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日本芸能全史 https://otonone.com/home/ja/research/ “↓動画の解説も是非みてください↓” 《舟見の獅子》富山県下新川郡入善町舟見 黒部川中流域【呉東/氾濫原の獅子】20151010 二日目、朝一番に一番遠い朝日町の山の獅子を見に行った。舟見という在所である。言ってみると、小高い丘の上に村があって、なるほど、海の向こうも見える。途中で出会った地図によれば、丘の下を流れる川を舟川という。かつては舟がはげしく往来していたのだろう。肝心の獅子はこの村にはなかった。話を伺ったところ、人がいなくなってから獅子をやらなくなったという。現在獅子はいることはいるが、まったく影が薄かった。それにしても忙しい。一日で300軒を回る、と言っていたように記憶している。一つの囃子で同時に二軒を回ることもしている。子供達は夕食の前に解散して、その後は大人だけで回るのだという。それだけこの地区は広く、また軒数も多い。神輿もトラックで運ぶ。あまりに忙しいので私も話を聞くのが申し訳なくなった。そこいらの看板に舟見城の址が近くにあるというので見に行った。山を登ると公園のようなアスレチックがはじっこにある 。その隣りに移築された古い建物がある。展示室になっているようだ。中にいるお母さんに話を聞いてみると、もともと山の中腹にあった明治から続いている家を、昭和か平成の時代に移築したという。忘れてしまった。いろりもあり、座敷もあり、今は倉庫になっているが、もともと納屋という一番奥の窓も無い部屋が寝室だということを始めて知った。入り口は土間であって馬屋と一体化している。家具は近代化されているが、家のつくりは大したもである。町のほうには「いろり館」というものがあり、そこでは宿泊もできるとのこと。これだけの空間で暮らせることが、現代人にはうらやましいだろう。城の再現をしたような建物が向かいにある。そこでは川が氾濫するために、一番山側の愛本橋を渡るための宿場町として舟見が栄えたこと、川が氾濫するために橋が建てられず、筏を流して引っ張ってアスレチックのようにそこを飛び跳ねて向こう岸に人が渡る図が描かれていた。江戸時代の記録である。現在はダムの御蔭で治水がなされ、川は静まったようだ。もはや自然は人の畏れるものではなくなってしまった。参勤交代の図もあった。ある大名は一回の参勤の費用が5億円であったという。これが街道の村々を潤す力の一つになっただろう。参勤交代とは、よくできた演劇である。