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なぜモンゴルは二つの大国に挟まれながらも生き残ることができたのでしょうか。 ロシアと中国という二つの巨大な国に完全に囲まれた内陸国であるモンゴルは、一見すると非常に脆弱に見えます。しかし、それでも今日まで独立を保ち、発展を続けてきました。 その第一の理由は、モンゴルを侵略することが極めて困難である点にあります。広大な砂漠、険しい山岳地帯、そして過酷な気候が強力な自然の防壁となり、侵攻には莫大なコストがかかり、占領や統治はさらに難しくなります。 かつてモンゴル帝国は、朝鮮半島からヨーロッパにまで及ぶ広大な領土を支配していました。帝国そのものはやがて崩壊しましたが、この厳しい地理条件は今も変わっていません。 1911年に中国の清朝が崩壊すると、モンゴルはその機会を捉えて独立を宣言しました。中国はこれに反対しましたが、ロシアは独立を認めました。その後1924年、モンゴルはソ連の強い影響下にある国家となりました。 1991年にソ連が崩壊すると、モンゴルは民主主義と中立路線を選択しました。それ以降、ロシアと中国との関係を慎重に均衡させながら、日本、アメリカ、そしてヨーロッパ諸国との関係強化も進めています。