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おおいた味散歩　竹田市のチーズトマトもつ鍋

暮れも押し迫り、寒さが身に染みる日々。冷えた体を温めるには鍋料理が一番だ。竹田市に地元産の野菜を使ったもつ鍋があると聞き、訪ねた。 　市中心部の細い路地の入り口に丸い大きなちょうちんがともる。博多もつ鍋専門店「陽（ひ）はまたのぼる」は６月にオープンしたばかり。同市出身の氏田善宣さん（２９）が「生まれ育った竹田を盛り上げたい」と料理修業を積んだ福岡市から帰郷、開業した。 　人気の「ホットスパイシーチーズトマトもつ鍋」には、新鮮な牛モツに荻町産のトマトやキャベツ、ニラなど地元産の野菜がたっぷり。火に掛けて５分ほどたつと、トマトとチーズが溶け合ういい香りがふわりと広がった。 　「まずは自慢のスープを味わって」と氏田さん。トマトの甘みと酸味にチーズのまろやかさが加わり、殻ごと入ったアサリも味を引き立てる。後からじんわりと辛さが来る。 　モツのぷるんとした脂身をかむと甘みとうま味が広がる。しゃっきりした歯応えを残したキャベツと香りのいいニラが後を引く。最後にチャンポン麺を入れ、チーズを絡めると"イタリアン"な雰囲気になった。 　「竹田はいい食材の宝庫。努力すれば田舎でもお客さんを呼べることを証明したい」。氏田さんの力強い言葉に心も温まった。 "味"メモ 　もつ鍋のスープはしょうゆ、みそ、塩とんこつ、チゲ、豆乳、トマト味の６種類。１人前１３８０円からで、注文は２人前から。料理には竹田市直入町長湯の籾山湧水を使う。営業時間は午後５時〜同１１時で不定休。もつ鍋の具材の全国通販もしている。問い合わせは陽はまたのぼる（ＴＥＬ０９７４・６２・２１７７）。 散歩メモ 　籾山（もみやま）湧水は年間を通して１２度の軟水が豊富に湧き出している。まろやかな口当たりの水を求め、県内外から多くの人が訪れる。湧水を管理する郷豆腐店（ＴＥＬ０９７４・７５・２５３６）は、新鮮な豆乳を使った豆腐や油揚げ、豆乳スイーツを販売している。