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0110 #30 かつて、マーサ・ビスト・カーバインという女性がいた。 ビスト財団の前当主カーディアス・ビストの妹であり、彼亡き後は当主代行を務めた女性だ。 アナハイムの創業者一族であるカーバイン家に嫁いだ社長夫人でもあり、社でも絶大な手腕を揮うことから「月の女帝」と恐れられるほどの権勢を奮っていた。 マーサの失脚後は、夫であるラーガル・カーバインも責任を取り辞職することとなり、ラーガルの兄ブライが会長に就任、弟レオナルドが社長となっていた。 そして、ブライ会長の娘であるステラ・カーバインとピノア・カーバインというまだ若い双子の、二卵性の姉妹が、現在のアナハイムの幹部を務め、その美しい容姿を生かして広告塔として活動していた。 「ソーン・ディース少尉。先日我が社からそのスティグマを強奪した方ですね?」 「ティアングだっけ?反連邦のテロリストがうちに何の用?」 ソーンの呼び出しにはそのふたりが応じることになった。 「地下施設に案内してもらおうか。未公開艦艇や実験用パーツ、設計段階で計画が白紙になった機体の設計図なんかがあるんだろ?」 ふたりは一瞬驚いた顔をしたが、 「構いません。14年前にビスト財団が恥を晒したときから覚悟はしていました。我が社の恥部をさらけ出す時が来ただけのこと」 「恥部っていうか、膿だけどね」 しかし毅然とした態度で彼の無理難題に応じた。 アナハイムはその地下に、未公開艦艇として「アンフィスバエナ」や「ニーズヘッグ」、「ファフニール」、「リヴァイアサン」、「カーバンクル」といった名がつけられた新造戦艦ギガンティス級を所有していた。 どの艦も、戦艦でありながらも可変機能を持つ超大型モビルアーマーであり、サイコガンダムよりもはるかに巨大な超大型モビルスーツに変形可能であるという。 「なぜこんなものがある?」 「木星の巨大隕石から発掘された、人類の手によるものとは思えない人型の巨大ロボットのことはご存じ?」 ステラ・カーバインは、ソーンがこれまでに一度も聞いたこともない話をした。 モビルスーツではなく、ロボットという言い回しをしたことから、アナハイムとは無関係でありモビルスーツとは言えないような代物であったのだろう。 そのロボットは全長100メートルを超えていたという。 「テロリストさん、ジュドー・アーシタっていうニュータイプは知ってるよね?」 もちろん知っていた。ダブルゼータガンダムのパイロットだった少年だ。今はもう三十代後半になっており、確か木星圏にいるはずだった。 「彼は、第一次ネオジオン抗争終結後、地球圏を旅立ち、木星圏で暮らしていました」 そして、木星圏へとやってきた一年戦争の英雄でありソーンやムラトの父親であるアムロ・レイと出会ったという。 ジュドーは、プロトタイプΖΖガンダムにオールレンジ攻撃能力を追加したカスタムMS「メガゼータ」を駆り、アムロと共に偵察に出発、巨大隕石から掘り出されている途中のその巨大ロボットを発見した。 ジュドーやアムロが発見した際、それは半分岩塊に埋まった状態であったという。 彼らはその巨大ロボットの内部でミネバ・ラオ・ザビと邂逅し、一度は彼女を救出した。 だが、彼女はジュドーが自分が慕っていたハマーン・カーンを倒した者だと知ると、感情を暴走させ、その怒りと悲しみに感応したその巨大ロボットが「復活」した。 このミネバは第一次ネオジオン抗争後にエゥーゴに保護された影武者ではなく、抗争中にシャア・アズナブルの手によってアクシズから連れ出された本物のミネバであったという。 「彼女にその記憶は?」 「ないと思います。ニュータイプ研究所で記憶の操作が行われたそうですから」 ジオンの寵児であるミネバ・ザビの記憶すら操作しなければいけないほど、その存在は秘匿すべきものだったのだろう。 彼女は「伝説の巨神」や「ギガンティス」と呼ばれるそのロボットを復活させるために誘拐され、ニュータイプ能力を利用されていたが、ジュドーによって救出されたらしい。 巨神は、シャアが率いてきた部隊を全方位ミサイルで壊滅させる程の凶悪な戦闘力を発揮したが、ジュドーとミネバ、そしてアムロとシャアのコンビネーションにより破壊されたそうだった。 かつてはエゥーゴにて共にティターンズと戦い、木星ではミネバ・ザビを救うために協力したこともあったふたりが、その数年後にはアクシズを地球に落とす者とそれを止める者になってしまったのは皮肉な話だった。 シャア・アズナブルという男にとって、ミネバ・ラオ・ザビがいかに大切な存在であったかがわかるエピソードでもあった。 0110 #31 「つまり、わたしたち人類が宇宙に進出し、モビルスーツを開発するよりもはるか昔に、木星圏かあるいは外宇宙に、とんでもない文明があったってこと」 そういうことになるのだろう。 「発見された巨神は一機だけでしたが、他にどれだけの数がこの太陽系や天の川銀河に存在するのかはわかりません」 「だからアナハイムは、その残骸を解析して、来るべき日に備えて、このギガンティス級の建造を開始したってわけ。ビスト財団にも内緒でね」 にわかには信じられない話だったが、目の前にある戦艦がその証拠ということなのだろう。 その対巨神用に開発されたのは戦艦だけでなく、モビルスーツ用の換装装備の実験用パーツが存在していた。 「これは、コスモス・オーダーというものです」 コスモス・オーダーは、日輪のような形をしており、その輪についた6基の大型武装群が、それぞれ独立して運用できるようになっているものだった。 長距離ビーム砲、対艦用メガランチャー、大型ミサイルポッド、Iフィールド発生器、ファンネルコンテナ、ミノフスキー粒子下であっても索敵ユニットとしても使える多目的センサーの6基だ。 ユニバーサル規格に対応しており、時代を超えて様々なモビルスーツのバックパックに換装できるように作られており、スティグマにも使えるとのことだった。 「それは、モビルスーツ戦にも使えるのか?」 「もちろんです。先日グラナダ周辺に現れた巨大モビルアーマーをご存じですね?」 ムラト・イルマのディガンマを格納していたあのモビルアーマーのことだろう。 「あれ、ヘクサオーキスっていうの。あの子の数倍の力を持ってると言ったら、この子のすごさがわかる?」 あれは、ソーンがサイコミュで動かしていただけの無人であったとはいえ、アムロ・レイの操縦技術を学んだ学習型コンピューターを持つ109機のモビルスーツを1分で殲滅した。 スティグマ一機で撃破できるレベルのものであったが、それはソーンの身体にサイコフレーバーがあったからこそであった。 並みのパイロットが相手であれば、戦争の兵器ではなく、コロニーレーザーのような虐殺のための兵器であっただろう。 「あれも、対巨神用にうちが開発したものだったんだけどね。試作1号機オーキディウムって感じ」 ソーンはそのコスモス・オーダーを改修型スティグマに取り付けてもらうことにした。 地下施設には、それ以外にも設計段階で計画が白紙になった機体の設計図や、ミネバ・ザビやバナージ・リンクスが封印し損ねたサイコフレーム技術がやはり存在していた。 「サイコフレームに関する資料や資材はすべて破棄してもらおうか。あれはこの宇宙には存在してはいけないものだ」 「でしょうね。アクシズショックを起こしただけでなく、フル・フロンタルを倒し、サイコフィールドによってコロニーレーザーさえも止めたオーパーツですから」 「フェネクスのこともあるしね」 「ユニコーンガンダム3号機のことだな」 「いいよ、ここにあるものはすべて破棄しても」 アナハイムの幹部の、それも創業者の一族であるカーバイン家の者が素直に言うことを聞いてくれるとは思っていなかった。 だから、ソーンはとても驚かされた。 「でも、あんたの身体も相当やばそうだよね。その光ってるのは骨?ユニコーンのあの光と同じ緑色だけど、んー、ちょっと違うか。虹色なのかな?」 「あなた体の内側から放つ光は、禍々しいものに思えます。まるで旧世紀のアスファルトにこぼれたガソリンのよう」 「どっちかっていうと、ばい菌だらけのハエの体や鳩の首とかの色してる」 「ひどい言いようだな。これは、サイコフレーバーってやつだ。ムラサメ研究所が強化人間の骨に流し込むために作った」 ソーンは嘘をついた。 サイコフレーバーを作ったのは、ムラサメ研究所ではなく、他ならぬ彼自身であったからだ。 彼はニュータイプであり、強化人間でありながら、ムラサメ研究所の研究者でもあった。 「サイコフレーバーは自己増殖するナノマシンだ。骨の内側に注射すると、内側から外側に浸食していく。俺の骨は銀色で、この光りはその骨自体が発光している」 「サイコフレームの派生というわけですか。では、あなたの体も破棄の対象となりますね」 「そのつもりだ。サイコフレームをこの世界から消すことができれば、俺は自ら命を断つ覚悟でここに来ている」 「グレイグーが起きかねない体だから、死ぬときはビームライフルで自分を撃つといいよ。せっかくコクピットにいなくてもモビルスーツ動かせるんだから」 グレイグー。 自己増殖性を有するナノマシンが、全てのバイオマスを使って無限に増殖することによって地球上を覆う世界の終焉のことだ。 地球に核の冬をもたらすためのアクシズ落としを阻止したサイコフレームはその形を変え、今はソーンの体の中で半永久的に自己増殖を繰り返している。 ソーン自身が世界に終焉をもたらしかねない存在となっていることは、彼自身が一番よくわかっていた。