【統合失調症】統合失調症の治療が遅れた時の影響4つ【精神科医が10分で説明】幻聴｜陰性症状｜未治療期間 скачать в хорошем качестве

【統合失調症】統合失調症の治療が遅れた時の影響4つ【精神科医が10分で説明】幻聴｜陰性症状｜未治療期間

0:00 （１）はじめに 0:24 （２）統合失調症では早期発見と早期治療が大事 2:11 （３）統合失調症の治療が遅れた時の影響4つ 2:19 ①幻聴などが残りやすい 3:37 ②生活能力の悪化 5:24 ③トラブルに至りやすい 7:19 ④入院が長引きやすい 9:15 （４）まとめ 統合失調症は早期発見・早期治療とされます。では、逆に治療開始が大きく遅れた場合は、どのような影響が懸念されるでしょうか？ 「統合失調症の治療が遅れた時の影響4つ」について、精神科医が10分で説明しています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓↓内容の詳細は下記になります。 （１）はじめに 統合失調症は、悪化すると混乱や影響が強い精神疾患になります。早期発見、早期治療が予後の改善には重要です。しかし、治療が遅れた場合、どのような影響が出るのでしょうか。本記事では、統合失調症の治療が遅れた時の影響について4つの観点から解説します。 （２）統合失調症では早期発見と早期治療が大事 統合失調症は、発症から治療までの期間をできるだけ短縮することが重要です。この疾患は、悪化すると幻聴や妄想などが目立つ脳の不調となります。主な原因は、脳内のドーパミンという物質の働きの過剰などとされています。 治療には、脳の状態を整える抗精神病薬を用い、治療と再発予防の両面から継続的に服用します。統合失調症の症状は、主に以下の3つに分類されます。 1. 陽性症状：幻聴や妄想など、統合失調症でよく知られる症状 2. 陰性症状：意欲低下や対人回避など、生活に影響する症状 3. 認知機能障害：思考や情報処理が苦手になる症状 統合失調症の病期は以下の4つに分けられます。 1. 前駆期：前触れの時期 2. 急性期：幻聴や妄想など不調や混乱の強い時期 3. 休養期：治療で精神状態は安定したが、陰性症状などが目立つ時期 4. 回復期：一定の改善が見られ、再発予防と社会復帰を目指す時期 早期発見のためには、初期症状や被害念慮といった目立ちにくい「前触れ」に気づくことが大切です。しかし、現実的には発見や治療が遅れることもあり、その場合は早期発見・早期治療と比べて様々な影響が出てしまう可能性があります。 （３）統合失調症の治療が遅れた時の影響4つ ①幻聴などが残りやすい 統合失調症の陽性症状は、本来治療によって十分改善するとされますが、治療が遅れた場合、治療後も幻聴などの陽性症状が残りやすくなります。これにより、生活への強い影響が懸念されます。 例えば、幻聴が根強く残ると、絶えず不安定な状態が続いたり、被害妄想が残ることで近隣とのトラブルが繰り返されたりする可能性があります。また、興奮しやすさが残ることで、対人トラブルが発生しやすくなる場合もあります。 ②生活能力の悪化 治療が遅れると、生活能力の低下と困難が出やすくなります。未治療期間が長くなると、陰性症状と認知機能障害がより進行しやすくなるためです。 生活が困難になると、リカバリー（回復）も難しくなり、再発を繰り返すリスクも高まります。具体的には、日常生活自体が困難になり、整容の問題や健康面の問題が出たり、対人関係が切れて孤立しやすくなったりします。また、規則的な服薬が難しくなり、再発のリスクが高まる可能性もあります。 ③トラブルに至りやすい 未治療の状態が続くと、最終的にはトラブルが生じやすくなります。特に、「病識の欠如」と「急性期症状」に注意が必要です。 病識の欠如は、自分に統合失調症があるという感覚が損なわれる状態で、未治療期間が長くなると慢性化する可能性があります。これにより、症状の自己管理や薬の継続が困難になり、病状悪化やトラブルのリスクが高まります。 急性期症状（急性増悪）は、不調の状態が長く続いた後に強い症状が出現する状態です。幻聴や妄想、興奮などが非常に強まり、混乱した状態になります。これにより、危険やトラブルが生じやすくなり、時に強いトラブルに発展する可能性もあります。 ④入院が長引きやすい 治療期間が長くなるほど、治療の効果が出にくくなり、改善に時間がかかります。その結果、入院期間が長引き、退院後に必要なサポートも増えやすくなります。また、生活の困難が退院後も続くため、入院を繰り返すリスクも高まります。 さらに、未治療期間が長くなると、退院後の生活や再発防止のために多くの社会資源を投入する必要が出てきます。特に病識を欠く場合は、サポートがうまくいかず、再発して再入院するリスクが高まるため、より注意が必要です。 （４）まとめ 統合失調症では、早期発見・早期治療が予後改善に重要です。治療が遅れた時の影響は幅広く、主に以下の4つが挙げられます。 1. 幻聴などが残りやすい 2. 生活能力の悪化 3. トラブルに至りやすい 4. 入院が長引きやすい 未治療期間が長くなることで、生活や予後全般への影響が強まってしまいます。そのため、統合失調症では早期発見と早期治療が強く望まれます。症状や兆候に気づいたら、速やかに専門医に相談することが大切です。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #統合失調症　#未治療期間　#幻聴 　#陰性症状 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。