65歳から窃盗繰り返し5回逮捕… なぜ再び罪を犯すのか 出所者の自立支援 再犯を防ぐ　スーパーJにいがた9月15日OA скачать в хорошем качестве

65歳から窃盗繰り返し5回逮捕… なぜ再び罪を犯すのか 出所者の自立支援 再犯を防ぐ　スーパーJにいがた9月15日OA

2021年、刑事事件で検挙された人は全国で約17万5000人。このうち「再犯」で検挙された人の割合は48.6%にのぼります。つまり、おととし検挙された人のおよそ2人に1人は 犯罪を繰り返してしまっている再犯者ということになります。 なぜ、再び犯罪に手を染めてしまうのか。刑務所を出て社会復帰を目指す人の声や、再犯者を支援する取り組みを取材しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ▶続編動画 「元犯罪者らの社会復帰を支援　更生目指す男性が突然の失踪　再犯防止の現実」スーパーＪにいがた2024年3月14日OA    • 元犯罪者らの社会復帰を支援 更生目指す男性が突然の失踪 再犯防止の現実【新潟】スーパ...   ─────────────────────── ■鎌田さん（仮名・81） 「農薬を2000円くらいの。万引きですこて、それで捕まって。」 「どうしてしたのかなと。金はあるのにと思って」 ８１歳の鎌田さん。 ６５歳の時に初めて罪を犯し、計５回、窃盗の罪で逮捕されました。 前回は、刑務所を出て１年経たないうちの「再犯」でした。 ■鎌田さん（仮名・81） 「反省してます。もう2度とあんなことはできないと自分では思ってますし。もう2度としないつもりでいます。」 現在は社会復帰を目指し、新潟市内の「自立準備ホーム」で生活しています。 自立準備ホームは、法務省の保護観察所から委託を受けた NPO法人などが運営する施設で、刑務所を出たあと、帰る家のない人が一時的に住むことができます。 鎌田さんが入所する自立準備ホームを運営する村上慶乃介さん（46）。 葬儀業を営む傍ら、今年３月に施設を立ち上げ出所者を支援しています。 ■村上慶乃介さん 「高齢者の貧困を葬儀業の中で見たのがきっかけ、経済的に困窮している人が非常に増えていることを感じていて、それを突き詰めていって自立準備ホームに行き着いたかなっていうところですね。」 「社会の中で孤立している人たちに対して、何か支援ができないかというところで」 ■村上慶乃介さん 「基本的にテレビとベッドがあるので、そんなに悪い環境ではないと思います。部屋も広いですし、みんな一部屋ずつ当てはめて、広さはだいぶありますよね。」 宿泊費や食費は無料で、国が負担しています。 村上さんが大切にしているのは、快適な環境を提供することです。 ■村上慶乃介さん 「うちの自立準備ホームにいることが、本人にとって幸せであること。 そうすれば本人たちもある程度心は満たされて、再犯しなくなるんじゃないかというところで」 施設の職員として行うのが、出所者の生活指導です。 ほぼ毎日顔を出し、現在入所している２人とコミュニケーションを取ります。 この施設のルールは、たばこは決められた場所で吸うこと、酒は飲まないことなど、必要最低限に限られます。 ４９歳の山本さん（仮名）も窃盗の罪で逮捕されました。 ■山本さん（仮名・49） 「コロナの時に、もう仕事をなくし、住まいもなくし、全てを失って結局窃盗で捕まって」 「頼る人もいなければ、相談する人もいないし、お腹が減ったから物をとろう、歩きすぎて靴が壊れて歩けないから靴をなんとかしよう、とかそういう衝動で。」 初めて罪を犯した「初犯」の山本さん。 裁判の判決は懲役１年７カ月、執行猶予３年でした。 現在は仕事が見つかり、施設で生活しながら自立を目指しています。 ■山本さん（仮名・49） 「今夜勤の仕事してるんで、なんだかんだして朝4時か5時頃寝るような感じになってるんで」」 ■山本さん（仮名・49） 「今もう仕事して収入を得てるんで（中抜き）ある程度蓄えを作って、アパートを借り、そこで生活スタイルっていうものを築き上げられるようにする準備をさせてもらっている。」 ８１歳の鎌田さんは4カ月の準備期間を経て来月、自宅に戻ることになりました。 ■鎌田さん（仮名・81） 「帰りたい。家も土地もあるから、野菜はひと通り作る。ここにいても何もできない。そういうこと考えると、1日も早く帰りたいです。」 自立に向け、歩みを進められる人ばかりではありません。 この部屋に住んでいたのは、６７歳の男。 先月末、社会復帰を目前に逮捕されました。 ■村上慶乃介さん 「無賃乗車ですね。 言ってみれば、自分から捕まりに行ったというか。 タクシーつかまえて、警察署まで乗って、着いたところで、自分は無賃乗者だから逮捕してくれと、そのままもう出頭みたいな感じですよね。もうハナから捕まる気でやったという。」 逮捕の前日、泥酔した状態で警察に保護されていました。 ■村上慶乃介さん 「高齢になってくると、働ける場所もなかったり。そこでやっぱり前科がある人たちというと、雇ってくれるところも少なくなってくるので、そうなるとやっぱりみんなどうしていいかわかんなくなって、結局、自暴自棄になってしまうっていうところがあるから」 村上さんは男と面会するため、警察署に向かいました。 ■村上慶乃介さん （会いに行く理由は？） 「数カ月一緒にいたので、やっぱりこのまま何も言葉を交わさず終わってしまうのはちょっと悲しいかなっていうところで」 ■村上慶乃介さん 「面会拒否でした。会ってもらえなかったですね」 「ほんとは僕の責任でもあるんだけど、難しいです。こればっかりは。」 先週、施設に届いた封筒。 逮捕前に男が申請していたマイナンバーカードでした。 自立準備ホームを始めてからおよそ半年ー 出所者と向き合う日々が続きます。 ■村上慶乃介さん 「1人でもそういう本人にとって大切な人がいれば、（再犯は）ぐっと減ると思うんですね。だから僕は、今、自分のホームにいる人たちには自分は1人だと思わないでほしいなっていうのは。施設を出た後だって僕で悩みの相談乗れることがあれば、いつでも聞くつもりだし、何かあった時のストッパーになりたいですよね。」 ──────────────────────────────────────── 出所者などの自立を支援する施設は更生保護施設・自立準備ホームの２種類があります。 新潟保護観察所によりますと県内では、１ヵ所の更生保護施設と２１法人・４２の自立準備ホームがあるということです。 上記の自立を支援する施設と、委託元の保護観察所、退所後の生活をサポートする機関（定着支援センター・就労支援事業所など※個人の希望に基づき利用）の３機関が連携し、出所者などの社会復帰を支援しています。 2023年9月15日放送時点の情報です。 #再犯 #更生 #出所 #刑務所 #逮捕 #窃盗 #UX新潟テレビ21 #新潟