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「子ども全力応援予算」世田谷区・保坂区長に聞く　北区も子育て予算充実

＜世田谷区「子ども全力応援予算」　単独インタビューも＞ 　東京都内の各自治体では2023年度予算案の発表が続いています。このうち、都内で最も人口が多い世田谷区が打ち出したのが、その名も「子ども全力応援予算」です。予算発表会見に続いて、TOKYO MX「news TOKYO FLAG」は世田谷区の保坂展人区長に直接、話を聞きました。動画でご覧ください。 　2月9日に発表された世田谷区の新年度予算は一般会計で過去最大の3619億8700万円（2022年度からおよそ284億円増加）となりました。 　都内最多のおよそ92万人が暮らす世田谷区では、うち13万人を18歳未満の子どもが占めます。そんな世田谷区が今回打ち出したのが、名付けて「子ども全力応援予算」です。新たな子育て支援として10万円分の出産・子育て応援ギフトの贈呈、出産費用として5万円の助成に加え、給食費の無償化などが盛り込まれました。 　今回、新型コロナ対策が中心だった予算から“子育て”を前面に打ち出したことについて保坂区長は「世田谷区は2015年に『子ども子育て応援都市』を打ち出して相当力を入れてきた。しかしその世田谷区でさえ子どもの数が減少している。本気で子どもたち、子育てを支えますよという思いを込めた」と話しました。 　予算案の発表会見の中で区長が自らボードを使ってアピールしたのが、出産から保育園・幼稚園に入るまでの“切れ目のない支援”です。保健師などによる面談は妊娠初期だけでなく、妊娠8カ月や出産後にもきめ細かく実施するほか、産後4カ月未満の母子がショートステイできる施設を増設するなど、孤立を防ぐ狙いです。保坂区長は「経済的なものだけではなく不安、孤立した子育て環境を感じてしまう状況があるのではないか」として「産後ケアセンターを実際に利用した人は『よかった』と言っている。赤ちゃんと一緒に約1週間滞在するもので、特に評判が良いのは助産師さんに『赤ちゃんはどうしたら泣きやむの？』といったさまざまなことを教えてもえらえること。6000人以上の赤ちゃんが生まれてくる世田谷で、よりニーズに応えられるように拡充していきたい」と話しました。 　さらに、物価高対策として公立小中学校の学校給食費の無償化におよそ27億円を計上し、これは臨時で1年間実施します。これについて「1年だけでなく、ずっと継続してほしいと思う親も多いのではないか」と尋ねると「給食費の問題は自治体による格差が今後、問題になってくると思う。無償のところがある一方で、給食費を値上げする自治体も出てくるだろう。教育による子どもたちの食の支援はとても大事。また、給食の質も良くしないといけない。（そういった意味で）国がより一層責任を持つ形を求めたい」と述べました。 　また、保坂区長は物価の高騰に関して住居費にも言及し、世田谷区内の家賃が上昇傾向にあるとして「子ども1人までは何とかなったけれども2人目ができ、もう少し広いところに住もうかと思って探してみると、子育て世帯にいい物件があっても（家賃が）高いという現状がある。子育て世帯で世田谷区に住むのがちょっと厳しくなってきたという人に、さらに届けていく政策の展開が必要だろうと考えている」と述べ、住居などへの経済支援を検討していく考えを明らかにしました。 ＜北区「子育てするなら北区が一番」さらなる実感を＞ 　北区も2月9日、2023年度予算案を発表しました。このうち、子育て支援策についてまとめました。 　北区は「子育てするなら北区が一番」を掲げ、子育て支援を続けています。さらに、新年度からは区立小中学校の給食費を所得制限や子どもの人数に関係なく完全無償化します。北区の花川與惣太区長は会見の中で、新年度以降も予算を確保し政策を継続させる方針を示しています。 　さらに、少子化で定員割れを起こして国からの給付金が減った私立保育園に対しての支援や、区内の公園を整備して子育て世帯が快適に利用できるようにするなど、子育てがしやすい環境づくりに予算を付けています。