母息子関係の闇 共依存　#56 скачать в хорошем качестве

母息子関係の闇 共依存　#56

#母息子関係　#共依存　#親子関係　#家族関係　#カウンセリング 今回は「母息子関係の闇、共依存」というテーマです。 母息子関係というのはやはり難しいですね。 特に思春期以降ですね。息子が大人になっても、どんな距離で関わっていけばいいのかが迷うところです。 近すぎたり、遠すぎたり反発しあったりします。 共依存がどのように作られて、そこからどのようにお互いに自立していくのかについてお話ししていきます。 このチャンネルは幸せに生きるためのヒントを心理学の視点からお伝えしています。私は大学の教員で、臨床心理士、公認心理師として病院や大学の相談センターでカウンセリングを行っています。どうぞよろしくお願い致します。 さて、母息子関係の共依存ですが、誰しもがそういう関係になりやすいんですね。 母は息子に依存し、息子は母に依存していて、お互いに離れられない関係ということです。 とても仲のいい母息子は、自分たちの何が問題なの？仲いいことはいいことでしょ、と思っているかもしれませんね。 たとえば、中学生になる息子が母親と手を恋人つなぎをしていたりとか、成人した息子が母親とお風呂に一緒に入っていたりとか、母親に足の爪を切ってもらっていたりするケースもあります。母息子という二者だけに限定して考えれば、仲がいいことは本人たちの間では問題にならないことなのかもしれませんが、人生を生きていく中で母も息子もそれぞれに別の人との関係も大切になってきますよね。そこで母と息子の共依存関係が他の人間関係に否定的な影響を与える可能性が出てくるわけです。たとえば、息子が新しい家族を作ったときにうまくいかなくなったりするかもしれません。息子が恋人に母親にしてもらっていることを求めたり、息子の恋人と母親がうまくいかないとか、母親は息子のことばかりに注意がいって、自分の夫との関係を大事にできなかったり、母親自身が友人をつくれない、あるいは、息子がいれば友達は必要ないと感じたり・・・ まず、母と息子がどのくらい仲がいいのが適切なのかということですが、息子が乳児のとき、幼児の時、小学校低学年の時、実際、母は息子にいろいろなお世話をしています。乳児のとき、授乳したりオムツを変えたり、泣けば抱っこしてあやしたり。幼稚園の時も、まだまだお世話が続きますよね。５歳の頃には「エディプスコンプレックス」を抱く時期があります。この時期には、息子が「お母さんと結婚する～」と言い、お父さんと敵対する時期です。そこで、幼稚園や保育園の友達と遊ぶようになり、友人関係ができてきて、お母さんへの執着やお父さんへの敵対意識はうすれていく流れになりますね。これを「エディプスコンプレックス」を乗り越えるという表現を用います。 小学校に入学しても、宿題をちゃんと終えたのか、忘れ物はないのか、学校に遅刻しないで行けるのか、などなどおかあさんは息子に多く関わっています。なので、母親は息子に「ああしなさい、こうしなさい」「早くしなさい」「そんなことをしてはだめでしょ」といつも声をかけていますよね。息子もおかあさんに頼っていて、爪を切ってもらったり、汚れた手や顔を拭いてもらったり、お風呂で髪や体を洗ってもらったりしています。 しかし、息子も小学校４年生か５年生くらいになると、少しずつ変わってくるんですね。成長して自分のことができるようになると、母親の声掛けがうるさく感じてきます。小学校高学年、中学生になると思春期となり、母親から関わられることがいやになって、母親が「こうしなさい」と言うと「うるさい」と反抗してみたり、母親を無視したりするようになります。こうなってくると母親は息子にあまり関わってはいけないと理解して、少し距離をとるようになるんですね。これが子どもの自然な発達過程であり、母親と離れていく経緯なのです。 そこで、母親と息子の共依存の仲の良さというのは、思春期以前の関わり方と変更していないということになります。小学校に入る前までは、母親と息子は共依存関係でもなんの問題もないのですが、息子が母親以外の対人関係が出てくるときに、母親と共依存関係であれば、その対人関係に何かしらの影響を与えることになります。これまで、何か判断するときに母親にいつも頼っていると、大学に行って一人暮らしをして何か自分で決めなければいけないことが起こったときに自分で決められなくなります。成人になっても母親に足の爪を切ってもらっていた息子は、恋人ができたときに、親密な関係であれば足の爪をきってくれるものだという考え方が体に染みついていて、つい「恋人に爪切ってくれる？」と頼んだりします。恋人はびっくりして唖然とするでしょう。せっかくできた恋人との関係がうまくいかなくなるリスクがあります。 母息子の共依存関係は、では、母が悪いのか、息子が悪いのかというといずれかが悪いというわけではないのです。関わり方の相互作用が頼り頼られるという循環になっているということです。思春期前までは問題なかった母息子関係が、思春期以降では同じようにかかわっていると問題になるということにすぎません。個人にも発達段階があるように、家族にも発達段階があるのです。なので、家族の発達段階を進めましょう、それには、コミュニケーションのルールを変えていきましょうということになります。コミュニケーションは言語と非言語の両方が含まれますので、これは言葉と行動ということですが、言葉は。「こうしなさい」ではなく、「自分で決めていいよ」になりますし、行動では、非言語では、一緒にお風呂にはいるのは幼稚園か小学校低学年までというルールに変更する必要があるのです。もし、成人になっても一緒にお風呂に入っているのであれば、幼稚園の時の関わり方が続いていることになるので、次の段階のルールに進めましょうということになります。 　息子はいずれ自分の新しい家族をつくっていくことに進んでいくためにも、コミュニケーションを変化させて。お互いの心理的距離を離していくことが必要です。母親が息子を愛しているなら、息子の発達を促し新しい家族を作る方向に応援していきましょう。息子も母親の新しいライフステージを促進するためにも、母親自身の自己実現を応援するためにも、母親とのコミュニケーションを変化させて、心理的距離を離していきましょう。