【うつ病】うつ病がひどいときどうしたらいい？【精神科医が分で説明】抑うつ状態｜ひどい症状｜精神科 скачать в хорошем качестве

【うつ病】うつ病がひどいときどうしたらいい？【精神科医が分で説明】抑うつ状態｜ひどい症状｜精神科

0:00 （１）はじめに 0:16 （２）うつ病と主な症状と治療法 1:15 （３）うつ病がひどいときの症状と影響 2:42 （４）うつ病がひどいときどうしたらいい？ 3:25 ①速やかな受診 5:28 ②休養に専念 7:58 （５）まとめ うつ病がひどいときどうしたらいいでしょうか？うつ病では症状が重くなると「動けない」「混乱」などの「ひどい症状」が目立ち時に安全確保困難になります。速やかな受診と休養の専念が大事ですが、どうしても困難な場合は時に入院治療が必要になります。 ご質問「うつ病がひどいときどうしたらいい？」について、精神科医が9分で回答しています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com 府中カウンセリングルーム（提携カウンセリングルーム）https://fuchu-counseling.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓詳しい内容はこちらです。 （１）はじめに 今回お受けした質問は「うつ病がひどいときどうしたらいい？」というものです。結論としては「受診・治療・休養が大事、困難なときには入院が必要」となります。このブログでは、うつ病の基本的な理解から重症化したときの対処法まで詳しく解説していきます。 （２）うつ病と主な症状と治療法 うつ病は落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調で、主に脳内物質セロトニンの不足が背景とされています。落ち込み以外にも様々な症状が現れることがあります。 **うつ病の主な症状**は以下の3つに分類できます。 **こころの症状**：落ち込みや罪悪感に加え、思考力などの脳機能の低下 **からだの症状**：不眠や疲れやすさ、吐き気など各種の自律神経症状 **行動の変化**：人を避けたりイライラしやすくなるなど、外から目立ちやすい変化 **うつ病の主な治療**には次のようなものがあります。 **休養**：ストレスから離れて頭をしっかり休ませる（働いている方では休職が必要になることも） **薬物療法**：主に抗うつ薬（SSRI）を継続し、必要に応じて睡眠薬などの補助薬を併用 **精神療法**：ストレスへの対処法の見直しや、必要に応じて福祉サービスの活用 （３）うつ病がひどいときの症状と影響 うつ病は悪化すると症状や日常生活への影響が強くなります。同じうつ病でも症状の強さは人によって様々ですが、重度になると症状の幅も深さも増し、落ち込み以外の症状が目立つようになります。 **うつ病がひどいときの主な症状**としては以下のようなものがあります。 **動けない**：基本的な日常動作も困難になり、生活が破綻したり引きこもりに至ることも **混乱と衝動行為**：不安が強まり、冷静な思考と判断が難しくなって極端な行動に至ることも **幻聴や妄想**：重症化すると統合失調症に似た症状が出現し、現実との接点を失うことも **うつ病がひどいときの主な影響**には次のようなものがあります。 **日常生活の困難**：基本的な生活行為も行いにくくなり、生活が破綻することも **対人トラブルと孤立**：症状により対人関係がうまくいかなくなり、孤立して悪循環に陥ることも **安全確保の困難**：健康面の問題や衝動的な行動により、自身の安全を確保しにくくなることも （４）うつ病がひどいときどうしたらいい？ うつ病が重症化したときは、安全の確保と速やかな治療が最優先です。未治療であれば速やかに受診し、治療を開始することが重要です。そして補助薬も活用しながら、まずは休養に専念します。休養ができず混乱するなど安全の確保が困難な場合は、入院治療が必要になることもあります。 具体的な対策として、以下の2点が重要です。 ①速やかな受診 うつ病がひどい場合は、自主的な対策のみでは改善が望みにくく、悪化や危険にも至りやすいです。未受診であれば速やかに受診を、すでに治療中であっても悪化した場合は再度受診することが大切です。 受診の際、医師は以下のポイントを見ていきます。 **状態（症状・重症度）**：症状の内容や重症度を見極め、治療方針を決定 **休養確保の見込み**：補助薬を使っても休養が確保できるかどうか **安全確保の見込み**：家での安全確保が難しい場合は入院治療が必要 受診時にまず決めることは次の3点です。 **外来か入院か**：外来治療が可能かどうかを判断し、難しい場合は入院を検討 **使用する薬**：抗うつ薬に加え、休養を助ける抗不安薬などの補助薬が必要になることが多い **療養環境の設定**：働いている方は休職し、安全確保と休養のしやすさを考慮した環境調整 **入院が必要になる場面**としては以下のような例があります。 **安全確保の困難**：強い症状や衝動行為の制御が難しく、自分への危険が強い場合 **生活の困難**：食事もとれないなど生活の基本が困難で、健康面での危険が強い場合 **トラブルの危険が切迫している**：混乱や衝動が強く、周囲とのトラブルを繰り返す可能性が高い場合 ②休養に専念 治療開始後は、補助薬も活用して頭を休ませる「休養」に専念し、徐々に改善を図ります。落ち着いて休養を続けられれば、時間はかかっても改善が見込めます。一方で、休養がうまくできない場合は悪化や危険が生じ、入院が必要になることもあります。 **休養で大事な要素**としては以下の点があります。 **十分な睡眠の確保**：睡眠を通じての回復が休養の効果の土台（この時期の「過眠」は基本的には問題ない） **ストレスから離れる**：悪化の原因となるストレスから離れ、自分でストレスをかけることも避ける **心身とも休ませる**：疲労を回復させつつ、思考を止めて頭を休ませることが大切 一方、**休養を妨げる要素**としては次のようなものがあります。 **考えすぎ**：考えすぎると自分でストレスをかけ、頭を休めることが困難になる **不安・焦燥感**：焦りが強いとリラックスが難しく、頭を休ませることもできない **する必要がある物事**：不調な時は普段簡単なことでも重労働になり、ストレスとなる **休養確保のための対策**としては以下のことが挙げられます。 **補助薬の十分な活用**：多少薬が多くなってもしっかり休めることを優先する **環境面の調整**：負担やストレスになることを減らし、休養に専念しやすくする **休養最優先の意識**：考え事はこの時期は有害と認識し、考えそうになったら別のことをするなど対策を徹底する 様々な対策をしても不安や考えすぎなどから休養できない場合は、改善が見込みにくく悪化や緊急のリスクも生じてきます。そのような場合は、入院治療への移行を検討する必要があります。 （５）まとめ うつ病がひどいときには、症状の強さから基本的な生活や安全確保も困難になることがあります。そのような場合は、早めに受診し、状態に応じて外来か入院かを決めます。外来治療の場合は、休養専念のための薬物療法と環境調整を行います。 受診後は休養に専念することが最も重要です。補助薬の活用や環境調整など様々な方法で休養を最優先しますが、それでも休養が困難であれば入院治療も視野に入れましょう。 うつ病は適切な治療と休養により、時間はかかっても必ず改善していくものです。ひどい状態のときこそ、専門家の助けを借りながら回復への道を歩んでいきましょう。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #うつ病 　#ひどいとき 　#どうしたらいい 　#ひどい症状 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。