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【公式】VOIDE(ヴォイド)南魚沼に隠された物語を旅する観光音声メディア https://voide.tours/ 雪室とは、冬に降り積もった雪を利用した「天然の冷蔵庫」です。雪国である南魚沼市では、古くから雪室を使って食材の貯蔵が行われてきました。現代においても、酒や農作物、食肉の貯蔵や熟成に活用されており、その熟成効果から、「雪室貯蔵」のブランド化が進むなど、その価値が広く認められています。 雪室には、大きく分けて2つの貯蔵方法があります。ひとつは、食材を雪の中に直接埋める「かまくら型」。もうひとつは、庫内に雪を貯蓄することで空間自体を冷やす「氷室型」です。「八海山雪室」は氷室型に分類され、雪室専用に仕込んだ日本酒貯蔵しています。また、空きスペースには野菜やコーヒー豆も貯蔵されています。 日本酒の場合、通常の保存方法では、長期熟成の際に温度変化や振動によって風味が損なわれることがあります。しかし、雪室貯蔵では、年間を通じて温度を一定に保つことができます。また、電気を使用しないため、振動のない静かな環境が保たれます。こうした安定した環境の中で貯蔵することで、日本酒にストレスを与えることなく、まろやかな味わいを引き出すことができます。 また、にんじんなどの根菜類は、低温高湿な雪室の環境で糖度が増し、コーヒー豆は雑味がなくすっきりとした味わいになると言われています。 八海山雪室では、約1,000トンもの雪を貯蔵し、庫内の温度は常時4度前後で保たれています。毎年2月下旬に雪で庫内をいっぱいにしますが、1年が経った翌年2月には、まだ半分程度の雪が残っています。残った雪をならし、新しい雪を加えることで貯蔵庫は満たされ、また1年間雪室は活躍します。 雪には除湿、除塵、消臭といった「吸着効果」があります。雪室の中にはひんやりと澄んだ空気が漂い、その空気までも美味しいと感じられます。雪は空気中のチリやほこりを吸い取りながら降り積もるため、雪が融けることでその汚れが浮き出てきます。そのため、雪室に入れたばかりの頃は真っ白だった雪も、時が経ち、雪が融けるとところどころ黒くなります。 空気がきれいなことに加え、冷却に電気を使用しないため、雪室は環境にやさしい仕組みとしても注目されています。 雪室の歴史は古く、奈良時代「日本書紀」(720年)にもその記録が残されています。昭和30年代に電気冷蔵庫が普及するまでは、雪国各地で利用されていたようで、新潟県内にはかつて約60か所もの雪室が存在していました。当時の雪室は、雪を山のように積み上げて何重にも藁で覆うことで、夏場まで雪を保存していました。年間を通じて一定の温度で食品の貯蔵ができる雪室は、野菜や食品を凍結から守る役割もありました。夏には、その雪を魚屋や料理店に卸し、食材の鮮度維持や腐敗防止に利用していたようです。また、各家庭で小さな雪室をつくり、秋に収穫した食材を貯蔵する習慣もありました。 長い冬、深い雪に閉ざされるこの土地で、人々は雪をただの障害とせず、知恵と工夫で暮らしの糧にしてきました。雪が降るおかげできれいな空気が流れ、雪解け水が田畑を潤し、雪室をはじめとした雪国文化が生まれてきました。雪というクリーンエネルギーを利用する雪室の仕組みは、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも活用が見直されています。時代を超えて受け継がれてきた雪国文化は時代を経て、今もこれからも南魚沼市の暮らしの中で生き続けています。 #南魚沼市 #雪室 #snow #雪 #新潟 #南魚沼 #八海山