【東方MMD】三神ヘカーティア・純狐・クラウンピースで君色に染まる скачать в хорошем качестве

【東方MMD】三神ヘカーティア・純狐・クラウンピースで君色に染まる

《番外編　生徒会長への道　2話入学した理由》 　 　　忘れかけていた思い出、記憶、出来事それは数を数えればきりがなく、自身の身を焦がす行為にも等しい。どれだけ平和な世界、どれだけ笑顔あふれる世界にいたとしても自分の傷を消すことが出来ない・・・自分の胸に突き刺さった毒針を抜くことが出来るとすれば・・・無残な復讐を果たした時に違いない。 　毎日同じ様に日が昇り、日が沈む。代わり映えの無い時を送るたびに怒りに似た感情と虚無感が支配していく。そんな感情を振り払うようにゆっくりと目を開けると薄上がりの部屋が広がっていた。私のベットにヘカーティアとクラウンピース3人で撮った家族写真だけが置かれてる質素な部屋が・・・何もない事が何よりもの幸せであって、何も失わない安心感がある。ヘカーティアによく何か言われるけど正直どうだっていい・・・。 『外もまだまだ・・・暗いわね』 　まぁ、朝4時なんってこんなものかな？蝉の鳴き声も鳥の鳴き声も何もせず風を吹いていない静止画のような世界が何処までも続く。自分が原因で発する音以外何もしないと自分だけしかいない寂しい世界みたい・・・違う道を選んだとしてもその先に必ずしも光があるとは限らず・・・必ずとして闇があるとも限らない・・・それでも確実に底に落ちる何かは存在する。舞う花の様に一瞬でも楽になれたらどれだけ楽なのか？自分語りにも等しい事を考えながらブラックコーヒーを淹れ、居間のソファーに腰かける。 『苦いわね・・・』 ブラックコーヒーの苦みはどれだけの年月が経っても慣れないし、口の中に残る後味の悪さも慣れない。これを普通に飲めるヘカーティアはどんな味覚してるのよ？クラクンピースなんってオレンジジュースやリンゴジュースを目の前にしただけで目がキラキラと純粋な子供の様に光るってのに・・・やっぱりお茶が一番ね。 『お前・・・起きるの早いな・・・』 　ヘカーティアがおっさんみたいに腹をかき、乱れた髪を直さずあくびをしながら湯気の立ったコーヒーを片手に私の横に座った。寝ぼけてるのか机の上に置いてる空の爪楊枝建てを口元まで運んで 『あれ？・・・もう空だ・・・飲むの早いな・・・』 寝ぼけてる時は現実も夢の世界も何も変わらないようなもので今ヘカーティアの世界がどんな風なのかが少しだけ気になる。本来はこんなに早く起きるような͡娘じゃないから無理はないけどね。どうしてこんなに早く起きたか？それにはクラウンピースが深く関わってくる。 『ヘカーティアさっさと起きなさい。作る時間無くなるわよ？』 『何言ってんだ！・・・私は・・・起きてるっての・・・アレ？コップが小さくなってる？』 　酔っ払いみたいな阿保みたいな言い分ね。今はそれだけ平和って事かなかな？嬉しさが隠せず笑みがこぼれる。でもそろそろヘカーティアを起こさないとアレを作る時間がなくなっちゃうから私は・・・・・・ヘカーティアの顎を掴み、アッツ！アッツのコーヒー口に全部一気に突っ込む。そして吐き出さないように口を両腕で抑え苦しむヘカーティアにコーヒーを飲める羨ましさと嫉妬心を混ぜ、馬乗りに状態になる。 『目・・・覚めた？』 『そ・・・そんなにされれば嫌でも覚めるっての・・・』 『そう？なら、早くお弁当を作るわよ。あの子が起きる前に』 『あいあいさー・・・イタ』 　ヘカが起き上がったと同時に笑いながら少し頬をつねられた。そしてヘカはすっきりしたと言って部屋にエプロンを取りにいった。私たちがこれからするのはこれから3人で遊びに行く先で食べる弁当作り、ヘカは料理が下手だから作らなくってもいいって言ったんだけどクラウンピースの弁当は自分が作る！って聞かないから少し前まで私が教えてきた料理スキルとヘカの実力を確かめる重大な場面でもある。 『さて、純狐よ！料理を始めるぞ！』 『・・・あ、うん』 　何故か、黒いサングラスをかけて登場して来たけどめんどくさいから無視することにし、クラウンピースが起きるまでの今から約3時間の間に任務を完遂させるために料理人としてと私の姿を出す。あの娘が好きな「たこさんウィンナー」、「ハンバーグ」そして栄養満点のサラダ料理を作る。 　そこからヘカのおふざけを無視し続け、いじけて頬を膨らます姿を横目に説教を交えつつ何と時間以内にあの娘の好きなものが完成した。私は並行して作ったから一時間程度で完成したけどヘカのは形が崩れてた。それでも少し不安げなヘカの悲し気な支援を浴びながら味見をしてみると普通に美味しかった。自分の思った事を口にすると 『ま！私は神様だから！なんでもできるって話なんですよ？純狐も私を見習いなさい！』 『そうね。だから子供みたいに少しごねるね』 『え？・・・ギャー！！』 　中指を少し出した状態にしてのぐりぐりを1分にわたって繰り広げた。糸の切れた人形の様に崩れ、頭を抱え狂い転がっている。普通のぐりぐりの強化版だから流石にあの娘にはしないけど危険度が分かったわ。次から一線超えた悪戯されたらこれやろ 『ん・・・お母さん・・・お姉ちゃん・・・どうしたの・・・？』 　居間の扉をゆっくりと開けて入ってきたのはいつもの奇抜な格好じゃなく、ふわふわパジャマ姿のクラウンピース。寝ぐせもそのままで更にクマちゃん人形をしっかりと抱きかかえた姿が完全に天使。どこかの料理が出来ず悪戯好きの馬鹿女神とは違って、あくび姿まで太陽の様に眩しく私の事をお母さんと呼ぶ！この娘の寝起きはいつも心が癒される。私の足元でもだえ苦しんでいるヘカは・・・・悪魔かな？苦しんでる顔が 　因みにクラウンピースが私の事を「お母さん」と呼ぶのは私が強要した事ではなく、この娘が純粋に呼んでるだけ。外では私の事を「友人様」ヘカは「ご主人様」と呼ぶけど3人きりになる場合は親子や姉妹の様に呼び合ってる。何をいってもこの娘もまだまだ天子のような眩い子供って事ね。 『お姉ちゃん・・・馬鹿なの・・・？』 『寝起きでお姉ちゃんを罵ってくるとは・・・未来が明るいよ・・・お姉ちゃん嬉しい』 『お母さん着替えてくるね』 　ヘカの対応だけはバッチリみたいね。ヘカの語りかけに2度瞬きをして部屋を出ていった。部屋を出る前に料理の匂いに気がつたみたいで台所の方を見るに鼻歌交じりに部屋を出た。もともと第三者だった私がお母さんと呼ばれるのは違和感があるけどあの娘が呼んでる事だし・・・ 『ヘカ、あんたもいい加減着替えてきなさい。髪もしっかりと直して』 　へいへいと返事をしながら頭を押さえ洗面所に向かった。少し強くしすぎちゃったかな・・・？野菜少し多く入れてあげようかな。再び一人になってこれからの事を考えることにした。これから行く場所は少しだけ変わってるからね。さて、少しだけお昼寝しよ。 　次に目が覚めた時は10時過ぎだった。ヘカに少し嫌味交りな事を言われつつクラウンピースを抱っこしながら目的地に向かった。向かったのは比那名居家に相談して遊び場として使っていいと許可が出た浮遊島の1つ。そして紫に様々な条件と引き換えになんとかスキマなどを操ってもらって他のヘカ2人がこれる空間にしてもらった。2キロ圏内限定だけど 『まさか、幻想郷内で3人が揃う事になるなんってな』 『クラに純狐がいるから別にいいんだけどね』 『私としては独り占めできなくなるから最悪だ』 『あ゛？』 『なに？』 　今にも青ヘカと赤ヘカで喧嘩が始まりそう。黄ヘカは少しめんどくさがり屋と言うか自分の世界に引きこもりがちで3人の中ではおとなしい方で3人は体を共有してるって言うけど実際は三つ子って考えると分かりやすいかな。赤ヘカが長女だとすると青ヘカが次女で黄ヘカが三女かな？冷ややかな目で姉二人を見守る・・・まぁいいっか。 　それからクラの笑顔が喧嘩を仲裁してピクニックが始まった。赤ヘカと青ヘカとクラウンピースが仲良く遊んでる姿は本当に微笑ましい。黄ヘカは私の横に座って同じく3人を見守りながら談笑をしていた。ヘカ達は感覚も記憶も共有してるから赤ヘカが感じた感情や起こった出来事も全部知ってる。そして本人たちにもそれぞれの感情があって、その中でも黄ヘカだけが良く話が合う。 　今は話し合ってるのは「友達」について。私たちと遊んでいるとクラウンピースに友達がいないんじゃないかってとても心配になる。赤と青ヘカは気にしてないけど黄ヘカが心配してる。一番良心的なヘカかな 『やっぱり私たち以外とも遊ばせた方がいいよね・・・学び舎とか幻想郷にないの？』 『学び舎ね・・・あるにはあるけど・・・どうなのかしら・・・』 『クラなら大丈夫だと思うけどな・・・あの娘意外と純粋なのは知ってるけど・・・逆に私たちからしか教わってないから・・・そう言った学び舎に行かした方がいいと思うよ・・・視野が広がってしっかりとした大人になれると思うし・・・友達もたくさんでき良いと思うよ・・・』 『ん・・・やっぱり悩むわ』 　そして様々な相談をし、気が付いたら午後になってた。黄ヘカからクラの昔話など聞いてる時に 『お母さん！おままごとしよ！』 『えぇいいわよ。どんな役か決まってるのかな？』 『泥沼関係！』 　一瞬頭の中が真っ白になった。こんな純粋な娘がいま・・・泥沼関係・・・そんなことを言うはずがないわよね？それに私は少しだけ疲れて聞き間違えてた可能性が・・・もう一度聞けばいいのよね？黄ヘカも平然な顔を・・・顔・・・してない 『今なんって言ったの？聞こえなくて』 『ん？泥沼関係！！』 『・・・そう・・・ヘカクラをお願い』 私が何をしようとしてるのか。いち早く理解してくれてクラを少しだけ遠くに離してくれた。よし・・・厳重注意！！！しなくちゃね！！！！ 『アンタら！！こっちにこい！！』 『！！？』 私はそこから長々と説教をした。子供に与える悪影響に行動に責任が伴う事、そしてあの純粋な笑みを汚す事。全身全霊をかけて夕日が堕ちるまで説教は続きその後、クラと黄ヘカと話し合って幻想郷内で一番信用できる慧音先生がいる寺子屋という学び舎に入学させる事にした。 　その後、紫と話し合い、慧音先生と話し合い4月に正式に寺子屋に入学した。送り迎えはヘカの希望で私でなくヘカにがすることになった。