【ルート解説】富士五湖の怪峰「十二ヶ岳」～多くの岩場や吊橋を越えて絶景の山頂へ～ Course Guide of Mt. Twelve(Junigatake) скачать в хорошем качестве

【ルート解説】富士五湖の怪峰「十二ヶ岳」～多くの岩場や吊橋を越えて絶景の山頂へ～ Course Guide of Mt. Twelve(Junigatake)

2023年4月22日、富士五湖の一つ西湖のほとりにそびえる岩峰「十二ヶ岳」に登りました。マイカーで毛無山の駐車場へアクセスし、ミネ山・毛無山を経由して十二ヶ岳へ。山頂から桑留尾方面へ下山し駐車場に戻ります。 富士五湖の北側に連なる御坂山地にある十二ヶ岳。この付近の山は富士五湖越しの富士山が眺められる絶景スポットとして有名ですが、12ものピークが連続し、岩場や鎖場、吊橋などがある十二ヶ岳の存在はあまり知られていません。都心からのアクセスも良好なこの富士五湖エリアで、ドライブやキャンプがてらのスリリングな登山を求める方におすすめのコースです。 【チャプターリスト】 0:00 オープニング・駐車場へのアクセス 1:39 駐車場～ミネ山 4:28 ミネ山～毛無山 8:18 毛無山～四ヶ岳 10:57 四ヶ岳～十一ヶ岳 18:45 岩場・吊橋通過～十二ヶ岳 25:26 下山・エンディング 【登山口までのアクセス】 中央高速や山中湖を経由する国道138号線などで西湖を目指して走ります。河口湖と西湖をつなぐ県道710号線の「文化洞トンネル」の前後に登山口があります。トンネルの東側にある西浜小中学校や足和田出張所の駐車場、トンネル西側の駐車場など、登山口付近に多数ある駐車場に車を停めます。 【駐車場情報】 ①足和田出張所…55台　無料　登山口まで徒歩15分 ②西浜小中学校脇…5台　無料　トイレ無　登山口まで徒歩10分 ③西湖東口駐車場…20台程　無料　トイレ無　登山口まで徒歩数分　★今回利用 【ルート概要】 ①西湖東口駐車場～毛無山(CT:1時間50分) 駐車場から住宅地の中の道を少し登り、古民家の前を過ぎた所の右側にある細い道に入っていくと、舗装路はすぐに山道に変わります。左右に点在するお墓や戦没者の慰霊碑の脇の道を10分ほど歩くと十字路に出ます。正面は西浜小学校方面に続く踏み跡、右は文化洞トンネルの上を通過してきた登山ルート、そして左が毛無山・十二ヶ岳へ登るルートです。その分岐を左折するとすぐに標高差300mほどの急登が始まります。右手に現れる「長浜」方面へ下る分岐を通過し、道を塞ぐ倒木を越え、松や広葉樹に囲まれた明るい斜面を登り続けること45分、ミネ山山頂(1241m)に到着します。ミネ山山頂は木々に囲まれていて眺望はありませんが、明るく広々とした山頂です。 ミネ山からなだらかな道を20分ほど歩くと長浜方面から登ってくる細い道が合流します。そこからさらに登り続けること30分、河口湖畔の天神山から十二ヶ岳、鬼ヶ岳などに続く稜線上の道に飛び出します。その道を左に折れ、少し登ると毛無山山頂(1500ｍ)に到着します。登山口からの標高差は約550m。なかなか大変な登りですが、晴れていれば西湖や河口湖越しの富士山の姿を眺めることもでき、達成感を得られる山頂です。 ②毛無山～十二ヶ岳(CT:1時間20分) 毛無山から十二ヶ岳山頂までは岩場や鎖場が連続する、今回の目玉である区間です。一ヶ岳から十二ヶ岳まで、細かいピークを乗り越えながら、次第に険しくなる岩稜を進んで行きます。歩行距離は1.3㎞程度ですが、上下動が激しく、なかなか距離を稼ぐことができません。 各ピークには山頂を示す山頂標があります。今回の山行ではすべての山頂標を確認することができましたが、気付かずに通り過ぎてしまうことも多いようです。 稜線上のほとんどは木々に囲まれていて展望が利きませんが、四ヶ岳山頂からは長く続く稜線の先にそびえる十二ヶ岳の鋭鋒と西湖、富士山の姿が眺められます。そして、十一ヶ岳と十二ヶ岳の山頂もすばらしい眺望を楽しめるポイントです。 毛無山山頂から少し歩くとあっけなく一ヶ岳に着きますが、そこを過ぎると早速ロープの設置された急傾斜が現れます。 そこから八ヶ岳までは稜線上を辿るように進んで行きますが、九ヶ岳と十ヶ岳はあまりにも急峻な岩峰であるため、その脇を巻いて進むようにルートが付けられています。 十一ヶ岳の先の長い岩場を下ると、11と12の間の谷間に架けられた吊橋が出てきます。なかなかの高度感がある吊橋のたもとには「一人ずつ渡れ」という注意書きがあり、緊張感が高まります。 揺れる吊橋を渡り切ると、目の前にかなり急傾斜の岩場がそびえ立ちます。鎖やロープを頼りに急な岩場を標高差100m以上登り続けていきます。太い綱が設置されていますがそれに頼る必要はほとんどありません。岩に手掛かり・足掛かりが豊富にあり、登りやすい岩場です。徐々に周りの木々が少なくなり、高度感が増してきます。振り返ると、毛無山から進んできた鋸のような稜線と、その向こうに河口湖や御坂山地の山々が見渡せます。 ようやくピークに達し、桑留尾へ下山する分岐を一旦通り過ぎて平坦な山頂部を少し進むと、十二ヶ岳山頂に到着します。 十二ヶ岳山頂には小さな祠と山頂標があり、西湖越しの富士山を眺めることもできます。山頂からさらに先へと続く稜線をたどれば、金山や鬼ヶ岳、雪頭ヶ岳などへ縦走するコースも取れます。 私は今回、富士山の姿が拝められそうだったら鬼ヶ岳や雪頭ヶ岳を含めて周回する計画を立てていました。ですが、あいにく天候に恵まれず眺望も期待できなかったので、十二ヶ岳から下山することにしました。 ③十二ヶ岳～西湖東口駐車場(CT：2時間) 十二ヶ岳山頂から分岐まで100mほど戻り、桑留守方面へ下山を開始します。ここから急傾斜の道が300m近く続きます。足の踏ん張りがきかない土と砂利の急坂や、長いハシゴ、絶壁に刻まれた細いトラバース道など、想像以上に激しい下りです。 急坂を下り切り、針葉樹の薄暗い森を抜け、沢筋を折り返すように渡ると、赤松に囲まれた明るく緩やかな尾根道になります。右を見れば木々の間から鬼ヶ岳が、左は西湖が見え、段差も少なく歩きやすい道が長い間続きます。 やがて左手に「文化洞トンネル方面」への分岐が出てきますが、その道標が木の陰にあるため、下りだと気付かず通り過ぎてしまいそうです。（通り過ぎて下った場合「桑留尾登山口」で西湖畔の県道に出るので、県道を歩いて戻ることになります。） 「文化洞トンネル方面」分岐を左折した場合は、山腹を横切りながら下る山道を進みます。やがて道は沢にぶつかります。道は沢沿いに下るように続いていたので、沢沿いに下り、堰堤の脇から下っていきました。ところがその道は県道に出てしまう道でした。 YAMAPのルート情報を確認すると、沢にぶつかったところで少し登るように沢を横断し、「通学路」の道標に従って進むルートがあることに気づきました。 そのまま県道に出てもよかったのですが、なるべく山道を長く歩きたかったので、沢の分岐まで戻り、山道のルートを歩いて「旧根場通学路入口」から駐車場に戻りました。 駐車場は一時満車になっていたようで、一段上の道の路肩にも数台駐車車両がありました。 【感想】 都心からのアクセスもよい御坂山地。そのうちでもやや地味な印象のある十二ヶ岳ですが、適度にスリルもあり、絶景も楽しめるとても楽しい山でした。富士五湖のドライブや観光、西湖でのキャンプなどと組み合わせて楽しむのもおすすめの山です。 毛無山から十二ヶ岳の間の稜線はもちろん、十二ヶ岳から桑留尾へ下る道もかなり険しく、注意を要する箇所がたくさんあります。また、桑留尾～駐車場の間はルートが分かりにくく、注意して歩かないとすぐ県道に出てしまいます。（県道を歩いて戻れば問題ありませんが）また、妙義山や二子山と比較して岩場の難易度は低いですが、岩質が非常にもろいため、落石や滑落に注意する必要があります。 【BGM】 Song1 : from hotaru sounds(http://www.hotarusounds.com) Song2,3,4,5,7,9,10 : from MATSU(   / matsu_ma2sound  ) Song5 : Green Forest - Riot(YouTube Audio Library) Song6 : Kevin Graham - Breaking Through(Vlog No Copyright Music) Song8 : Wonder4 - 音楽素材PeriTune(https://peritune.com/) Song11 : Roman Müller - Easy Life (Vlog No Copyright Music) 【YAMAP活動記録】 https://yamap.com/activities/23674810 #富士五湖 #十二ヶ岳 #西湖 #毛無山 #御坂山地