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春日井市の高蔵寺ニュータウンでは、住民の高齢化が進んでいます。そんな中「生活の足」を確保するべく、最先端技術を使ったある取り組みに住民が参加しています。その取り組みとは。 住民主体で運営する自動運転送迎サービスは世界初 住宅街を走るのは1台のカート。 (機械)「まもなく左に曲がります」 運転席を見てみると、触れていないのにハンドルが自動で動き、カートは左に曲がりました。自動運転で街を走るカートです。自動運転には5つの段階がありますが、状況に応じて人が操作するレベル2の技術で運転を行っています。 自動運転カートが走るのは、愛知県北西部に位置する春日井市の高蔵寺ニュータウン。7つに分けられた地区のひとつ、石尾台地区です。ここでは、自動運転カートを走らせて住民を送迎するサービスを今年2月から始めています。 運営の主体は「石尾台おでかけサービス協議会」。住民が自ら設立したNPO法人です。 (堀田理事長) 「3年前からこの地区にこういう話があるけどどうだと(市から)あって、みんなで集まってやり始めた」 技術的なサポートをしている名古屋大学によると、住民が主体となって運営し、客の要求に応じて自動運転で送迎するサービスは「世界初」だといいます。 NPO法人のメンバーは現在23人。住民がこの会社を立ち上げたのにはある訳が。 (堀田理事長) 「非常に高齢者が増えている。(石尾台の住民の)65歳以上がほとんど50%に近いということで、今後大変だということでやり始めた」 高齢化で運転免許証返納も進む 会員登録すると100円で乗車できる 名古屋のベッドタウンとして50年以上前に開発された高蔵寺ニュータウン。当時入居した人たちの高齢化が進んでいます。春日井市の高齢化率は13年間で7ポイントの上昇ですが、高蔵寺ニュータウンではおよそ17ポイントも上昇しているのです。 さらに、石尾台地区は坂が多く、高齢者の運転免許証返納も進むなか、住民の「生活の足」の確保が問題となっていました。これらの問題を住民たちも自ら参加して解決しようと動いたのです。 使用しているのは7人乗りの電動ゴルフカートです。カートにはセンサーやコンピューターを取りつけ、運転を自動化しました。「石尾台おでかけサービス協議会」の役割は運転や予約の管理。自動運転カートの開発や予約システムのサポートは名古屋大学やKDDIなどが行っていて、5年ほど前から実証実験を重ねて実用化に結びつけました。 実際にサービスを利用する人に同行させてもらいました。利用者は前日までに電話で予約。地区内にある128のポイントから乗り降りすることができます。 有料の会員登録をすると、1回100円で乗車することができます。 (利用者)「きょうは暖かくて本当にいいですね。桜が少しずつ咲いているじゃないですか。開花していますね。早いですね今年は」 10分ほどで目的地に到着しました。 (記者)「きょうは何しに?」 (利用者)「体操教室です。入口から入口まで(送迎してもらった)。これはすごく便利で、利用させてもらっている」 取材した日は、9人の利用がありました。またこの日は、名古屋大学やKDDI、春日井市の担当者も参加し、自動運転カートの課題を話し合うため、意見交換会を開きました。会議では「石尾台おでかけサービス協議会」のメンバーも積極的に発言していました。 (サービス協議会メンバー)「リセットボタンを押すとぐっと動く時がある。みなさん経験ありませんか?」 世界からも注目 自動運転が高齢化に悩む自治体を支える 石尾台での取り組みは、「生活の足」の確保に悩む全国の自治体でも期待される取り組みです。 (春日井市 津田主査) 「まずはしっかり石尾台で形にしていきながら将来的にはほかの困っている地域のところで今回のここでのノウハウを横展開できるような形を模索できればいいと思っている」 この日は大阪から大学の教授が視察に訪れていました。さらに、韓国やアラブ首長国連邦といった海外からの視察が訪れることも。世界から注目されているプロジェクトなんです。 (堀田理事長) 「ここで成功しないと遠くへ行けない。あるいはこういう風にやったからどうだと言えない。まずは成功してみんなが気軽に乗れる(サービスを)いまは目指している」 ▼チャンネル登録はコチラ↓↓応援お願いします! / @aichi-news ▼愛知のニュースHP https://news.tv-aichi.co.jp/ ▼ニュース公式SNS ◇Twitter(情報提供はこちら) / news_tva ◇TikTok / tva_news 【主な報道番組】 ▼5時スタ 月~金 17:00~17:25 今、気になるニュースを「暮らし」に密着した視点で伝えます。 https://tv-aichi.co.jp/5sta/ ▼TXNニュース 土日 17:20~17:30 日本や世界の最新ニュースをコンパクトにお伝えします。 ▼映像提供はこちら https://tv-aichi.co.jp/newspost/