【MIQS 04】光嶋 裕介氏(建築家)「建築家は多くの人々を束ねる指揮者であり、 ひとり作品に向き合う作曲家でもある。」 скачать в хорошем качестве

【MIQS 04】光嶋 裕介氏(建築家)「建築家は多くの人々を束ねる指揮者であり、 ひとり作品に向き合う作曲家でもある。」

20歳の時、初めて訪れたギリシャはパルテノン神殿を前にして、建造物と2500年という時間との関係性に触発されたというエピソードから、光嶋の建築へのアプローチへとテーマは移っていく。自身の信条である「生命力のある建築」とは?そしてその着想のプロセスを「旅」「スケッチ」そして「ドローイング」であると解説。最初に衝撃を受けたパルテノン神殿、ポルトの街並み、ウィーンの聖ステファン寺院など、光嶋の描いてきたスケッチ、そしてドローイングの数々が大きくスクリーンに映し出される。スケッチは街と時間軸との調和を感じ取る作業だったという、緻密な筆致に会場中が釘付けとなる。光嶋にとって、スケッチは場所や、当時の建築家との対話であり、ドローイングは自己の内的な部分と向き合い、一番大事なものをアウトプットするための重要な行為だという。建築家は多くの人々を束ねる指揮者であり、ひとり作品に向き合う作曲家でもあるという光嶋。そのプロセスで生まれた仕事、ガウディ建築をテーマとした井上雄彦とのコラボレーションや、アジアンカンフージェネレーションの舞台設計でのエピソードを紹介。人間そのものが建築にとってのキーワードであり、それは対話の中で産まれるものだと紹介した。場所、人間、 建築は、三次元的な豊かさを創造出来うるのだと語りかける。最後に未来に掲げるテーマ “Never Enough”の言葉と共に、「生命力ある建築が空間をもっと豊かにするのではないか?」という問いかけでプレゼンテーションを締めくくった。