間宮芳生：《六つの日本民謡》―チェロとピアノのための (1960/72) скачать в хорошем качестве

間宮芳生：《六つの日本民謡》―チェロとピアノのための (1960/72)

Mamiya Michio: "Six Japanese Folk Songs" for cello and piano (1960/72) 間宮芳生（1929-2024）：《六つの日本民謡》―チェロとピアノのための チェロ：クリストファー・聡・ギブソン　 Christopher S. Gibson ピアノ：小川至　Ogawa Itaru 0:00　第1番：田植唄（富山県民謡） 3:58　第2番：ちらん節（鹿児島県民謡） 8:04　第3番：銀鶴節（鹿児島県民謡） 9:47　第4番：田の草取り唄（愛媛県民謡） 12:08 第5番：唐臼搗（岩手県民謡） 14:59 第6番：米搗まだら（長崎県民謡） 収録：2017年7月15日「森の響き、湖の歌 vol.2」やなか音楽ホールにて（ライブ録音） 《六つの日本民謡》―チェロとピアノのための （以下、CBSソニー SOCN-12-XJ［チェロ：堤剛、ピアノ：間宮芳生］のレコードに掲載された間宮芳生氏によるライナーノーツからの抜粋である） …「六つの日本組曲」のうち、１．田植歌、４．田の草取り唄、５．唐臼搗、６．米搗まだらの４曲はこのレコードのために書き下された。（1972年春から夏にかけて）２．ちらん節、３．銀鶴節は1960年に書いた「美しき南の国の唄」と題する曲集（チェロ独奏曲、ヴァイオリン独奏曲、ヴァイオリン・チェロ・ピアノの三重奏曲を含む４曲）の中のものである（…）。堤剛の、新しいこのレコードのための作曲の注文に早速応じることにしたのは、何より堤剛への私の信頼感からだった。（…） 　「六つの日本民謡」も（…）、私が1955年以来ずっと続けて書いて来て、現在21曲ある独唱とピアノのための日本民謡集（※現在は27曲）と密接な関係にある。田植唄、ちらん節、米搗まだら（…）の素材になった牛追唄、牛方節、御祝、などが21曲中に含まれている。（ちらん節は、チェロ曲より後、1969年に21曲の仲間入りをした）。 　独唱とピアノのための日本民謡集では、フォークロア（民衆遺産）を根城にしての、新しい民族的語法の開発という課題も勿論あるが、フォークロアが持つ、素朴な、そしてそれ故の全的な力を持ったすぐれた単純さ（決して語法の単純さの意味でなく、むしろ精神の明快さと優しさと云い換えた方がさらにいくらか正確かもしれない）を、自分の中にたえず呼び返そうとする営みがその主要なテーマだ。そして、「六つの日本民謡」や、合唱のためのコンポジション・シリーズ第１番－第８番や、他の楽器のジャンルのいろいろな作品も含めて、独唱の21曲を中心とした放射状の系譜が描ける―そんな関係があるというわけだ。中で「六つの日本民謡」が殊に21曲と密接だという理由のうちには、うたの21曲に劣らぬ程単純で明確な姿になり得たようだ、ということも含まれている。それが可能だったのは、堤剛がそこから引き出してくれるだろうものの豊かさがはっきり見えたからである。 --------------------------------------------------------------------------    • 間宮芳生：《五つのフィンランド民謡》―チェロとピアノのための (1977)   （上記リンクは同日プログラムから）