実存主義　ニーチェ　9,永劫回帰　10,精神の三態変化 скачать в хорошем качестве

実存主義　ニーチェ　9,永劫回帰　10,精神の三態変化

ニーチェは無神論者であり、死後も魂が生きていて輪廻転生するなど認めない。綱渡り人がピエロのような男に頭上を飛び越えられて落下して、ツァラトゥストラに助けを求める場面で、ツァラトゥストラは「悪魔もなければ、地獄もない」と言い切った。 しかしニーチェは「永劫回帰」を唱えている。神がいないコスモスは、それ自体、無目的、無価値、無意味であり、機械的な運動をしている。従ってそのコスモス全体の運動は巨大な関数になっていて、いずれ元にもどることになり、永劫に同じ事が繰り返されるという。だから超天文学的な時間ではあるが、我々はまた同じ人間としてあらわれて、同じ人生を無限に繰り返すのだという。それでもその運命を肯定し、永劫回帰に生きることを欲することを「運命愛」と呼び、超人の資格だとしたのである。 精神の三態変化とは、若い時は駱駝のごとく自ら進んで苦難に立ち向かい、重い荷を背負うべきだという。そして自らに力をつけた上で、さらに成長するためには限界を突き破るために既成の秩序や枠組みに対して挑戦し、否定の咆哮を上げる獅子にならなければならない。そして最後の段階は、幼児のごとく、肯定も否定も、建設も破壊も戯れる如く楽しめるようにならなければならない。これを精神の三態変化という。