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藤原医院　医学解説動画　第11回：眼底検査を眼科で必ず行う理由

今回は、眼科診察の定番、「眼底検査」です。 殆ど行いますが、その理由です。眼底を診ると「成人病」も分かる事が現代社会の基本です。当然、見かけ上角膜等に問題が無い場合、フイルムニ当たる網膜に原因があると考えられます。必然的に行わないとダメな検査なのです。 　よく「目が腫れているから、それだけ治せ。」とか「見えているから視力なんかは調べるな。」というヒトが居ます。その数日前に眼科受診していた等の理由が明確であれば、前眼部検査だけで主治医眼科医に返戻する事も在ります。しかし視力矯正が成立する理由は前述の動画配信で述べましたが、光が直進し網膜に達するまでの透明な器官「角膜・水晶体・硝子体」に透明を維持する必然性があります。前眼部は、「角膜・水晶体・一部前の方の硝子体」までは、検査できます。その先は無理で、眼底検査になります。つまり前眼部の検査では、特殊なレンズを使わないと眼底＝網膜と後ろの方の大半の硝子体、が診られません。この特殊レンズを使いますと「眼底検査」です。ここまでは御理解下さい。 　次に、「成人病、三大疾患（高血圧・糖尿病・高脂血症）」も、眼底検査で見つかる事が多々あります。網膜では、網膜の上に動脈と静脈が半円を描くように行き来しています。緑内障の配信で示しました、「バームクーヘンを半分に切ったような視野」を栄養しています。眼底の網膜のみ人がそのまま見る事が出来る臓器です。その為、網膜上の血管の状態で動脈硬化の程度、血管破綻による眼底出血、尿毒症による網膜障害等、成人病特有の網膜障害が見つけられます。そのため眼底検査で「内科に直ぐ行きましょう。紹介状を書きます。」とか、「先ずは眼底のレーザーをしましょう。」とかいきなり診断が着くものです。眼科検査が通常の「健康診断」に盛り込まれている理由は、その場で「全身の血管状態＝健康状態が分かる」からです。眼科医の立場も御理解下さい。 　本日はこの辺りで。