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【マラソンのエネルギーマネジメント】など、まとめ　

「マラソンのエネルギーマネジメント」この書籍は、体内のエネルギー源で、たくさんある脂質をいかに上手く活用し、少ない糖を節約しながらフルマラソンのゴールまで、何とかもたせるにはどうしたらよいか？そのためのトレーニング、事前準備、走り方やペースについて科学的に示してくれています。 体内に貯蔵できる糖（グリコーゲン）の量は体重60㎏の方で、肝臓に100g（400kcal）、筋肉に400g（1600kcal）で、合計500g（2000kcal） 「え？たったこれだけの量なの？」 ちなみに脳は1日に400kcal、身体の安静活動の基礎代謝で1400kcal程消費すると言われています。 この500gのグリコーゲンを体内に貯留させるために水分が3㎏程度必要。 「レース前に体重減らしたはずなのに、当日増えているのはこのせいなのかな？」 逆にマラソンなどの運動でグリコーゲンを多く使うと体重が数㎏減る。なんてことも経験します。 グリコーゲンは通常量の2/3になった位から筋収縮に影響し、1/2で走るのはかなりキツイ状態に。 1/3で、もう走れない状態になると考えられています。 「確か、グリコーゲンが唯一の栄養源である脳への供給が最優先だから、脂肪もエネルギーにできる筋肉は二の次にされるのかなぁ？」 乳酸は、急に運動強度を上げたりで、糖の分解が高まってできやすい、糖を途中まで分解してあるすぐにミトコンドリアで使用できる、非常に利用しやすいエネルギー源。 速筋線維はミトコンドリアが少なく、乳酸を多く作りやすい線維であり、一方で遅筋線維はミトコンドリアが多い線維で、乳酸も速筋から遅筋へ流れ使われます。 例えばあまり使われなかった腕のグリコーゲンが乳酸になって、足の筋肉で使われることもあり得ます。 乳酸は疲労の原因ではなく結果。 例えると、火事（疲労）に消防車（乳酸）がやってきて、水を撒いて消火（カリウムが漏れ出し筋収縮低下を防ぐ）する役割もある。 「乳酸は無酸素運動でできる疲労物質なんかじゃなくて、利用しやすいエネルギー源の一つ、火事で消火してくれる消防車みたいなヒーローだったんだね」 脳以外の組織の安静状態では、全体のエネルギー消費に対して糖が1/3、脂肪が2/3と優先利用。 （乳酸性作業閾値）LTまでは脂肪消費も上がりますが、運動強度がLTを越えると脂肪では間に合わなくなり、使いやすい糖にエネルギーがシフトしていきます。 「体重60㎏、体脂肪10％だと6㎏＝6000g　エネルギーが糖の2倍以上なので×9＝54000kcal以上と無尽蔵だね」 走る時のエネルギー消費量は、距離が同じなら速度によらずほぼ一緒で、（体重）60㎏×（距離）42km＝（エネルギー消費）2500kcal 自分の能力のLTレベルで終始フルマラソンを走ると、糖と脂肪の消費割合は１：１　30kmで糖の利用は60㎏×30㎞÷2＝900kcalで、グリコーゲン貯蔵量の1/2を消費し先ほど説明した走るのはかなりキツイ状態に。42kmで1250kcalで貯蔵量の2/3を消費し、丁度もう走れない状態になります。 スタートから序盤のペースアップ、坂の上り下り、給水などでのペース変化などで強度が急に上がるとATPをよりたくさん利用すると、身体は糖の分解を高め、余計に消費して備えようとしてしまいます。 「自分のLTを把握し、ペース変化をしないでいかに最後まで糖を残すかがフルマラソンでは大事なんだね」 このLTレベルを上げるには速筋線維の強化も重要で、LT以上の運動強度で使われやすい速筋線維を含めて強化していくことで筋肉のミトコンドリア割合を増やすことが必要。 また、30km走、40km走といった、糖が減った脂肪を使いやすい状態が続くと、血中の遊離脂肪酸が増え、その刺激でミトコンドリアが増えることで、脂肪利用能力が上がることが考えられています。 「強度を上げて乳酸を多く出して、それでも走り続けることはミトコンドリアを増やすトレーニングとしても有効。30km、40km走で糖を減らして脂肪を使うしかない状態にすることも、ミトコンドリアを増やすトレーニングとして有効なんだね。　乳酸～！脂肪酸を増やして～！ミトコンドリア～！」 フルマラソンでペースを落とさず走り切るには糖の量は足りない。一方でペース変化をすれば、それに対応して糖の利用が高まる。その意味でも特に序盤の坂道は運動負荷を上げて糖利用をし過ぎないように。下りは着地の伸張性収縮による微細な傷の蓄積が後半の筋出力低下、ペース低下とならないように注意が必要。 「坂の上りでは身体重心を高く、リズムよく、トントントントン－ヒノノニトン♪」 「下りはピッチを上げてフォアフット足部と股関節で小石が転がるがごとくブレーキを掛けないように♪」 レース中の糖質摂取については研究者によって異なるようです。グルコースは1時間あたり60gの吸収が可能？果糖やパラチノースなど吸収のされ方の違う糖を加えて摂れば、70～80gの吸収が可能？ とすると、、、1時間で300kcal、3時間で900kcalの吸収が可能？ 「ん～な訳ないですよね～、、、でも私の感覚的にはこの半分くらいの糖質の吸収？吸収してなくても、胃腸に食物が入ることで脳が糖質が入ったと騙されている？様な感覚があるので、レース中は糖質ジェルやパラチノースを4～5本摂取してます」 30kmの壁を乗り越えるには？　筋収縮に必要なカルシウムが働くには筋グリコーゲンが必要。しかし、筋グリコーゲンは筋内に一様に分布していない、過度に使用した足の筋部位によってはグリコーゲンが減り、カルシウムの働きが悪くなり、筋出力が落ちる。筋グリコーゲンからできる乳酸も少なくなり、LTより低い強度でしか走れなくなっていきます。 マラソンをLT位で走り続ける限りにおいては、速筋線維はあまり使われずに、グリコーゲンも保存される。 マラソン前半では確かにその可能性が高く、遅筋線維が主体に使われ、速筋線維は温存できている。しかし、後半になって遅筋線維のグリコーゲンが減ってくると、同じペースでも速筋線維も使われるようになってくるようです。 「なるほど、だから速筋線維のグリコーゲンをためるためにも、練習でLT以上の運動負荷でミトコンドリアを 増やしていくことも重要なんだね」 「走りのサイエンス　体の仕組みを知ればもっと楽に走れる」より １． 汗をかく機能が長時間運動のカギ？ 体温36度の大人が1時間走ると約500kcalの熱を発生。この熱を体外へ放出できないと1時間後に40度を超える。汗1㏄の蒸発で0.6kcal分の熱を下げ、長時間の運動に耐えられる。 「確かに、気温12度前後がフルマラソンのベストコンディションなわけだね。25度超える様な時期のレースはタイムが落ちるのは当然だね」 ２． 脂肪利用は焚き火の着火時に例えられる？ 燃えにくい「薪（脂肪）」を燃やすためには、着火役となる「新聞紙（糖質）」が必要。その後、「うちわ（ビタミン）」であおぐなど、糖質（新聞紙）の火がうまく脂肪（薪）に移るように工夫する必要がある。 「上手い例えだね！結局、脂肪を上手く利用していくためにも糖質が必要なわけだから、自分のLTペース以上で走り続けると、後半持たなくなるわけだ。一度着火したら脂肪も燃え続けてくれたらいいのにね」 「マラソン自己ベスト最速達成メソッド　（サブ2.5医師が教える）」より １． ペース別ランニング練習の種類とその意味合い ① ジョグ（ペースの構築、フォームや接地感覚のチェック、疲労抜き） 「ジョグに始まりジョグに終わる！」 ② インターバル走（心肺刺激とスピードの慣れ） 1kmTT（Mペース－30秒）＋200mジョグ×8-10セット ③ レペティション走（心肺刺激とスピードの慣れ） 3－5km（Mペース－20秒）＋15～20分休息×2-3セット ④ ペース走（スピード持久力の養成） 10－20km（Mペース－10秒）×1セット ⑤ ロング走、LSD（持久力やメンタル、足の毛細血管の強化） 2－3時間（Mペース＋60～90秒） 「継続するためには、頑張りすぎずに、その日その日の気分と体調次第で走ることも大事だと思うけどね」 ２． ランニングフォームのポイント ① 自分のへそから真下にゴルフのドライバーがぶら下がっている状態で、そのヘッドの部分を左右の足裏で交互にしっかりと踏みつぶしていくイメージ ② 腕振りは自分の胸の前にボクシングのパンチングボールを置いて、軽く握った両拳で素早く叩くイメージ 「これは分かりやすいイメージ！自分は他に、、頭の高さ位置を維持。接地時間を短く母指球で蹴りだして直ぐ離す。腰の回旋も利用し、足を棒状にお尻から腰で走る。などをイメージしています」 ＃マラソンのエネルギーマネジメント　＃フルマラソン　＃新潟　＃ランチューバー　＃理学療法士　＃グリコーゲン　＃サブスリー　＃ランニング　＃リハビリ