伸さん：「友達が来たら吸うからね、あるけども綺麗だよ、空っぽだよ」 　登別市で一人暮らしをしている平田伸さん６７歳。最近、長年吸っていたタバコをやめました。 　平田さん：「実際こういう風になったからやめる気になっただけでいいきっかけだわ。いい先生に当たったからね」 　平田さんがタバコをやめたのは、先月発覚した「肺がん」の罹患。そして、ある「医師との出会い」がきっかけでした。 　室蘭市にある製鉄記念室蘭病院の呼吸器外科医長谷龍之介さん。「ダヴィンチ」という支援ロボットを使用する手術の専門医です。これまで３０３件の手術で多くの患者を救ってきました。 　「ダヴィンチ」とは、アメリカの医療機器メーカーが開発した、内視鏡手術用ロボットです。 　高解像度のカメラと、用途に合わせて交換可能な３つのアームを専用のコントローラーで操作します。１機およそ３億円もします。 　製鉄記念室蘭病院の呼吸器外科医長谷龍之介さん：「今まで、胸腔鏡というカメラを入れて手術をしていたんですが、やはり（ダヴィンチは）圧倒的に画質が違うということと、関節が多いので、いろんな向きから、切ったり剥離したりできるんですよね。操作性というのが圧倒的にダヴィンチの方が高くて、精緻な手術ができるということになります」 　手術を受ける患者側にとっても、傷口が小さく済むことなどから、術後の負担が軽減されるというメリットがあります。 　長谷医師：「ダヴィンチというロボットを繋いで、手術をするかたちになります。ここに線が入って、上葉中葉下葉というふうに分かれているんですけど、ここの上葉を取るという形の手術をするという形ですね」 　先月肺にがんが見つかった平田さんは、ダヴィンチを使って肺の一部を摘出する手術を受けることになりました。肺は心臓と近い位置にあるため、手術には繊細な技術が求められ、ロボットを用いた手術が非常に適していると言われています。 　手術の日。自らの足で手術室へ向かう平田さん。長谷医師も、平田さんが待つ手術室へ向かいます。 　長谷医師：「右上葉肺がん、右上葉切除の予定です。予定手術時間５時間、予想出血量は１０ccです。術者、長谷です。」 　ダヴィンチを使用する前に、胸の部分にカメラとアームを通すための４つの穴をあけます。長谷医師の合図でダヴィンチが起動すると、アームと本体が接続されました。入念にアームの位置を調整し、長谷医師はダヴィンチの操縦席へ向かいます。 　今回の手術は、タバコの影響によって癒着してしまった肺の部位同士を切り離すことから始まりました。アームの先はごく小さく、太さはわずか１ミリほど。人の手を上回るその可動域を駆使して手術は行われます。 　長谷医師：「これで癒着なしだね」 　操縦席に座る医師の手やカメラを操作する足からは一切の迷いが感じられません。切除した肺の一部を袋に入れて取り出し終了。手術にかかった時間は３時間８分でした。 　取材手術から２週間あまり経ったあと、無事退院していた平田さん。非常に初期のがんだったこともわかり、術後の経過も順調です。 　平田医師：「話しやすい先生だよ、病気のことしか言わないのがほとんどの先生だけどさ」 　長谷医師：「患者さんが元気で、退院して今まで通りの日常を送っていただける姿を見た時は、本当この上ない喜びですね」 　長谷医師は日頃、後輩の指導にも力を注いでいます。 　目標は「室蘭」でも、大都市にひけをとらない医療を提供すること。特に、喫煙率が高い北海道では肺がんによる死亡率が高く、道内でも室蘭は特に高い割合で肺がんによる死亡者が出ているのが実情です。 　長谷医師：「喫煙というのがとにかく悪いので、喫煙をやめてそして検診を受けるというのが非常に大事です」 　長谷医師はなんとかその状況を変えたいと奮闘しています。 　長谷医師：「今まではおそらく（高度な）手術が必要になった場合は、札幌にいかなければいけないと。地元で手術ができるっていうことは非常に大きなことだと思ってます」 　ダヴィンチによる手術は年々その需要が高まっています。 　北海道の地域医療に詳しく、肺がんの専門家でもある渓仁会の成田理事長はこう語ります。 　渓仁会成田吉明理事長：「医療機関へのアクセスがどのくらいの時間でできるかということに関してはやっぱり（他の都府県に比べて北海道は）圧倒的に不利だと言えます。ダヴィンチっていう遠隔で手術ができるロボットっていうのも、たとえば札幌にいながらにして、釧路の患者さんの手術ができるってことになると、やっぱり患者さんにとっても非常にメリットがある」 　高い次元の医療が受けられるという未来が近づいています。 　地域で暮らすひとたちの日常を守るために「室蘭の神の手」、長谷医師の挑戦は続きます。 　長谷医師：「自分たちの地域でちゃんとした医療を受けることができれば、ご高齢の方も安心して住むことができると思う。将来的に癌になる人が（自分の活動を通して）１人減ればそれはそれで、素晴らしいことなんじゃないかなと思っています」 ▼HTB北海道ニュース　公式サイト https://www.htb.co.jp/news/ ▼情報・映像提供はこちらから「イチオシ!!動画ポスト」 https://www.htb.co.jp/news/info.html ▼HTB北海道ニュースのSNS Twitter　  / htb_news   Facebook　  / htbnews   TikTok　  / htb_hokkaidonews   #室蘭 #ダヴィンチ #ロボット #手術 #神の手 #HTB北海道ニュース　#北海道　#ニュース