【双極性障害】双極性障害（躁うつ病）の治療目標4つ【精神科医が9.5分で説明】再発予防｜疾患受容｜リカバリー скачать в хорошем качестве

【双極性障害】双極性障害（躁うつ病）の治療目標4つ【精神科医が9.5分で説明】再発予防｜疾患受容｜リカバリー

0:00 （１）はじめに 0:26 （２）双極性障害では「治癒」は困難 2:33 （３）双極性障害の治療目標4つ 2:41 ①症状の改善 3:52 ②再発予防 5:37 ③疾患の受け入れ 7:09 ④リカバリー 8:32 （４）まとめ 双極性障害（躁うつ病）は特に躁状態は治療で改善しやすい一方で、再発予防のための気分安定薬継続を要し、かつあくまで「軽うつ」での安定になります。その葛藤の受け入れを土台としたリカバリーが課題です。 「双極性障害（躁うつ病）の治療目標4つ」について、精神科医が9.5分で説明しています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓↓内容の詳細は下記になります。 （１）はじめに 双極性障害は治療すれば躁・うつなどの症状が改善しますが、長期的には薬の継続が必要であるなど、葛藤が残ることがあります。この葛藤を受け入れつつ、どう治療を続けるかが重要になります。 双極性障害（躁うつ病）は、落ち込み「うつ」とその逆の「躁」を周期的に繰り返す精神疾患です。うつ病とは異なるメカニズムでの脳の不調と言われており、脳の状態を整える気分安定薬を治療と再発予防のために続けることが大切です。 （２）双極性障害では「治癒」は困難 双極性障害では、安定した後も服薬の継続が必要です。安定後に気分安定薬などの使用をやめると、再発するリスクが非常に高くなります。そのため、薬なしの「治癒」は困難であり、安定後はしばしば軽めのうつの「寛解」状態になります。 「寛解」とは薬を続ける中で症状が目立たなくなることを指し、「治癒」は薬なしで症状が安定することを意味します。双極性障害の治療では、この違いを理解し、寛解状態を維持しながら生活することが目標となります。 （３）双極性障害の治療目標4つ ①症状の改善 気分安定薬を主体に治療を行うことで、躁・うつともに改善を見込み、安定を図ります。特に躁の状態は治療が続けられれば改善を見込みやすいですが、周期的な気分変動やうつ状態の持続が残る場合もあります。 双極性障害の治療目標は、服薬しつつ症状が目立たない「寛解」状態に達することです。服薬継続の必要性や再発のリスクは残りますが、寛解状態になれば生活を支障なく行うことが可能になります。 ②再発予防 強い再発は積み重ねたものを崩し、自己肯定感の悪化にもつながる可能性があるため、再発予防は非常に重要です。特に薬を中断した状態での再発は、トラブルに至ることがあり影響が大きくなりやすいです。 再発予防の基本は服薬の継続です。また、生活リズムの維持も重要です。双極性障害では気分の変動に連動して生活リズムが不安定になりやすいため、意識的に生活リズムを整えることが必要です。 さらに、「気分の逆をする」という対策も効果的です。うつの時は意識的に動き、躁の時は休むことで、気分の安定を図ります。 ③疾患の受け入れ 再発なく安定を続けるには、双極性障害の受け入れが重要です。具体的には以下の点を受け入れる必要があります： 1. 安定した後も服薬を継続する必要がある 2. 再発のリスクは完全には消えない 3. 安定時でも、しばしば「軽めのうつでの安定」になる 特に「軽うつでの安定」は、発症前や躁の時と比べると物足りなさを感じる可能性がありますが、これを受け入れることが大切です。無理に軽躁にこだわると再発のリスクが高まります。 ④リカバリー リカバリーとは、双極性障害を持ちつつも後ろ向きにならず、自分の人生を生き抜いていくことです。社会復帰との関連は深いですが、単に復帰するだけでなく、継続できることが重要です。 現実を恨んだり回避したりするのではなく、向き合った上で前を向くことが大切です。具体的には以下のような姿勢が重要です： 1. 社会的評価や名声よりも、今この場所で生きている実感に価値を見出す 2. 逆境においても離れない人間関係を最優先に重んじる 3. 原点に立ち返り、自分の人生で最も大切なことを再発見し、それに向かって生きる （４）まとめ 双極性障害は治療で改善する一方、長期的には再発リスクが残るため葛藤が生じやすいです。主な治療目標は「症状の改善」「再発予防」「疾患の受け入れ」「リカバリー」の4つです。 双極性障害の発症により失うものも少なくありませんが、経験から新たに見えるものもあります。それが何かを探していくことも、治療の重要な一部となります。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #双極性障害　#躁うつ病　#再発予防 　#リカバリー 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。