【不安障害】不安障害で引きこもりになりますか【精神科医が7.5分で説明】ひきこもり｜不安｜精神科 скачать в хорошем качестве

【不安障害】不安障害で引きこもりになりますか【精神科医が7.5分で説明】ひきこもり｜不安｜精神科

0:00 （１）はじめに 0:15 （２）不安障害と引きこもりについて 1:30 （３）不安障害からも引きこもりになりうる 2:44 （４）不安障害の種類での引きこもりのなり方は様々 4:23 （５）不安障害が原因なら治療で改善の余地あり 6:10 （６）補足：回避性パーソナリティ障害と引きこもり 6:41 （７）まとめ 不安障害で引きこもりになるでしょうか？不安障害は一見うつ病などより継承と思われがちですが、強い不安やその場面の回避から行動範囲が大幅に狭まることがあり、その結果引きこもりになることがあります。一方、もし「不安障害由来の引きこもり」であれば、不安障害の治療を通じて改善の可能性があります。 ご質問「不安障害で引きこもりになりますか？」について、精神科医が7.5分で回答しています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓詳しい内容はこちらです。 （１）はじめに 不安障害は、強烈な不安が継続することで日常生活に大きな影響を及ぼす精神疾患です。本稿では、不安障害と引きこもりの関係性について、専門的な見地から解説していきます。 （２）不安障害と引きこもりについて 不安障害には、症状の出方や場所などによって様々な種類があります。代表的なものとして、人前や対人場面での強い不安を特徴とする「社会不安障害」、急な心身の不調やパニック発作を繰り返す「パニック障害」、様々な事柄に対して慢性的な不安が持続する「全般性不安障害」、そして強迫観念と確認行為が特徴的な「強迫性障害」があります。 一方、引きこもりは長期間にわたって周囲との交流を絶ち、基本的に自宅で過ごす状態を指します。一般的な基準では6ヶ月以上とされていますが、実際には年単位や10年以上という方も少なくありません。現在日本では約150万人の引きこもりの方がいると推定され、特に40代以上の方が4～5割を占め、増加傾向にあります。 （３）不安障害からも引きこもりになりうる 引きこもりの原因は多岐にわたり、必ずしも精神疾患が関係するとは限りません。しかし、発達障害やうつ病などの精神疾患が背景にあることも多く、その中で不安障害が引き金となるケースも少なくありません。 不安障害から引きこもりに至るパターンには、主に二つあります。一つは強い不安症状によって外出が困難になるケース、もう一つは不安を感じる状況を回避し続けた結果、行動範囲が徐々に縮小していくケースです。 （４）不安障害の種類での引きこもりのなり方は様々 社会不安障害の場合、当初は人前など負荷の高い場面のみを回避していたものが、次第に様々な対人場面に不安が広がり、最終的に引きこもりに至ることがあります。 パニック障害では、最初は電車などの限られた閉所での不安から始まり、徐々に類似した場所にも不安が波及し、最終的には自宅以外の場所全般に強い不安を感じるようになることがあります。 全般性不安障害の場合は、比較的軽度な不安から始まり、次第に症状が悪化して不安に圧倒されやすくなり、行動全般の回避につながることがあります。 強迫性障害では、手洗いや戸締りなどの確認行為が著しく長時間化し、日常生活に支障をきたすことで引きこもりに発展する可能性があります。 （５）不安障害が原因なら治療で改善の余地あり 不安障害を背景とする引きこもりの場合、適切な治療によって改善が期待できます。治療の主な柱は、抗うつ薬SSRIによる薬物療法と、不安な場面に徐々に慣らしていく「系統的脱感作法」です。 特に引きこもりを伴う場合は、まず薬物療法で不安を軽減させ、その上で短時間の外出など、段階的な行動拡大を図っていきます。この際、無理のない範囲で少しずつ進めることが重要です。 （６）補足：回避性パーソナリティ障害と引きこもり 不安障害と類似しているものの、より生来的な回避傾向が強い回避性パーソナリティ障害では、行動範囲の狭さが元々あり、その延長で引きこもりになることもあります。この場合、薬物療法の効果は限定的ですが、本人の改善意欲が明確な場合は、脱感作法が有効なケースもあります。 （７）まとめ 不安障害は引きこもりの重要な要因の一つとなり得ます。その場合、強い不安症状自体による引きこもりと、不安場面の回避が拡大することによる引きこもりの二つのパターンがあります。適切な治療介入により改善が期待できるため、不安障害が疑われる場合は、専門家への相談を検討することをお勧めします。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #不安障害 　#引きこもり 　#不安 　#精神科 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。