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【Stanley Lunch Box】冷凍うどんでカルボうどんを作る/Aのレシピ

浜で昼寝をしているとゴソゴソと私のバックパックを漁るヤシガニと集団移動している夥しい数の丘ヤドカリ、無数の眼は私の動きにリンクする。浜はどこか非現実性を帯び広がっている。 オフショアにより静まり返った海面は斜陽を光の標と昇華させこちらまで伸びる。 いにしえの人々は光の根源にニライカナイを描いたのだろうか・・・想像を巡らせ私はベーコンのオイル滴るカルボうどんを貪った。 スタンレーポータブルキッチンでのアウトドアクッキングと癒しの音楽で動画を作りました。 テレビに飛ばしてのつけっぱなし視聴もしやすい構成となってますので来客時、家事のルーティーン時のＢＧＭとしても活用いただけます。 当チャンネルにて使用している癒し系の音楽を詰め込んだ50分間のプレイリストもあります。長時間の作業、またはお休み前は是非こちらを御視聴ください。    • 【Healing Play List 1】1人コーヒータイムに聴く癒しのピアノ音楽|...   使用調理機材 Stanley Lunch Box(スタンレーランチボックス) trangia トランギア アルコールバーナー トランギアケトル600 Mogoti 五徳 VINTAGEINOXコーヒーミル KALUGII ドリクリップ 2nd-S(動画でケトル先端につけたパーツ) ORIGAMI オリガミ ドリッパー air S ORIGAMI 樹脂ホルダー ブラック エバニューWater carry 900ml イワタニ　ジュニアコンパクトバーナー snow peak　ピッツ ダイソーメスティン 使用撮影機材 Sonyα6400 Sigma 16mm F1.4 DC DN marumi減光フィルター 【チャプター2】 「私、好きな人出来たの」 Ａは俯いたままそう言った。 古びた扇風機からそよぐ風はＡの香りを僅かに携えこちらまで届く。 庇をつたう雨垂れから放たれた斜陽はＡの繊細な髪をぬけ僕の眼を捉えた。 眼の奥に感じる耐えがたい痛みに涙を堪える事は出来なかったのは、まだ梅雨を抜けきらない7月の事だ。 「どうしたの・・？」 「おい、てめーのせいで目がやられただろーがよ」 「どういうこと？」 「ポテチに味塩コショウかけるのヤメロ、扇風機でコッチに飛んできて目に入るんだよ」 「あ！ごめんごめん、ははは」 「てゆーかお前、ダイエットするって言ってるわりにガッツリポテチ食ってるだろーが」 「だから、ダイエットは明日からって言ってるさぁ、早くダイエット飯教えてよ」 今回は様々な悪行を共にした悪友女子のＡが好きな人が出来たからダイエットする、やり方教えろ。 という流れであった。 めんどくせぇ、そう思いはしたものの声にすれば2、3発殴られるのがオチなので話を聞いてやったわけである。 そして僕は10分という時間を使いくどくどダイエット食を伝えた。 その間にＡは味塩コショウプラスのビッグサイズポテチを一人で平らげていたのは言うまでもない。 初めポテチは差し入れと言っていたがこれもご愛嬌である。 「かっッ！お前のダイエット飯は聞いてるだけでゲンナリだ」 そう言いながら勢い良く立ち上がったＡは僕の脚を蹴飛ばした。 そして次に飛んできたのはメーゴーサー（ゲンコツ）であった。 「やー、調子に乗ってるな」 ソファーから立ち上がり掴みかかろうとするもＡはすかさず前蹴りにて僕を軽々とソファーに蹴り戻した。 「お前がつまらん話してるからだろ」 「分かった、俺が悪かった、じゃお前の推し料理教えてくれ」 その言葉の後、機嫌を直したＡは自身の自慢のコッテリレシピを僕に延々と話した。 もはやダイエットの事など忘却の彼方でありその後はお勧めこってりコテコテレシピの数々を僕に披露したのだった。 今回はそのＡのレシピの中ではあっさり目な一品を忠実に再現したものである。 その後Ａはめでたく意中の人と交際するに至った。 無論彼女は一切ダイエットなどしなかった。 人の魅力はありのままの自分を解放した時に溢れ出す。 と、どっかの哲学者が言っていた。 くそ暑い夏になると思い出されるAのレシピである。