うつ病と双極性障害の違い3つ【精神科医が7分で説明】抗うつ薬｜気分安定薬｜躁状態 скачать в хорошем качестве

うつ病と双極性障害の違い3つ【精神科医が7分で説明】抗うつ薬｜気分安定薬｜躁状態

0:05 （１）はじめに 0:30 （２）うつ病・双極性障害とその共通点 1:32 （３）うつ病と双極性障害の違い3つ 1:40 ①発症のメカニズム 2:29 ②症状の違い 4:20 ③治療薬の違い 6:24 （４）まとめ うつ病と双極性障害（躁うつ病）は、うつ状態はほぼ共通するなど一見見分けにくいですが、躁状態の有無など実際違いはあります。特に使う薬（抗うつ薬or気分安定薬）などが違うため、その見分けは大事です。 「うつ病と双極性障害の違い3つ」につき、精神科医が要点を約7分の動画にまとめています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓↓内容の詳細は下記になります。 （１）はじめに 精神疾患セルフチェック。今回は「うつ病と双極性障害の違い3つ」をやっていきたいと思います。よろしくお願いします。 同様に落ち込みなどうつ症状が目立ち、時に見分けにくい「うつ病」と「双極性障害（躁うつ病）」。 ただしよく見ていきますと、この両者には違いがあり、対策にも違いがあります。 今回は「うつ病と双極性障害の違い3つ」です。 （２）うつ病・双極性障害とその共通点 「一見似た症状で見分けにくい」面もあります。 ＜うつ病＞ うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が目立つ脳の不調です。 脳の物質セロトニンの不足などが関与するとされます。 休養・薬物療法・精神療法が治療の3本柱とされます。 ＜双極性障害＞ 双極性障害は「うつ」とその逆の「躁」を繰り返す脳の不調です。 中には「うつ症状」が主体の方がいて、うつ病と見分けにくい場合があります。 治療としては、主に「気分安定薬」という別の薬で治療します。 ＜両者の共通点＞ まずはどちらも形は違うといえ「脳の不調」で、ただのストレス反応ではない点です。 そして「うつ症状」落ち込みの症状は、非常に共通してかつ似ているところがあります。 もう一つが「生活への影響」、どちらの疾患でもうつが強くなるなどして生活に強く影響が出ます。 4つ目が「長期の治療を要する」ことです。 この一方で、実際違う面も少なからずあります。 （３）うつ病と双極性障害の違い3つ 「治療や対策も違い、見極めが大事」です。 ①発症のメカニズム 「同じうつでもメカニズムが」違います。 ＜メカニズムの違い＞ うつ病は「セロトニンの不足」。 一方双極性障害は「別の理由」が言われます。 ＜うつ病はセロトニンの不足＞ 脳内物質セロトニンが不足することがうつ病の背景とされます。 これは不安障害と共通点が多く、不安障害とうつ病を合併したり、移行したりしやすい面があります。 そして、このセロトニンを結果として増やす「抗うつ薬」で治療します。 ＜双極性障害は「別の不調」＞ 双極性障害では、セロトニンのところ以外の脳の不調が示唆されています。 むしろ、統合失調症と若干似るところが言われて、抗精神病薬という似た薬を使う場合があります。 主には「気分安定薬」という抗うつ薬とは別の薬を使います。 ②症状の違い 「躁状態の有無で見分ける」のが一般的です。 ＜症状の違い＞ うつ病は基本的には「うつ症状だけ」です。 一方双極性障害（躁うつ病）だと、「うつ」と「躁」が周期的にあるのが原則です。 ＜うつ病はうつのみ＞ うつ病ではうつ状態が続き、基本的には躁状態（軽躁も含めて）にはなりません。 そして、気分の変動はあまり多くはないのが一般的です。 ただし、時に不安や焦燥感などがある方がいて、その時は注意が必要です。 ＜双極性障害は「うつ」と「躁」両方ある＞ 双極性障害では、うつ状態のほか、躁状態のこともあります。 躁状態の時はうつの逆で「多弁」しゃべり過ぎや「浪費」お金を使い過ぎるなどの症状が出てきます。 この一方で、「うつ状態の時の症状」は、うつ病とほぼ同じです。 ただ実際に見ていくと、この2つは「見分けにくいことも」あります。 ＜見分けにくい①双極Ⅱ型＞ 「双極Ⅱ型」の場合、躁状態が弱めの「軽躁」で、しばしばその期間も短くなります。 その中で、うつ病と症状が非常に似て見きわめにくい場合があります。 ただ、治療自体が変わるため、慎重に色々な角度から見極め、また途中で診断・治療が変わる場合もあります。 ＜見分けにくい②不安が強いうつ病＞ うつ病は本来、気分変動は目立たないのが一般的です。 しかし「不安が強いタイプ」では「気分の変動」が目立ち、判断が難しい場合があります。 ここも経過や症状などから慎重に見極めることがあります。 ③治療薬 「効く薬が違うため、見極めが大事」です。 ＜効く薬（治療薬）の違い＞ うつ病では「抗うつ薬」を主に使います。 双極性障害では「気分安定薬」という別の薬を主に使います。 ＜うつ病では抗うつ薬＞ うつ病にはSSRIというものなどの抗うつ薬を主に使います。 脳のセロトニンという物質を結果として増やすことなどから改善を図っていきます。 もし、これが何種類か使っても効果が出ない場合は、双極性障害の可能性も検討していきます。 ＜双極性障害では気分安定薬＞ 双極性障害では、「リチウム」「バルプロ酸」などの気分安定薬を使っていきます。 その中で補助的に躁状態があったり、もしくは気分の波を抑えるために「抗精神病薬」という薬を使うこともあります。 一方で、抗うつ薬に関してはあまり効かなかったり、逆に躁うつの波が強くなってしまうなどのリスクがあるため、原則はあまり使われません。 ＜もし逆の薬を使うとどうなるか＞ まず「双極性障害に抗うつ薬」を使うと多くは無効ですが、逆に躁状態になったり不安定になることもあります。 一方「うつ病に気分安定薬」を使うと基本的にはあまり効かないということになります。 ＜双極性障害に抗うつ薬を使った場合＞ 基本的には効果があまりなくてうつ症状が続くことが多いです。 ただ、中には躁状態になったり、気分の変動が目立つ場合があります。 後者の場合、躁もしくは気分変動が強い場合は、速やかに診断と治療を変更していくことが求められます。 ＜うつ病に気分安定薬を使った場合＞ ここでは効果があまり出なくてうつ状態が続きます。 ただ、双極性障害でもうつの改善はなかなかすぐにはいかなくて長期化することが多いので、判断が正直難しい面もあります。 こういう逆だった場合、一見悪影響はあまり目立たないですが、基本的に気分安定苦自体が副作用に注意が必要な薬でもあり、見分けは大事です。 （４）まとめ 今回は精神疾患セルフチェック「うつ病と双極性障害の違い3つ」を見てきました。 うつ病・双極性障害はうつ症状など一見見分けにくいですが、主な違いは次の3つです。 ①発症のメカニズム ②症状の違い ③治療薬 治療や対策などは変わるため、経過を見つつ、慎重にこの2つを見極めていきます。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #うつ病　#双極性障害 　#違い 　#抗うつ薬 　#気分安定薬　　 【解説者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。