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システムの全体像を把握しよう【新人SEのためのシステム運用・管理】

この動画では、新人SEが担当することも多いシステム運用・管理について、お話していきたいと思います。システムの運用・管理の仕事は、ユーザーサポートや障害対応、機器の更新など多岐に渡りますが、私自身の経験も踏まえ、一つ一つご紹介していきたいと思います。社内SEや客先常駐SEとして仕事を始める方の参考になれば幸いです。 　システム管理を始めるにあたって、まずシステムの全体像を把握しておくことが大切になってきます。その際、前任者が残した管理資料を参考にすることも大切ですが、自分で管理資料を作成するとシステム全体についての理解が深まるので、最初のうちは自分で積極的に資料を作っていくことをお勧めします。 システム管理に必要な資料の例 ・ネットワーク構成図（物理構成図・論理構成図） 　ネットワーク機器の物理的な接続を表した「物理構成図」、VLANなどの仮想的なネットワークの関係を示した「論理構成図」があります。これらを用意しておくことで、日常的な運用に役立つだけでなく、構成変更の検討、障害時の原因究明を素早くおこなうことが出来るようになります。管理資料全般に言えることですが、資料に変更があった場合は、その都度変更を反映するように、習慣づけ、日常手順に組み込みましょう。 ・IPアドレス管理台帳 　最近、PCなどは自動でIPアドレスが割り当てられるDHCPなどが普及しており、ユーザー側はあまりIPアドレスを意識しなくなりましたが、常に特定のIPアドレスを固定で使用（サーバやプリンタ・複合機など）する場面もあるため、管理者は使用済み・未使用のIPアドレスを一覧にした管理台帳を作成し、更新していく必要があります。 ・クライアントPC管理台帳 　クライアントPCの管理を行っている場合は、台帳を作成します。記載内容としては、コンピュータ名、設置場所、保証期間、ハードウェア構成、OSの種類、バージョン、インストールされているソフトウェアなどを記載します。 ・サーバ管理台帳 　サーバの管理台帳には、上記の内容に加え、システム名やサーバの利用用途（起動しているサービスなど）、保守期間、故障時の連絡先情報なども追加すると良いと考えています。 ・ソフトウェアライセンス台帳 　システム管理者の重要な仕事の一つに、ソフトウェアライセンスの管理があります。 ソフトウェアライセンス台帳に以下のような内容を記載します。 （１）何社のどんなソフトウェアを何本所有しているか。 （２）インストール先情報（未インストール情報） （３）有効期間 （４）ソフトウェアライセンスの許諾内容 　ソフトウェアライセンスの許諾違反は、個人・法人を問わず、社会的信頼の失墜、訴訟・違約金の発生など大きなリスクとなるので、現状に合わせた台帳を更新していきましょう。 また、未使用ライセンスを把握することで、無駄な追加購入を防止することも出来ます。 ・作業マニュアル 情報システムを構成する機器の一覧が完成したら、システムの操作方法についてのマニュアルを用意しましょう。まず、機器名を元に、メーカーのWebサイトなどから製品マニュアルを入手します。 日常の管理業務の中で、自分の組織独自の操作手順がある場合は、手順書を自作しましょう。 手順書を作る際の注意点は以下の通りです。 （１） 誰が読んでも理解できる表現（意味が一意に決まる）を使用します。 （２） 操作画面の画像などを取り入れ、操作を省略せずに記載します。 それ以外に、メンテナンスや法定点検などで、システム停止や起動が必要な場合に備えた、 「システムの停止・起動手順書」、災害時などの対応をまとめた「緊急時の対応手順」、ユーザーサポートの負荷を軽減する「Q＆A集」、部内で技術ノウハウを共有するための記録などを整備していくことをお勧めします。 IT系の動画再生リスト：   • IT技術   コメント、質問など大歓迎ですので、宜しくお願いします。（文責：哲GACKT）