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国宝松江城　Matsue Castle

松江城は、現在の島根県松江市殿町に築かれた江戸時代の城です。別名・千鳥城。現存天守は国宝、城跡は国の史跡に指定されています。 　江戸時代には松江藩の政庁として、出雲地方の政治経済の中心でした。山陰地方で唯一の現存天守であり、国宝指定された5城のうちの一つでもあります（他は犬山城、松本城、彦根城、姫路城）。標高29メートルの亀田山に建つ平山城で天守からは宍道湖を眺望することができます。 　明治時代初頭に廃城令によって松江城は陸軍省所管となり城内の建物は全て解体され売却される予定でしたが、地元の有志によって天守閣だけは買い戻されて解体を免れました。近年、二の丸の櫓が復元されるなど往年の姿を取り戻しつつあります。 　昭和初期に城山部分は公園として開放されました。日本さくら名所100選や都市景観100選に選ばれるなど島根県の主要な観光名所となっています。 　昭和30年代に、国宝指定に向けての運動や陳情がおこなわれましたが国宝指定には至りませんでした。近年は国宝指定に向けての調査・運動が活発化し、懸賞金を掛けて史料を探していましたが、2012（平成24）年に松江神社で国宝指定に重要な、築城時期を特定できる「慶長拾六年正月吉祥日」などと書かれた祈祷札が見つかったことから、2015（平成27）年5月15日に文化審議会が松江城天守の国宝指定について文部科学大臣に答申し、同年7月8日の『官報』告示をもって国宝に指定されました。 2021年8月撮影 Completed in 1611 and one of only 12 remaining original castles nationwide, Matsue Castle was built over a five-year period by Horio Yoshiharu, feudal lord and founder of Matsue. It was designated as a national treasure in 2015. The elegance of the castle’s swooping roofs and decor is often compared to the wings of a plover bird (‘chidori’), which has led to the castle’s nickname, Plover Castle (‘chidori-jo’). There is a museum inside, and the top floor offers a panoramic view of the castle grounds and the city.