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ワインの基本的な製造方法【入門編】ワインを楽しむための基礎知識

00:00　はじめ 00:40　ワインの基本的な造り方 03:38　赤ワインの造り方 05:16　白ワインの造り方 06:07　スパークリングワインの造り方 X登録お願いします!   / cyunkichi_wine   本日の内容はブログでおさらいしています! 是非こちらもご覧下さい☆ https://cyunkichi-wine.com 1. ワインの基本的な造り方 ワインは、ブドウを発酵させて造られるアルコール飲料です。ブドウの糖分が酵母によってアルコールと二酸化炭素に変わることで、ワインが出来上がります。ワイン造りには大きく分けて4つのステップがあります。 ________________________________________ ステップ1: ブドウの収穫 ワイン造りは、まずブドウを収穫することから始まります。ブドウは、熟したタイミングで収穫されることが重要です。なぜなら、糖度と酸度のバランスがワインの味わいを決めるからです。収穫は手作業で行われることもありますが、大量生産されるワインでは機械によってブドウが収穫されることが多いです。特に高級ワインの場合は、一粒一粒を丁寧に手摘みし、傷んだブドウが混ざらないようにします。 ソムリエ知識 ワイン産地には大陸性気候、海洋性気候、地中海性気候があります。 大陸性気候（例：ブルゴーニュ）は気温差が大きく、年によってブドウの成熟に差が出やすいため、ヴィンテージに影響が出やすいです。 海洋性気候（例：ボルドー、クナワラ）は降水量が多く、収穫前の秋雨が品質に影響を与えることがあり、これもヴィンテージの違いにつながります。 一方、地中海性気候（例：南フランス、イタリア、スペインなどの地中海沿岸、オーストラリア、カリフォルニア）は、夏に日照が豊富で乾燥し、冬に雨が多いため、ブドウが安定して成熟しやすく、ヴィンテージによる差が出にくいです。 ________________________________________ ステップ2: 発酵 次に、収穫したブドウを発酵させる工程です。ここでは、ブドウの糖分が酵母の働きによってアルコールに変わります。ブドウを潰して果汁を取り出し、この果汁を発酵させます。赤ワインの場合は、果皮や種と一緒に発酵させますが、白ワインでは果汁のみを発酵させる点が大きな違いです。発酵は数日から数週間かけて行われ、ワインの風味や香りを決める重要な工程です。 ________________________________________ ステップ3: 熟成 発酵が終わると、ワインは熟成の段階に入ります。熟成方法によって、ワインの味わいが大きく変わります。例えば、オーク樽で熟成されたワインは、バニラやスパイスの香りが加わり、より複雑な味わいになります。一方、ステンレスタンクで熟成されたワインは、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。赤ワインは通常、白ワインよりも長い熟成期間が必要です。 ________________________________________ ステップ4: ボトリング 最後に、熟成が終わったワインはボトルに詰められます。ここでワインはさらに味わいを深めていくこともあります。スパークリングワインの場合は、瓶内で二次発酵が行われ、炭酸が生じます。ワインがボトルに詰められた後も、適切な条件下で保存することで、さらに熟成が進み、風味が変わっていきます。 ________________________________________ 2. 赤ワインの造り方 次に、赤ワインの製法について詳しく見ていきましょう。赤ワインは、その深い色合いと力強い味わいが特徴ですが、これは果皮や種を一緒に発酵させることで生まれます。 • 発酵方法の違い: 赤ワインの発酵では、ブドウの果皮と種を一緒に果汁に漬け込み、発酵させます。このプロセスで、果皮から赤い色素やタンニンが抽出され、赤ワイン独特の渋みや深みが生まれます。 • 発酵温度: 赤ワインは、比較的高い温度（約20〜30°C）で発酵させます。これにより、果実味豊かでしっかりとした風味が引き出されます。 • 熟成: 赤ワインは、通常オーク樽で長期熟成されることが多いです。オーク樽での熟成により、バニラやスパイスの香りが加わり、まろやかな味わいになります。 ソムリエ知識 アルコール発酵が終わった赤ワインは、通常マロラクティック発酵を行います。 マロラクティック発酵（MLF）とは、果汁やワインの中に含まれるリンゴ酸が、乳酸菌の働きによって乳酸と炭酸ガスに分解されるプロセスのことです。この発酵によって、酸味が和らぎ、ワインの味わいがまろやかになります。特に赤ワインでよく使われ、白ワインではシャルドネなどで採用されることがあります。 マロラクティック発酵は、ワインにクリーミーさやバターのような風味を加えることがあり、酸の尖った印象を減らすため、口当たりが柔らかくなるのが特徴です。一方で、フルーティーな酸を維持したいワインでは、マロラクティック発酵を意図的に避けることもあります。 ________________________________________ 3. 白ワインの造り方 次に、白ワインの製法についてです。白ワインは、赤ワインとは異なり、ブドウの果汁のみを発酵させます。 • 果汁のみの発酵: 白ワインは、ブドウの果皮や種を取り除いて、果汁のみを発酵させます。これにより、透明でクリアな色合いと、フレッシュな味わいが特徴のワインが作られます。白ブドウを使うことが多いですが、赤ブドウを使って白ワインを作ることも可能です（果皮を取り除くため、色がつかない）。 • 低温発酵: 白ワインは、低温（約12〜18°C）で発酵させます。この温度管理により、フルーティーで爽やかな香りと味わいが引き出されます。 • ステンレスタンクでの熟成: 白ワインは、一般的にステンレスタンクで熟成されることが多いです。ステンレスタンクは、ワインに余計な風味を加えないため、ブドウ本来のフレッシュな味わいが保たれます。 ________________________________________ 4. スパークリングワインの造り方 最後に、スパークリングワインの製法を見ていきましょう。スパークリングワインは、その発泡性が特徴で、独特な製造工程を経て作られます。 • 二次発酵: スパークリングワインの最大の特徴は、二次発酵です。通常の発酵が終わった後、瓶内やタンク内で再び発酵を行い、その際に発生した二酸化炭素をワインに閉じ込めます。これにより、ワインに自然な発泡性が生まれます。 • シャンパーニュ方式とシャルマ方式: スパークリングワインの中でも、特に**シャンパーニュ方式（Méthode Champenoise）**は有名です。この方法では、瓶内で二次発酵を行い、長い熟成期間を経て細かく持続的な泡を生み出します。一方、シャルマ方式では、タンク内で二次発酵を行い、より短期間で軽やかな泡のワインが作られます。 • ドサージュ: スパークリングワインは、二次発酵後に甘さを調整するために糖分（ドサージュ）を加えることがあります。これにより、辛口の「ブリュット」から甘口の「セック」まで、さまざまなスタイルのスパークリングワインが作られます。 ソムリエ知識 シャンパーニュ方式(=トラディショナル方式、瓶内二次発酵)は、フランスのシャンパーニュで使われる伝統的な製法です。 イタリアのメトド・クラシコ、スペインのカバ、ドイツの、フラシェンゲールングと表記されたものもこの方式で造られています。 これらはシャンパンに比べて、手頃な価格で入手できますので、ぜひ試してみてください。 ________________________________________ ワインの造り方には、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインそれぞれに独自の工程があります。 一般的に、赤ワインは果皮と種と一緒に発酵させ、白ワインは果汁のみを発酵、スパークリングワインは二次発酵によって泡を生み出します。これらの違いを理解することで、ワインの選び方や楽しみ方がより豊かになります。 次回ワインを飲むときは、ぜひこの製造過程を思い出しながら、一杯をじっくり楽しんでみてください。