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諫早湾干拓訴訟「開門せず」…法廷闘争が事実上決着

諫早湾干拓事業をめぐる裁判で、最高裁は１日付で、開門を求めた漁業者側の上告を棄却しました。 長年の法廷闘争は、「開門せず」で決着することになります。 諫早湾は、１９９７年に閉め切られ農地が生まれた一方、有明海ではタイラギなどの漁獲量が減少しました。 一部の漁業者が起こした裁判では、国に開門を命じる福岡高裁の判決が確定しましたが、農業者側が起こした裁判では、開門しない判断が示され、「ねじれ状態」が生じました。 国はその後、開門を命じる判決の無効化を求める訴えを起こし、福岡高裁が去年３月、「開門を認めない」判決を出していました。 そして、最高裁は１日付で、漁業者側の上告を退ける決定をしました。 野村哲郎農林水産大臣は「これを契機に賛成派、反対派ともに話し合いを進めて、豊かな海を取り戻していただきたい」と述べました。 一方、漁業者側の弁護団は「今回の決定は、憲政史上初めて確定判決に従わなかった国を免罪し、司法本来の役割を放棄した」と指摘したうえで、「地域の分断を解消するためにも話し合いに臨みたい」としています。