「クリーンな人」イメージ一転…予算案成立に影響？政権運営は？商品券10万円配布　【報道ステーション】(2025年3月14日) скачать в хорошем качестве

「クリーンな人」イメージ一転…予算案成立に影響？政権運営は？商品券10万円配布　【報道ステーション】(2025年3月14日)

今回の石破総理の商品券問題、続く物価高のなか、政府の経済政策に不満をぶつける人たちは、どう受け止めたのでしょうか。 ■“商品券10万円配布”どう見た？ 財務省前には多くの人が集まり、消費税廃止などを求め、声を上げました。物価高のなかで生活の苦しさを訴える声は、日に日に高まっています。 年金生活者（70） 「果物も野菜も高くて買えない。とにかく寂しいです、食卓が」 「（Q.新人議員に商品券10万円分を渡したことは？）あきれています。石破総理はクリーンだと思っていた。だから私は期待していました」 総理として初めての会見では、こう話していました。 石破総理（去年10月） 「勇気と真心をもって真実を語りたい。国民から信頼されるために、我々が直ちに取り組まねばならないのは、政治改革であります」 「国民からの信頼」と「政治改革」。その原点は、39年前、初当選の時にまでさかのぼります。 リクルート事件に端を発した政治とカネの問題。当選1回の石破氏が目にしたのは、政治不信に揺れる永田町でした。石破氏はあるグループの立ち上げに参加します。徹底した政治改革を掲げた『ユートピア政治研究会』です。 そして、政治資金の透明化を訴えて実現したのが、皮肉にも今回、自らが問われることになった政治資金規正法の改正でした。 総裁選出馬表明（2020年9月） 「政治が、ごまかしているんじゃないの、うそを言ってるんじゃないの。そういう思いがある限り、納得にも共感にもならない」 国有地売却や大学新設をめぐる『森友・加計問題』。自民党で脈々と続けられてきた『派閥の裏金問題』。その都度、石破総理は、信頼される政治とは何かを語ってきました。それだけ、失望も大きいようです。 60代 「物価が上がって大変なときに、お土産代として10万円というのは、総理大臣がそういうことしていいのかなと。昔から石破さんは、お金に暗いところがないというイメージがあった。期待していたけど、がっかりした。残念だなと思う」 30代会社員（育休中） 「（Q.10万円という金額聞いたときは？）なんか『わー』と。おむつもミルクもどんどん上がっていく。でも入用のものばっかりなので困っちゃう。子どもにお金がかかるので、そっちにちゃんと回してほしい」 70代パート勤務 「私は自民党は、やりたい放題だなと感じる。でも許しているのは国民だからね。やっぱりもう石破さんはやめるべき。やめたほうがいい。総理になる前に言いたい放題言って、自分が『正しい正しい』って言ってたけど、結局、石破さんが総理になったら、同じようなことに。よくなるかと思ったけど、ひどいね。ますます、ひどくなっている」 石破総理は14日、自身の感覚が国民と離れてしまっていたと話しました。 石破総理 「それが、それだけ高額なものであるということで、『世の中の常識と違うのではないか』との指摘は、それは甘んじて受けなければならない。自分なりに最大限の工夫をして、感覚が失なわれているとすれば、それは猛省しなければならないし、『すれば』ではなくて、失っていることを深く反省するところ」 ◆政治部・千々岩森生官邸キャップに聞きます。 （Q.石破総理、一日対応に追われたと思いますが、いま、どのような心境なのでしょうか？） 千々岩森生官邸キャップ 「かなり堪えているのは、間違いないようです。石破総理は、14日午後8時に官邸を出て、そのまま自宅である公邸に戻ります。実は、もともと会食の予定があったそうですが、それを、急きょ、キャンセルしたと。総理周辺は『きのうのきょうで、反省してないと言われるといけない』から、あえてキャンセルしたと説明しています。先週、高額療養費の二転三転がありました。最新の世論調査、一部ですが、内閣支持率が下落しています。総理側近もかなり気にしていて、なぜ下落したのか分析を始めていた矢先に、今回の10万円商品券の問題が持ち上がったというわけです」 （Q.石破総理は『政治資金規正法違反じゃない』と繰り返していますが、問題の本質は別のところにあるのではないでしょうか？） 「そうですね。ポイントは、13日深夜の石破総理のぶら下がりだと思います。総理は冒頭から「法律には抵触しない」「問題ない」と繰り返しました。そもそも石破内閣、もうすぐ半年になりますが、一定の支持率をキープしているのは、“庶民の感覚に寄り添う”石破さんのスタイルがあってこそです。石破総理の持ち味の部分と10万円の商品券、この大いなるかい離。石破総理は13日夜の時点では、少なくとも、かい離していることに気づけていませんでした。14日、石破総理は「国民感覚とずれているのではないか」と追及されて、相当ショックを受けていたようです」 ◆政治部・藤川みな代部長に聞きます。 今後の影響で特に心配なのが、私たちの生活に直結する『新年度予算案』です。今月はじめ、何とか日本維新の会の協力を得て、衆院を通過しましたが、『高額療養費制度』の患者負担引き上げを見送ったことで、予算案を再修正。いまは、参院で審議をしている状態です。さらに、再修正案は、参院で可決したあと、再び衆院に戻して、処理する必要があります。ただし、衆院では少数与党なので、改めて、野党との協力が必要です」 （Q.新年度予算案の行方はどうなりそうでしょうか？） 藤川みな代部長 「野党側も、どこまで与党、政権に協力するのか、世論の反応を見ながら、“様子見”というか、見極めようとしている状況です。野党としては、もちろんこの問題を徹底追及していく方針ですが、予算の成立が遅れることによって、国民の生活に影響が出ると、批判の矛先が野党に向かってくる懸念があるので、状況を見極めているということ。もう一つは、夏に参議院選挙が控えているなかで、新しい党首と戦うよりも、支持率が低くて、今回の問題で傷ついている石破総理と戦った方が、戦いやすいのではないかという野党の見方もあります」 （Q.一方、自民党内はどうなのでしょうか。“石破おろし”といった大きなうねりになりそうでしょうか？） 「強い言葉は上がっています。『石破総理では戦えない』『進退は決めるべきだ』といったような発言も出ています。ただ、具体的にその声が、石破おろしの動きにつながるかどうかは、いつ、どのタイミングでおろして、誰に変えるのかというようなことを描けている人がいないではないか。自民党は選挙に向けて、これまでは“党の顔”を変えることで乗り切ってきましたが、去年の衆院選で、その手法が国民に見透かされている。もう通用しないと証明されてしまった形になりました。また党内で、この人なら、党内結束して次やっていけるという、みんなの気持ちが一致する候補者が、誰と言い切れる状況ではない。誰にも次のシナリオを描き切れていないのではないかとみています」 （Q.違法性はないとしても、今回の問題は、落胆してしまう出来事だと感じるが、藤川さんはどう思いますか？） 「法律上の問題よりも、石破総理が掲げた『納得と共感』という政治が大きく傷ついた局面だった思います。石破総理自身が『一般の感覚を失くしていた』と反省、謝罪はしたけど、党内基盤が弱い石破総理にとって、“一般の感覚を持っている”ということこそが、最大の武器だったはずなのに、それが失われていた。今回の問題もですし、予算委員会をやらず解散してしまったこともそうですが、一般の感覚よりも永田町に合わせた決断をして、こういう結果を招いている。石破総理は、どこを向いて、誰に向けて政治をしているのか。あらゆる政策の基本になる政権への信頼感が大きく傷ついたのではないかと思います」 [テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp