石灰の効果と使い方（石灰の種類・目的・使用量・タイミング）土壌ｐHの基本を完全解説！ скачать в хорошем качестве

石灰の効果と使い方（石灰の種類・目的・使用量・タイミング）土壌ｐHの基本を完全解説！

今回は、野菜栽培の中でもかなり重要なのに、意外と知られていない、土のpHと石灰まきのタイミングについて詳しく解説していきます。 みなさんは、同じ肥料を入れているのになぜか野菜の育ちが悪い、葉の色が薄い、病気が出やすい……そんな経験はありませんか？ その原因、じつは土のpHバランスが崩れているせいかもしれません。 肥料をどれだけ与えても、pHが合っていないと根が養分を吸収できず、まるでお腹いっぱいなのに栄養失調のような状態になるんです。 pHを正しく理解して、土を野菜が気持ちよく育つ環境に整えてあげること。 これが、おいしい野菜づくりの基本中の基本なんです。 この動画では、pHとは何かから、測定方法、石灰の種類と使い分け方、石灰をまくときの注意点、そしてpHを長く安定させるコツまで、順番に分かりやすく解説していきます。 【メンバーシップ】 お米が100円で買えるお得なメンバーシップ始めました！本編にはない限定動画や、オリジナルメンバーバッジ・オリジナルスタンプの他、お得な特典をご用意しています。月額290円から。 特典の詳細はこちらから    / @vegetablebeginnersguide8958   動画作成の励みになります。もしよろしかったら、「チャンネル登録」と「👍」をお願いします！ https://onl.bz/qfJXtsv 【目次】 0:00 オープニング 0:14 石灰の選び方と使い方の基本 1:17 そもそもpHとは？ 3:13 野菜が好むpH 4:33 pHを測る方法 5:41 石灰の種類と使い分け 6:12 苦土石灰 6:57 消石灰 8:04 有機石灰 8:56 ドロマイト石灰 9:37 粒状・粉状の違いと使い分け 10:14 どんな畑にどの石灰を使うのか？ 11:15 石灰をまくときの注意点と、やってはいけない組み合わせ 13:17 pHを安定させる長期的な土づくりのコツ 15:18 石灰の正しい使い方まとめ 【動画の内容】 そもそもpHとは？ pHとは、簡単に言えば水素イオンの濃度を示す数字で、0から14までの目盛りで表され、真ん中の7が中性、7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性です。 pHが低くなりすぎて酸性の状態になると、リン酸やカルシウム、マグネシウムといった栄養素が化学的に結合してしまい、植物の根が吸収できなくなります。 逆に、アルカリ性に傾きすぎると、鉄やマンガン、ホウ素などの微量要素が吸収できなくなり、葉が黄色くなったり、生育が止まったりします。 これがいわゆるクロロシスと呼ばれる症状です。 日本の多くの土壌は、雨が多い気候のせいで、自然と酸性に傾きやすくなっています。放っておくとどんどん酸性化が進み、野菜には少しずつ育ちにくい環境になっていきます。 多くの野菜は、pH6.0～6.5くらいの、弱酸性～中性を好みます。 また、pHが変わると、微生物の働き方も変わります。 酸性が強くなると、有機物を分解するバクテリアが減ってしまい、根が呼吸しにくい重たい土になってしまいます。 逆に中性に近づくと、分解がスムーズになって土がふかふかになります。 つまり、pHは土の健康バロメーターでもあるんです。 測定を通して、今、自分の畑がどんな状態なのかを知ることが、土づくりのスタートラインになるんです。 pHを測る方法 pHを測る方法は、主に３つあります。 ひとつめは、最も手軽な試験紙タイプです。 色の変化を見て、おおよそのpHがわかります。 コストも安く、初心者にもおすすめです。 ふたつめは、デジタル測定器です。 センサーを土に差し込むだけで、すぐに数値が出るタイプです。 より正確で、くり返し使えるのが魅力です。 3つ目は農協やホームセンターの分析サービスです。 より精密に測りたい方は、ここに依頼するのも良い方法です。 測定のタイミングは、植え付けの2〜3週間前が理想です。 これは石灰をまいたあと、pHが安定するまで少し時間がかかるためです。 毎年同じ場所で作る場合でも、春植え前と秋植え前の年2回くらい、チェックしておくと安心です。 石灰の種類と使い分け ひと口に石灰と言っても、いくつかの種類があります。 それぞれ、アルカリ度・効果の速さ・安全性・価格などが違っています。 使い方を間違えると、せっかくの土づくりが逆効果になることもあるので、しっかり覚えておきましょう。 苦土石灰 多くの家庭菜園で基本として使われているタイプで、主な成分は炭酸カルシウムとマグネシウムです。 このマグネシウムは、葉を緑に保つ葉緑素をつくる大事な栄養素です。 そのため、苦土石灰を入れることで、pHを整えるだけでなく、葉の色がよくなり、光合成が活発になるという効果もあります。 アルカリ度はやや弱めで、効き方がゆるやかなのが特徴です。 まきすぎても急にpHが上がりすぎる心配が少なく、初心者でも安心して使えます。 効果が出るまでに少し時間がかかるので、植え付けの2週間前にまくのがベストです。 1㎡あたり、およそ100gが目安です。 消石灰 こちらは即効性が高いタイプの石灰で、化学的には水酸化カルシウムという成分で、アルカリ度がとても強く、pHを上げる力もかなり強力です。 ただし、まくタイミングを間違えると根を傷めてしまいます。 たとえば、まいた直後に苗を植えると、土のアルカリ反応で根が焼けてしまうことがあります。 そのため、必ず2〜3週間の間隔をあけるのが鉄則です。 即効性があるので、酸度が強く下がりすぎた畑を一気に立て直したいときや、pHを早く上げたいときに向いています。 また、雑菌の繁殖をおさえる殺菌効果もあるため、病気の発生が多い畑に使うのも効果的です。 ただし、アルカリが強いので、有機肥料や堆肥との同時混合はNGです。 アンモニアガスが発生して、逆に肥料分を失ってしまうからです。 肥料と混ぜる場合は、必ず1〜2週間ずらしましょう。 有機石灰 これは、ホタテやカキなどの貝殻を焼いて粉にした、天然由来の石灰です。 まろやかな効き方で、土にやさしく、環境にもやさしいのが特徴です。 効果はゆっくりですが、土の中の微生物を刺激しにくく、長く使うほど土の質がよくなります。 特に、有機栽培や無農薬を意識している人にはぴったりのタイプです。 また、貝殻の主成分である「炭酸カルシウム」は、酸度を穏やかに中和してくれるだけでなく、 微量要素も含んでいるため、作物の味や香りを引き出す効果も期待できます。 まく量は苦土石灰と同じく、1㎡あたり100g前後が目安です。 ただし、効き目がゆるやかなので、植え付けの3週間ほど前にまいておくとちょうど良くなります。 ドロマイト石灰 これは、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムを主成分とする天然の鉱石を粉砕して作られた石灰です。 pHを上げる働きと同時に、植物の生育に欠かせないマグネシウムも補えるのが特徴です。 そのため、酸性土壌の矯正とともに、光合成を助けるマグネシウムの補給にも役立ちます。 効果は緩やかで持続性があり、野菜や果樹、花など幅広い作物に使われます。 ただし、短期間で強く酸度を上げたい場合には不向きで、植え付けの2～3週間前に施用するのが一般的です。 粒状・粉状の違いと使い分け 同じ石灰でも、粒状タイプと粉状タイプがあります。 両者はどのような違いがあるのでしょうか？ まず粉状タイプは、効果の立ち上がりが早く、混ぜ込みやすいのが特徴で、反面、風で飛びやすいのが欠点です。 いっぽう粒状タイプは、飛びにくくまきやすいですが、効き始めるまで少し時間がかかります。 風の強い日や広い畑では粒状タイプ、プランターなど小面積で使う場合は粉状タイプが向いています。 どんな畑にどの石灰を使うのか？ 先ほど紹介した石灰は、実際にどれを選べばよいのか、迷ったときの目安をお伝えします。 家庭菜園で無難に使いたいときは、苦土石灰やドロマイト石灰 すぐに酸性を改善したいときは消石灰 環境や微生物を大切にしたいときは有機石灰が向いています つまり、基本的に家庭菜園では、苦土石灰を選べばまず失敗しません。 ただし、苦土石灰だからといって、入れすぎは良くありません どの種類の石灰でも、pHが高くなりすぎると、今度は鉄やマンガンなどの微量要素が吸収されにくくなり、葉が黄色くなるクロロシスが起こることがあります。 最初の1年は控えめに、次の年にpHを測って微調整していきましょう。 石灰をまくときの注意点と、やってはいけない組み合わせ 石灰をまくときに、気をつけなければならないポイントがいくつかあります。「タイミング」「量」「混ぜ方」の３つです。 まず、一番よくある失敗が、堆肥や肥料と同じタイミングでまいてしまうこと。 石灰はアルカリ性の資材なので、窒素肥料の中でも、硫安や尿素、魚かす肥料などと混ざると、アンモニアガスが発生してしまうことがあります。 このガスは植物の根にとって有害で、せっかくの土作りが逆効果になってしまうんです。 そのため、石灰をまいたあとは、すぐに肥料や堆肥を入れずに、１週間から２週間ほど間隔をあけるのが理想です。 ただし、両方を少量ずつまいて軽く混ぜる程度であれば、大きな問題にはなりにくく、家庭菜園では実用上支障が出ないこともあります。 次に石灰のまく量についてです。 土壌のpHを整える目的なら、pH6.0～6.5あたりを目安にし、いっぺんに中和しようとせず、シーズンごとに少しずつ調整していくのがコツです。 最後のポイントは、石灰をまいた後は、必ずよく混ぜ込むことです。 まいたままの状態だと、部分的にアルカリが強いところができ、根がそこに触れると傷むことがあります。 できればクワやスコップで10センチほどしっかり混ぜて、表面をならしておくと安心です。 pHを安定させる長期的な土づくりのコツ せっかく中性に近づけても、数か月でまた酸性に戻ってしまうことがあります。 この原因は、雨や水やりによってカルシウム分が流れ出したり、肥料分の分解で酸が生じるためです。 特に化成肥料を多く使うと、どうしても酸性化が進みやすくなります。 そこでおすすめなのが、有機質の土づくりです。 堆肥や腐葉土、米ぬか、籾殻くん炭などを継続的に混ぜることで、土の緩衝力が上がり、pHの変動をゆるやかにしてくれます。 また、微生物が活発に活動することで、余分な酸を中和してくれる効果もあります。 さらに、ミネラルバランスを整えることも大切です。 苦土石灰だけでなく、けい酸カルシウムやドロマイトなど、カルシウム以外のミネラルも加えることで、土の構造が安定し、根が張りやすくなります。 そして、もうひとつのコツがpHの定期チェックです。 毎シーズン、植え付け前に簡易試験紙や測定器で確認し、酸性に傾いていたら軽く修正しましょう。 逆に中性より高くなっていたら、石灰は控えめにします。 土壌が極端なアルカリ性に傾いてしまったときは、酸性の資材を使って中性に近づけます。 代表的なのは硫黄華や硫酸アルミニウム、ピートモスなどで、これらは土壌を緩やかに酸性化する働きがあります。 特に家庭菜園では扱いやすいピートモスをすき込む方法が一般的で、安全性も高く効果も穏やかです。 この繰り返しで、だんだんと理想的な状態に近づいていきます。 長く家庭菜園を続けている方でも、pH管理をサボると一年でバランスが崩れることがあるので、定期的なチェックはとても重要です。