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【散歩】江戸最大の遊廓・新吉原跡を歩く

新吉原は江戸時代、幕府公認の遊廓であり、江戸最大の盛り場でした。開業は元和４年（１６１８）ごろのこと。当時は葺屋町（現在の中央区日本橋人形町周辺）にあり、周囲に葦や茅が生い茂っていたことから「葦原（あしはら）」と呼ばれました。しかし「あし」は「悪し」に通じて縁起が悪いということで、「吉原」と改称されたのです。 しかし江戸の発展に伴って市街地が拡大すると、吉原は中心部に隣接するようになってしまいました。幕府は風紀の乱れを懸念します。そんなときに発生したのが明暦の大火です。江戸市中のじつに３分の２を焼き尽くしたこの大火を契機として、幕府は吉原を浅草千束村（現在の台東区千束）に移しました。これが「新吉原」です。 当時の敷地面積は約２万６０６坪もあり、３０００人以上の遊女のほか、５０００人を超える従業員が働いていたそうです。 明治に入ると、新吉原は花柳界に客を奪われて衰退の一途をたどりましたが、それでもほそぼそと営業は続けられました。戦後、ＧＨＱが公娼廃止令を出したときも、赤線地帯のひとつとして存続したのです。しかし昭和３３年（１９５８）に売春防止法が施行されると、新吉原は遊廓としての歴史に幕を閉じました。 現在、現地を歩いても新吉原の名残を見出すことはなかなか困難です。ですが、町割りや風俗店など、わずかながらに新吉原の痕跡を感じることができます。 #新吉原 #遊廓