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漁で使う網、漁網を作っている大分県宇佐市の会社。 漁師さんでなければ日常生活で触れることがない漁網の奥深さをTOSのカメラマンが取材しました。 水色やオレンジなどカラフルな漁網、魚を取る際に使う網です。この網を作っている会社が宇佐市の長洲漁港の近くにあります。 創業1781年、江戸時代から続く「長浦製網所」です。 ――長浦善徳社長 「ここは網の染色をするところ」 工場を案内してくれたのは9代目の長浦善徳さんです。 ――長浦善徳社長 「今これちょうど染色が上がったところ。宮崎県でですね、鬼の洗濯板のすぐ近くの人たちが使う、伊勢エビをとる網ですね」 こちらで扱うのは主に2種類あり、魚の通り道を予想して帯状の網を固定し魚を絡めとる「刺し網」。 そして「刺し網」を固定せず海面に漂わせる「流し網」です。 機械の工程ばかりでなく丁寧な手作業も行われ“強い網”を作り上げていきます。 こうした網は、漁業者にとって漁獲量に関わる大切なもの。 一貫生産している長浦製網所は、長さや太さといった細かい注文にもフルオーダーで対応できるのが大きな強みだといいます。 日本に留まらず海外にも販路を広げ「NAGAURA NET」として好評を得ています。 ――長浦善徳社長 「これ、今できた網は北海道向けの網ですね、タラをとる網ですわ。同じ網ですけど、かたやグレーで、かたやピンク。これ同じ漁業者が両方とも使うんですね。同じ網なんですけど本当にいろいろな色があります」 網の色は取る魚によって異なるそうです。 例えばサワラはグリーン系、伊勢エビはオレンジや赤系といった具合です。 また、昼間に操業する場合は、浅い場所は海の色と同化して気づかないで網に掛かるのだといいます。 確かに、私もタイを釣るときはオレンジ色の仕掛けだとよく釣れた気がします。 しかし、長浦さんによりますとなぜ、魚によってかかる網の色が違うのか理由はわからないといいます。 また、漁業者は経験値や口コミなどからさまざまな要望をするため今や、扱う色は300から500種類ほどあるのだそうです。 ――長浦善徳社長 「特に日本の漁業の場合、昨年、大ヒットした色がこの中にございましてですね。NN-20番というローズレッドみたいな色なんですけど、これが非常に魚がよく掛かるということが昨年ある漁業者の集団から言われて。今積極的にNN-20番というのが使われているのが現状です」 食卓に届くおいしい海の幸。 老舗の長浦製網所は、これからも漁網づくりを通して漁業を支えていきます。 ――長浦善徳社長 「やっぱり一番は売った商品で魚が取れたと喜んでいただける情報をいただける網を作っていきたいですね」 長浦製網所では海のプラスチックごみの削減など環境保全につながればと、6年前から古くなった自社製品の回収を行っています。 SDGsに取り組むことで豊かな海を守っていければと話していました。