【うつ病】うつ病が治らない人の共通点5つ【精神科医が12.5分で説明】休めない｜考えすぎちゃう人｜精神科 скачать в хорошем качестве

【うつ病】うつ病が治らない人の共通点5つ【精神科医が12.5分で説明】休めない｜考えすぎちゃう人｜精神科

0:00 （１）はじめに 0:22 （２）うつ病が治りにくい場合の背景 3:17 （３） うつ病が治らない人の共通点5つ 3:26 ①ストレスをためる 4:51 ②休むのが苦手 6:25 ③気を使いすぎる 8:01 ④考えすぎる 9:35 ⑤自己肯定感が低い 11:28 （４）まとめ うつ病は人により治療の効果に差が大きく、中にはなかなか治らない場合もあります。また、「考えすぎ」「休めない」等のストレスや疲労をためるくせから治らないこともあり、その場合は大変ですが取り組みで改善の余地があります。 「うつ病が治らない人の共通点5つ」について、精神科医が12.5分でまとめています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com 府中カウンセリングルーム（提携カウンセリングルーム）https://fuchu-counseling.com チャンネル登録お願いします　   / こころ診療所チャンネル   ↓詳しい内容はこちらです。 （１）はじめに うつ病の経過には個人差が大きく、時に治りにくい場合もあります。特にストレスや疲れが原因となっている場合は、適切な対策を講じることで改善の余地があります。 （２）うつ病が治りにくい場合の背景 うつ病とは うつ病は落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調です。脳内物質であるセロトニンの不足が主な原因とされています。症状が重くなると日常生活への影響が強まるため、早期の治療が望ましいとされています。 うつ病の主な症状 うつ病の症状は大きく3つに分けられます。 **こころの症状**：落ち込み、不安、意欲の低下に加え、集中力の低下なども見られます。 **からだの症状**：不眠や疲れやすさのほか、様々な自律神経症状が現れることもあります。 **行動の変化**：人を避けたり、声が小さくなるなど、外から見て分かりやすい変化が現れます。 うつ病の主な治療法 うつ病の治療は主に次の3つで行われます。 **休養**：ストレスから離れて頭をしっかり休ませることが基本です。働いている方であれば、休職をして十分な休養を取ることが必要です。 **薬物療法**：主に抗うつ薬（SSRI）を継続的に服用します。必要に応じて睡眠薬などの補助薬を併用することもあります。 **精神療法**：ストレスへの対処法の見直しを行います。場合によっては、考え方の癖などの見直しも含まれます。 治療抵抗性うつ病について 「治療抵抗性うつ病」とは、複数の抗うつ薬を試すなど適切な治療を行っても十分な改善が得られない状態を指します。基準によって差はありますが、うつ病患者の1割以上がこの状態に該当するとされています。 ただし、この中には服薬が不規則であるなど、実際には治療が不十分であることが影響した場合も含まれます。 以下が治療抵抗性の主な原因です： **薬の相性が悪い**：どの抗うつ薬も効かない、または副作用で継続できない場合があります。 **未治療期間が長い**：症状の一部が慢性化したり、薬の効果が十分に得られなくなる場合があります。 **ストレスや疲労の問題**：慢性的なストレスや疲労が続くと、うつ病の慢性化リスクとなります。 特にストレスや疲労の問題は、生活習慣や考え方の癖が影響していることが多く、他の要素と比べると対策の余地がある部分です。 （３）うつ病が治らない人の共通点5つ うつ病が治りにくい人には、ストレスや疲労を慢性的にためてしまう共通の癖があります。ここからは、その具体的な5つの共通点と対策について解説していきます。 ①ストレスをためる うつ病が慢性化する背景には、ストレスの慢性的な蓄積があることが多いです。ストレスの発散よりも蓄積することが多くなると、慢性的にストレスがたまってしまいます。 *ストレスがたまりやすい背景* **発散が苦手**：特に環境が変わって以前使えた発散法が使えなくなった場合には注意が必要です。 **日頃我慢する習慣**：対人関係などで「自分がストレスを背負って丸く収める」ことが習慣になっていることがあります。 **自分でストレスをかける**：完全主義や反芻思考などで、自分自身に圧力をかけてしまう状態です。 *対策* **ストレスをなるべくためない、効率的に発散する**：今の状況の制約にも対応した、シンプルな発散法を複数準備しておきましょう。 **アサーションと環境調整**：必要な自己主張の技術と、自己主張の必要性が少ない環境選びを考えていきましょう。 **自分へのいたわり**：自分で自分を癒してストレスを減らす方法は最優先で身につけるべきです。 ②休むのが苦手 うつ病慢性化の背景には慢性的な疲労の蓄積があり、その原因のひとつに休むことの苦手さがあります。単に休み方がわからないという技術的な問題のほか、「休んだらいけない」という考え方の癖が影響していることも多いです。 *休むのが苦手な背景* **休養の方法論がない**：時間が空いても無意識に考えすぎるなど、十分な休養にならないことがあります。 **休養への罪悪感と不安**：休むことで周りにどう思われるかが気になって休養に専念できないことがあります。 **休養を嫌う考えの癖**：「休むことは悪いこと」という考え方の癖があると、自分で自分に休養を許さなくなってしまいます。 *対策* **休養の意義の理解**：うつ病改善のみならず、仕事でベストを尽くすためにも休養が大切であることを理解しましょう。 **考えの癖の調整**：「休むのが悪い」のではなく、「そう考える癖」こそがうつ病の慢性化の原因になっていると考えましょう。 **休養の技術の獲得**：リラックス法や身体面を整えるなど、様々な休養の技術を習得していきましょう。 ③気を使いすぎる 特に日本では、気を使いすぎることがうつ病の慢性化に影響することが少なくありません。一種の作法として意識的に気を使う場面はありますが、その「副作用」としてのストレスや疲労があることも認識する必要があります。特に無意識に気を使いすぎる・我慢しすぎる癖がある場合には注意が必要です。 *気を使いすぎる背景* **過剰適応の癖**：社会適応の方法としての過剰適応が無意識の癖になると、気づかないうちに疲弊してしまいます。 **自己主張ができない**：理不尽な場面でも主張ができないと大きなストレスとなり疲弊します。 **拒絶への過敏さ**：拒絶されることを恐れるあまり、必要以上に気を使いすぎて疲弊することがあります。 *対策* **アサーション**：適度な自己主張の技術を身につけ、必要な場面で適切に主張していきましょう。 **環境調整**：我慢しすぎなくても適応できる、自然体でいられる環境や人間関係をなるべく選んでいくことが大切です。 **孤独を織り込む**：拒絶と孤立の可能性をあらかじめ想定し、一種の覚悟を持って自己信頼を土台に過度な気遣いを減らしていきましょう。 ④考えすぎる 考えすぎる癖がうつ病の慢性化に関与していることが少なくありません。うつ病の症状としての反芻思考の他、自ら考えすぎを選んでいる場合もあります。自分や周囲が「考えることが正しい努力である」と信じている場合、有害な考え事であっても手放しにくいことがあります。 *考えすぎる背景* **反芻思考**：うつ病の症状のひとつとして、嫌なことを繰り返し考え続けてしまいます。 **過剰適応の影響**：「できなくても、ちゃんと考えることを周りに見せる」ことで適応してきた癖が影響する場合があります。 **自分から考えすぎる**：自分の信念や周りからの刷り込みなどで「考えることが正しい努力」と定義してしまっている場合があります。 *対策* **別のことをする習慣**：反芻思考にはまりそうになったら、別のことに集中して考え事から抜け出す習慣をつけましょう。 **考えることの効果の見直し**：自分を痛めつける効果しかない「考えすぎ」であれば、行動分析的にも放棄する選択が正しいと言えます。 **考える以外の努力の模索**：考えること以外のより効果的な努力のアプローチを練習し、考えることから別の努力に置き換えていきましょう。 ⑤自己肯定感が低い 自己肯定感の低さを背景に、うつ病が慢性化する場合も少なくありません。うつ病の症状としての自己否定が背景の場合と、以前から続いている場合があります。自己肯定感が低いとストレス時に自分を支えられず、うつ病の悪化や慢性化につながります。 *自己肯定感が低い原因* **うつ病の症状**：症状としての自己否定から自己肯定感が下がる場合があります。 **成育歴や過去の体験**：否定される体験や失敗体験の積み重ねが自己否定につながる場合があります。 **性格傾向**：変化の余地はもちろんありますが、もともとの性格傾向として自己肯定感が低い場合もあります。 *自己肯定感が低いことの影響* **ストレスに脆い**：ストレスに対して自分で自分を守ることが難しくなります。 **慢性的な不調リスク**：自己否定的に考え続けてしまい、自分で自分にストレスをかけ続けてしまいます。 **援助が入りにくい**：場合によっては援助者にも否定的になり、サポートを受けることが困難になります。 *対策* **うつ病治療**：うつ病に伴う自己否定であれば、うつ病の治療によって改善を見込めます。 **いい点を認める**：失敗等の「実はうまくいった面」などを見て、自分で自分を認めるよう心がけましょう。 **今を全力で生きる**：過去を手放して今に集中し、日々の行動を積み重ねることで過去の経験を塗り替えていきましょう。 （４）まとめ うつ病は時に治療しても改善せず慢性化することがありますが、そこにはしばしばストレスや疲労が関与しています。うつ病が治らない人の共通点として、次の5つが挙げられます。 1. *ストレスをためる* 2. *休むのが苦手* 3. *気を使いすぎる* 4. *考えすぎる* 5. *自己肯定感が低い* これらのストレスや疲労に関わる癖は、うつ病の慢性化に大きく関わっています。確かに、すぐに改善することは難しいかもしれませんが、繰り返し対策に取り組むことで、徐々に改善していくことが期待できます。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #うつ病 　#うつ病が治らない人の共通点 #休めない #考えすぎちゃう人 　#精神科医　 【監修者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。