【ゆっくり朗読】中島敦『弟子』【名曲と共に】 скачать в хорошем качестве

【ゆっくり朗読】中島敦『弟子』【名曲と共に】

#中島敦 #弟子 本編は、00:02:25 からです。 ◆チャプター 00:00:00 Coming 00:00:33 オープニング 00:02:53 本編 00:03:05 Chapter1：一 魯の卞の游侠の徒、 00:09:01 Chapter2：二 このような人間を、 00:19:05 Chapter3：三 ある日子路が街を歩いて行くと、 00:26:32 Chapter4：四 ある時、子路が一室で瑟を鼓していた。 00:30:11 Chapter5：五 弟子の中で、子路ほど孔子に叱られる者は無い。 00:37:31 Chapter6：六 晋の魏楡の地で 00:48:47 Chapter7：七 大きな疑問が一つある。 00:55:09 Chapter8：八 ここに美玉あり。 01:07:37 Chapter9：九 衛の霊公は 01:14:39 Chapter10：十 葉公子高は竜を好むこと甚だしい 01:21:51 Chapter11：十一 許から葉へと出る途すがら、 01:28:50 Chapter12：十二 宋から陳に出る渡船の上で、 01:42:33 Chapter13：十三 衛に出入すること四度、 01:46:30 Chapter14：十四 孔子が四度目に衛を訪れた時、 01:53:36 Chapter15：十五 魯の哀公が西の方大野に狩して 01:57:43 Chapter16：十六 子路が魯に来ている間に、 02:07:32 エンディング ◆『弟子』（ていし）は、『論語』を原典とした中島敦の短編小説である。中島没後の昭和18年（1943年）2月、『中央公論』に発表された。 朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや。 遠方から何日もかけて朋友――志を同じくする朋友が、自分を訪ねて来てくれた。 …なんと感動的なことではないでしょうか。 しかし、この『論語』からの一節、現代の私たちの感覚からすると、どこか大げさに響くかもしれません。 そこで、「遠方」を「遠い昔」と考えてみてはどうでしょう。 古の書物の中に、自分と同じ志を抱いた人物を見出した――するとどうでしょう、これこそ、「亦た楽しからずや」と言えるのではないでしょうか。 さて、本日お届けするお話は、中島敦「弟子」でございます。 みなさんは、孔子の弟子・子路をご存知でしょうか。 「曲がったことの嫌いな熱血漢。不器用だけれど義理堅く、弱者の味方」――『論語』からは、そんな親しみやすい人物像が浮かんできます。 この「弟子」という作品は、子路を主人公に、『論語』を物語風に再構成した作品です。 真正直な彼の目には、師である孔子や同門の弟子たち、そして当時の世相はどのように映ったのでしょうか。 そして今を生きる私たちは―― 本作で綴られる言葉の中に、志を同じくする朋友を見いだすことができるでしょうか？ ◆かま猫notes ※ネタバレ含みます。 [この作品について] みなさんは、『論語』をご存じでしょうか？ 高校の漢文の授業で習ったような…という方が多いのではないでしょうか。 『論語』は、孔子とその弟子たちの言行を弟子たちがまとめた書物で、孔子の思想を中心とする「儒教」の基本文献のひとつです。 『論語』は、ちょうどキリスト教における聖書のように、人の生き方の指針を示す書といえます。 ただし、キリスト教が神への信仰を中心とする宗教であるのに対し、儒教は人としての道徳や社会秩序を重んじる思想体系です。 その根底には、「仁（思いやり）」「義（正しい行い）」「礼（礼節）」「智（知恵）」「信（誠実）」といった徳目を通して、よりよい人間関係と調和のとれた社会を築こうとする考えがあります。 そしてこの『論語』に登場する孔子の弟子の中でも、ときに孔子以上に印象的な人物として描かれているのが「子路」です。 みなさんもおそらく、この子路の名は、孔子と共に最も記憶に残っているのではないでしょうか。 確か、こんな話が授業で紹介された、と記憶しています。 --------------------------------------------------------------------------- 子路問、「三軍可使必勝、與之誰。」 子曰、「不與、命也。必也臧武仲乎。善人為邦百年、亦可以勝殘去殺矣。」 子路が問うた。 「三軍を指揮して必ず勝つ任務を与えられたら、先生は誰と組まれますか？」 孔子が答えた。 「天命にかかわることだが、もし誰かを選ぶとすれば臧武仲（ぞうぶちゅう）だろう。 善い人が国を治めて百年経てば、暴虐や殺戮をなくせるようになるだろう。」 この場面では 子路 が「自分こそ武勇の士」と自負していて、孔子も自分を選ぶに違いないと思って質問しています。 しかし孔子はそれを退け、「臧武仲」という徳の高い人物の名を挙げます。 つまり孔子は、「戦いで勝つ」よりも「徳によって人を治める」ことを重視しており、子路の武勇や実践力を買いながらも、彼の短気さや粗野さをたしなめた形です。 --------------------------------------------------------------------------- なんとも「困った弟子だな」と思わせるようなエピソードです。 しかしながら、『論語』に見られる子路は、単なる「困った弟子」というエピソードだけではありません。 一方で、一本気で正義感にあふれた「快男児」として、その活躍ぶりが生き生きと描かれたエピソードも、数多く存在します。 さらにこの中島敦の『弟子』においては、衝動的で直情的な性格ながらも、経験を重ねて成長し、やがて衛の宰領格にまで抜擢されるなど、その人生は波乱に満ちながらも、孔子の高弟の一人として、着実に進歩している姿が、わかりやすく、細かく描写されています。 ---- ところで、子路には、最後まで理解できなかった孔子の教えがありました。 その教えとは何でしょうか。それは、彼の生き方にどのような結末をもたらしたのか――。 ぜひ本編で、その結末をご覧ください。 [戚？] 以下の一文について。 子路は一瞬耳を疑った。この窮境に在ってなお驕るなきがために楽をなすとや？ しかし、すぐにその心に思い到ると、途端に彼は嬉しくなり、覚えず戚（ほこ）を執って舞まうた。 子路が無骨な舞を舞う、なんとも印象的な場面ですが、この「ほこ」について。 原文では、戚に「ほこ」とルビが振られています。 しかし、戚は親戚の戚（せき）でもありますが、武具である「ほこ」の意味はありません。 一方で、「戈」という漢字があります。これは、「ほこ」と読み、武具である「ほこ」を意味します。 何故あえて、「戚」としたか？ 非常に興味深いところですが、これは単なる誤植と考えます。 物語の前半の方で、「親戚」という言葉が出てきます。おそらく、中島の手書き原稿では、略して書いており「親戚」よりも「親戈」と見えるように書かれていた。 写植屋さんが、「戚」に改めたが、後半でもう一度「戈」と出て来た。「先生、もうちょっと丁寧に書いてよ…」なんてぶつくさ言いながら、わざわざ「戚」に改めた… そんな風な顛末による誤植…というのが正解では？と考えています。 本動画では、「戈」に改めています。 ◆素材 [画像素材] ぱくたそ https://www.pakutaso.com/ 感謝！！ [BGM] クラシック音楽へのおさそい～Blue Sky Label～ http://www.yung.jp/index.php 感謝！！ ※本動画に使用するすべてのBGMにつきましては、日本国内において著作権および隣接著作権がすでに消滅した音源を使用しています。 [キャラ素材] きつねゆっくり様 感謝！！ [テキスト] 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/ 感謝！！