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三島由紀夫も訪れた大神神社の謎と歴史

こんにちは、むらくも歴史チャンネルです。 三島由紀夫の遺作となった長編四部作『豊饒の海』では、重要な場面の舞台として大神神社が選ばれています 昭和40年代、三島はこの作品の執筆のために何度も奈良を訪れ、神社を訪れ取材を重ねました 彼の自決直前に完成したこの作品に描かれた奈良の風景から、三島の最後の思いが垣間見えるのかもしれません 昭和41年8月、三島由紀夫は奈良県桜井市の大神神社を訪れ、帰京後、彼は宮司宛の礼状にこのように綴っています 四巻から成る『豊饒の海』は、輪廻転生をテーマに描かれています 三島も登った三輪山の中腹にある滝がその舞台となっています 同神社の権禰宜は「仏教の輪廻転生の証が、神の山である三輪山で確かめられるという設定は非常に興味深く感じます」と話しています 『奔馬』の執筆にあたって、三島由紀夫は恩師から「古神道を知りたければ大神神社へ」と勧められ、実際に大神神社を訪れました さらに、大神神社を訪れる2ヶ月前には、同神社の摂社である率川（いさがわ）神社で行われた「三枝祭（さいくさのまつり）」にも参列し、その様子を詳細にスケッチして創作ノートに残しています 小説の中でも、日本古来のユリである笹百合を手にした4人の巫女が舞う姿が描かれ、本多に「これほど美しい神事は見たことがなかった」と述懐させています 私も15年前に豊饒の海を読んだとき、大神神社が出ていることを知りましたが、それほど知識もなく、当時これほど重要な神社だとは思ってもいませんでした ■十握剣と天叢雲剣 スサノヲの十握剣は「勝者の剣」であり、ヤマタノオロチの体内から取り出された天叢雲剣は「敗者の剣」です 天叢雲剣は怨霊神となって、崇神天皇の御代に祟りをおこします そして崇神天皇は、剣の祟りを鎮めるためにオオモノヌシを大神神社に祀りました つまり、天叢雲剣はオオモノヌシの剣だと考えられます そこで剣を祭神として祀る神社を確認しましょう 石上神宮です ■石上神宮 石上神宮は、奈良県天理市布留町にある式内社で名神大社で、龍王山、布留山に囲まれ、布留川が流れる古墳密集地にあります 創建は崇神天皇の御代で、物部氏の総氏神です 神剣「韴霊(フツノミタマ)」が禁足地で見つかっています 主祭神の一柱、布都斯魂大神がスサノオの天叢雲剣に当たると考えます 布留がニギハヤヒです ニギハヤヒの刀剣が、天璽十種瑞宝、十種神宝で、神武東遷のとき、ウマシマジから皇位継承のしるしとして神武天皇が受け取った剣です ■崇神天皇と大神神社 崇神天皇時代は、綏靖天皇から開化天皇までと違い、いろいろな事績が残っています 崇神天皇の時代は、疫病が大流行し、多くの人々が死亡しました 2021年の疫病とは比べ物にならない人数が亡くなったのです もちろん当時は医療とか科学技術という概念がありませんので、何らかの祟りと考えられていました そしてこのような民衆の平和を脅かす事態を起こしたのは、神である天皇の施政にあるとされたのです 崇神天皇は、このような非常事態を収束させるために、天の神、地の神を祀る政策を行います かつて大和の祖神として祀られていた大物主大神＝ニギハヤヒの霊を冷遇したため天罰が下ったのだ、と考えました そこで、ニギハヤヒの子孫である大田田根子（古事記では意富多多泥古）を祭主として、大神神社を創建しました 【目次】 00:00 スタート 00:53 三島由紀夫『豊饒の海』と大神神社 03:48 石上神宮 04:39 崇神天皇と大神神社 05:50 大神神社 07:14 率川神社 08:39 狭井神社 09:53 神御前神社 10:59 大物主神を深堀り 12:16 真清田神社 13:04 ニギハヤヒを隠した理由 1. 三島由紀夫『豊饒の海』と大神神社 2. 石上神宮 3. 崇神天皇と大神神社 4. 大神神社 5. 率川神社 6. 狭井神社 7. 高宮神社 8. 檜原神社 9. 神御前神社 10. 活日神社 11. 大物主神を深堀り 12. 籠神社 13. 真清田神社 14. ニギハヤヒを隠した理由 日本古代史の謎を紐解き、すこしでも本来の日本建国の姿を再現できればと思い、ご紹介させていただきました このチャンネルでは、独自の視点から見た歴史について発信しています この動画は下記の音声読み上げソフト、画像、動画、音楽を使用しています。 ・Wikipedia ・Adobe stock ・illust AC ・YouTube オーディオライブラリ ・VOICEPEAK 【参考書籍】 ・『日本書紀上下』宇治谷孟　著　講談社学術文庫 ・『古事記上中下』次田真幸　著　講談社学術文庫 ・『記紀以前の資料による古代日本正史』原田常治　著 ・『万葉集があばく　捏造された天皇・天智』渡辺康則　著　大空出版 ・『埋もれた巨像』上山春平　著　岩波書店 ・『消された王権・物部氏の謎』関裕二　著　PHP文庫 ・『日本書紀と神社が語る天皇誕生史』崎元正教　著 ・『神社のルーツ』戸部民夫　著　ソフトバンク新書 ・『最強神社と太古の神々』島田裕巳　著　祥伝社新書 ・『古代史が解き明かす日本人の正体』関裕二　著　実業之日本社 #大神神社 #ニギハヤヒ #日本史 #歴史チャンネル #大物主神 #三島由紀夫 #率川神社 #奈良 #三輪山