【徹底解説】最短コースで登る槍ヶ岳【新穂高より飛騨沢ルート往復・槍ヶ岳山荘1泊2日】Shortest course to Mt.Yarigatake скачать в хорошем качестве

【徹底解説】最短コースで登る槍ヶ岳【新穂高より飛騨沢ルート往復・槍ヶ岳山荘1泊2日】Shortest course to Mt.Yarigatake

2024年7月18日と19日、北アルプスの槍ヶ岳に登りました。槍ヶ岳へ最短コースで登ることができる「飛騨沢ルート」で登りました。 1日目は新穂高温泉から槍平小屋、西鎌尾根を経由して登頂し、山頂直下にある槍ヶ岳山荘に一泊。2日目は穂高岳方面へ続く稜線を南岳まで縦走しながら周回コースで下山する計画でしたが、朝起きると稜線上はガスで真っ白で強風が吹き荒れていました。天候が好転する予報もなかったため、南岳への縦走は断念し、飛騨乗越からまっしぐらに下山しました。 累積標高差2642m、移動距離26.9㎞、登り8時間、下り6時間半。1泊2日のロングルートです。 【飛騨沢ルートについて】 ★飛騨沢ルートは、千丈沢分岐から飛騨乗越までカール内を直登するルートが一般的ですが、今回はYAMAP上で最もコースタイムの短いルート(千丈沢分岐→千丈沢乗越→西鎌尾根)を選びました。千丈沢乗越までの登りは危険な岩場もありますが、裏銀座の山々を眺めながら登れるためおすすめのです。 ★飛騨沢ルートの「白出沢」～「槍平小屋」の間の区間は、沢を渡る箇所がいくつかあります。大雨の後など水が増水すると通行できなくなりますので、事前に情報収集をする必要があります。特に水量の多い滝谷の渡渉地点については、槍平小屋さんのHPからライブカメラが見られます。事前にチェックしておくことをおすすめします。 【アクセス】 車⇒　長野自動車道の松本ICから国道158号線を走り有料の安房トンネルを抜けて岐阜側へ出ます。国道471号から県道475号線を経て「新穂高ロープウェイ」でおなじみの新穂高温泉を目指します。松本ICから走ること約1時間半、スノーシェッドの途中に突然出てくる「深山荘」入口を左に曲がると、登山者用の無料駐車場「新穂高第3駐車場」に到着します。 交通機関利用⇒　松本駅からバスで「新穂高ロープウェイ」へ、またはバスタ新宿などから高速バスで平湯温泉へ向かい路線バスへ乗り継いで「新穂高ロープウェイ」へ向かう方法があります。関西方面から向かう場合は松本駅か高山駅からバスで向かう方法があります。 【駐車場情報】 市営新穂高第3登山者用駐車場→無料、約250台、簡易トイレあり、水場なし、自販機なし、携帯電波あり、登山口まで徒歩約10分、川の対岸にある深山荘の露天風呂は日帰り入浴可(500円)、人気のため早朝から満車になることが多い。満車の場合は「鍋平登山者用駐車場(無料、登山口まで徒歩約40分)」へ誘導される https://www.okuhida.or.jp/archives/5001 【槍ヶ岳山荘】 槍ヶ岳山頂直下の方に位置する大規模な山小屋。収容人数650人、テント30張、個室、食堂、カフェ、トイレ、更衣室、乾燥室、談話室、自炊室あり。飲料水・充電コンセント(AC・USB両端子あり。宿泊者は無料で利用可)携帯電波あり。1カ月前から予約可。 https://www.yarigatake.co.jp/yarigatake/ 【ルート概要】 ①新穂高第3駐車場～槍平小屋(CT:4時間45分) 新穂高第3駐車場の北端にある近道を抜けて車道に出ると、新穂高温泉のバス停と登山センターが現れます。登山センターにはきれいなトイレや登山ポスト、水場などがあります。登山センターの右に続く車道を進み、ロープウェイの駅を通過しすると、右俣林道のゲートが現れます。ここから「白出沢」まで2時間以上の林道歩きが始まります。 砂利で舗装された林道を30分歩くと、林道を900m程ショートカットできる近道の入口が現れます。私は下山時に近道を通りましたが、石がゴロゴロ転がる急斜面で尻もちをつき手を負傷しました。林道を行った方が安全で近道だと思います。 林道を1時間程歩くと出てくる「穂高平小屋」は、トイレや水場もあり食事もできるそうです。 穂高平小屋から先、ほとんど傾斜のない林道を1時間弱歩き続けると、右に奥穂高岳へのルートが分岐します。「穂高岳山荘」に向けて登るルートですが、上級者向けの破線ルートです。分岐から少し進むと、開けた大きな白出沢に出ます。ここで長かった林道歩きは終わり、ようやく山道が始まります。白出沢、チビ谷、避難小屋のある滝谷、南沢などを渡りながら樹林帯の中緩やかに標高を上げていきます。 白出沢から山道を歩くこと2時間半、ようやく槍平小屋に到着します。よく手入れされた中規模の山小屋で、宿泊はもちろん、水場やトイレ、売店なども充実しています。ここから先、槍ヶ岳山頂まではかなりの急登続きなので、余裕をもってここで一泊するのもいいかもしれません。 また、槍平小屋は登山道の交差点になっています。小屋の前の細い分岐を右に進めば南岳へ、テント場を左に進めば奥丸山へ至ります。 ②槍平小屋～槍ヶ岳山荘(CT:3時間20分) 槍平小屋から先も蒲田川に沿った道ですが、徐々に傾斜がきつくなっていきます。最終水場を過ぎ、右へ回り込むように進むと徐々に木がまばらになり、飛騨沢上部のカール状の地形が眼前に広がります。その最上部には槍ヶ岳山荘が、そして左側には険しい西鎌尾根が壁のようにそそり立ちます。 岩のゴロゴロした急登を登り続けるとやがて森林限界を越え、ハクサンイチゲやミヤマキンバイ、コバイケイソウ、チングルマなどが咲き乱れるお花畑の道になり、千丈沢分岐に到着します。分岐には非常用の食糧などが入った救急箱が設置されており、ここを直進するとカールの中央をつづら折りに飛騨乗越へ登るルートです。やや単調なザレ場のつづら折りが延々と続く道ですが、岩場などの危険箇所なしで稜線に上がることができます。 千丈沢分岐を左に折れ、色々な花が咲き乱れる草原の中をゆるやかに登っていきます。15分ほど進むと目の前に急傾斜の岩場が現れます。滑落や落石に注意しながら100mほどの標高差を登り切ると、突然目の前が開け、千丈沢乗越に到着します。裏銀座や後立山連峰の山々などが一望できます。そして、上を見ると、ついに槍ヶ岳山頂の穂先の姿をとらえることができます。 ここからは、槍の穂先目指して西鎌尾根を直登していく区間です。細い登山道の横は切れ落ちた崖なので、滑落に注意しながら登っていきます。最後のつづら折りを登り切ると、槍ヶ岳山荘の真横に到着します。目の前には東側の展望が開けます。 槍ヶ岳山荘にザックをデポし装備を整えたら、いよいよ槍の穂先に挑戦します。大部分は登りと下りが分けられていますので、ペンキのマーキングに従って登ります。かなりの高度感があり、ほぼ垂直の長いハシゴや鎖場、岩場だらけですが、ゆっくり取り組めば登れるよう、よく整備されています。ただし、浮石もあり落石が起こりやすいため、ヘルメットを着用し、前の方との間を空けて登ることを心がけましょう。 最後に、2段の垂直のハシゴを登り切れば、槍ヶ岳山頂(3180m)に登頂です。祠が祀られた山頂からは360度の絶景が楽しめます。 ③槍ヶ岳山荘～槍ヶ岳～槍ヶ岳山荘(CT:40分) 槍ヶ岳山荘は槍の穂先のすぐ下にある、規模の大きな山小屋です。設備がとても充実しており、とても快適に過ごすことができます。私が登った日はそれほど宿泊者が多くなかったため、2段になっている大部屋の上の段(5人分の布団あり)を一人で使わせていただくことができました。 ④槍ヶ岳山荘～飛騨乗越～新穂高第3駐車場(CT:6時間20分) 2日目、稜線上は雲の中で真っ白。強風も吹いていたため、当初の予定を変更し、飛騨乗越から千丈沢分岐まで一気に下り、そこからは来た道を引き返して駐車場へ戻りました。 山荘からテント場の間を抜けて下ると15分ほどで飛騨乗越に到着。そこから砂利で滑りやすいつづら折りの道を1時間程下ると千丈沢分岐に到着。さらに3時間山道を下り、林道を2時間程歩けば新穂高に戻ることができます。 【感想】 登山を志してからあこがれ続けた槍ヶ岳。ついにその頂に立つことができました。普段、日帰りコースばかり登っているため、山小屋への宿泊も数年ぶり。非日常の体験をすることができました。1日目は天気にも恵まれ、最高の経験となりました。 飛騨沢ルートは健脚者なら日帰りで登ることもできますが、延々と続く林道歩きや後半の急登の連続は想像以上に体力を消費します。周りの山々の眺望や高山植物などを愛でる余裕を持つために、1泊以上の行程で登ることをおすすめします。 【チャプターリスト】 0:00 オープニング・アクセス・山の概要 2:06 駐車場～白出沢 5:11 白出沢～槍平小屋 10:04 槍平小屋～千丈乗越 14:30 千丈乗越～槍の肩 17:10 槍ヶ岳山荘詳細・槍ヶ岳山頂へ 24:22 山荘付近からの眺め 25:16 2日目朝・下山・エンディング 【BGM】 Song1,2,4,6,8,10 : from hotaru sounds(http://www.hotarusounds.com) Song3,5,7,11 : from MATSU(   / matsu_ma2sound  ) Song9 : Wonder4 - 音楽素材PeriTune(https://peritune.com/) Song12 : Roman Müller - Easy Life (Vlog No Copyright Music) 【YAMAP活動記録】 https://yamap.com/activities/33171608 #日本百名山 #北アルプス #槍ヶ岳 #槍ヶ岳山荘 #新穂高