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日本の竹「竹文化を支える人たち」（Full）

日本の豊かな「ものづくり文化」は竹に支えられてきました。日本神話にも登場し、かぐや姫も竹から生まれ、めでたい植物として節目で飾られ、縄文時代の遺跡からも竹串や竹籠が出土しています。日本人に竹が愛されているのは、そのユニークな個性によるものです。 竹は、地球で最も成長の早い植物のひとつです。縦には割りやすく、しかし、横には割れにくく、どの植物よりも頑丈です。軽くて丈夫、扱いやすくて長持ち、手に入りやすく、しかも抗菌性、消臭性もある。曲げられるのに、折れにくい。おまけに捨てても栄養豊富な肥料になります。その竹の特性を職人が最大限に活かし、竹製品が作られてきました。今、プラスチックや金属で作られているものの多くは、少し前までは竹で作られていました。そして受け継がれてきた竹文化は、大きな発展をしながら、今も職人たちの手によって大事に守られています。 今、「竹」が国際的な注目を集めています。環境保護や持続可能な社会の実現に重要な役割を果たす可能性があるからです。他の植物よりも、たくさんの炭素を取り込む植物であり空気洗浄してくれます。たけのこは栄養豊富。捨てても肥料になる。竹や竹の葉の成分は医薬品の原料に使われ、竹炭は燃料にもなり、水質改善にも活用できます。生活用品、楽器、照明、料理道具等、あれもこれも竹から作れます。また竹林は神秘的で日本の景色によく合います。見れば美しく、食べればおいしくし、加工すれば使いやすい。神様の宿る神聖な植物とされていたのも納得できます。 しかし竹はスーパー植物であるからこそ手入れを要します。竹林は放っておけばあっという間に繁殖して密集し土地は痩せてしまいます。良い竹を育てるには愛情をかけて竹林の手入れをしなくてはいけません。この映像では、アーティストの鈴木良朗さんに教えてもらいます。 また竹を細工に使用するにはいくつかの重要なステップがあります。そのひとつが竹の油抜きです。寒い日に、熱湯で竹を煮て、天日干しにします。竹の油抜きについて駿河竹千筋細工職人の田中寿史さんに教えてもらいます。 最後に国指定伝統的工芸品、駿河竹千筋細工について伝統工芸士の杉山茂靖さんに教えてもらいます。駿河竹千筋細工は、静岡県駿河地方に古くから伝わる竹細工です。繊細なのに頑丈であり、古くは将軍様への献上品でした。その文化的価値から国指定伝統的工芸品のひとつです。竹に関わる職人の熱い想いを感じられます。 この教育映像を視て「竹林を歩きたい！駿河竹千筋細工を制作してみたい！竹文化に関わる職人に会いたい！」などのご要望がありましたらコメント欄または下記メールアドレスまでご一報いただけたら嬉しく思います。 お問い合わせ　[email protected] ◎　チャンネルの概要について 子供たちからの素直な問いを探究するために開設した教育映像チャンネルです。 日常的によく目にする日本のものや表面的に体験している日本の文化は、知れば知るほど奥深くおもしろいのに、なかなか知る機会がありません。このチャンネルでは日本文化の継承者である職人や生産者に密着し、その想い、魅力、お仕事について、教えていただきます。映像の情報は信頼性の高いデータを基に構成されており、専門家による監修も受け、関係者による確認を得てから配信しております。国内外の小中学生の学習にも安心して活用していただけるコンテンツとなっておりますので、日本語教育、英語教育、文化教育、キャリア教育等にも使用していただけたらうれしく思います。 ◎　ニッポンカルチャースタジオHP https://nipponculture.net 〇　楽曲利用　フリーBGM DOVA SYNDROME（https://dova-s.jp/） 〇　イラスト利用　イラストAC（https://www.ac-illust.com/） 〇　写真利用　写真AC（https://www.photo-ac.com/） 〇　動画利用　動画AC（https://video-ac.com/） 〇　引用資料画像　Ukiyo-e Search（https://ukiyo-e.org/） 〇　引用資料画像　ColBase（https://colbase.nich.go.jp/?locale=ja） 〇　引用資料画像　国立国会図書館デジタルコレクション（https://dl.ndl.go.jp/） 〇　引用資料画像　国立国会図書館サーチ（https://ndlsearch.ndl.go.jp/） 〇　引用資料画像　国立公文書館デジタルアーカイブ（https://www.digital.archives.go.jp/） 〇　引用資料画像　ジャパンサーチ（https://jpsearch.go.jp/） 〇　引用資料画像　国書データベース（https://kokusho.nijl.ac.jp/?ln=ja） 〇　参考資料　静岡竹工芸協同組合ホームページ（https://www.takesensuji.jp/） 〇　参考資料　匠宿ホームページ（https://takumishuku.jp/） 〇　参考文献　スザンヌ・ルーカス 著｜山田美明 訳（2021）「花と木の図書館　竹の文化誌」原書房 〇　参考文献　内村悦三・近藤幸男 著（2019）「地域資源を活かす生活工芸双書　竹」農山漁村文化協会 〇　参考文献　（2013）「日本の原点シリーズ６　竹」新建新聞社 〇　参考文献　杉浦銀治 監修｜炭活用研究会 編著（2014）「図解よくわかる炭の力」日刊工業新聞社 〇　参考文献　柳宗理・渋谷貞 編集（2005）「木竹工芸の事典」朝倉書店 〇　参考文献　日高榮治 著（2020）「美味しく食べて竹林整備　純国産メンマ作りのすすめ」ブイツーソリューション 〇　参考文献　農山漁村文化協会 編（2022）「農家が教える竹やぶ減らし　かしこく切って、じゃんじゃん活用」農山漁村文化協会 〇　参考文献　佐竹元吉 著（2025）「寄り道の科学　薬草の本」日刊工業新聞社 〇　参考文献　（2001）「特集　ものづくり静岡県　静岡の文化　季刊」静岡県文化財団 〇　参考文献　静岡市 著（2025）「放任竹林ってなあに？」静岡市環境局