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「証言　石井四郎」～語られた人物像～

731部隊の史実を語り継ぐ連続学習会・第16回 お話：西里扶甬子さん （ジャーナリスト） 講演概要 　ジュネーブ条約で、毒ガス兵器と共に、その残忍で非人道的であるが故に使用を禁止された、生物兵器を人体実験と実戦を下に開発した、戦争犯罪人たちの首謀者が陸軍軍医中将石井四郎である。しかし、戦後日本軍による戦争犯罪を裁いた極東軍事裁判の陰で、米軍と取引して、多数の人間モルモットの犠牲の上に獲得されたデータや記録、人体標本などと引換えに免罪を勝ち取った。ニュールンベルグ裁判では裁かれたナチスドイツの軍医たちは、強制収容所に入れられたユダヤ人や、その他の人間たちを医学実験の材料にして虐殺した罪で死刑になったが、日本では毒ガス兵器と生物兵器に関わって同様の犯罪を犯した医学者や科学者が裁かれることなく、地位も富も得て、戦後の日本を安穏に生き抜いた。 　石井四郎とは特異な人間だったのか？　郷土（千葉県成田空港に近い農村）の英雄であり、夫であり、父でもあった。出身は京都大学医学部、軍医としては前例がない中将にまで上りつめた。講演者の30年以上に及ぶ調査歴の中で集めた、石井四郎に関する証言を紹介しようとすれば、1時間では足りない。肉声や動画も含めて、モザイクのように寄せ集めることによって、石井四郎の人物像を浮き彫りにできればと思っている。