自己顕示欲を満たすアスパラガス скачать в хорошем качестве

自己顕示欲を満たすアスパラガス

今回の動画もきっと再生されない。。。 だって静物画って人気ないから 静物画には「物語」がないと言う理由であんまり人気が無いように思えます 魚とか果物とか割とリアルにでもなんかシュールに描かれていて好きなんですが ま、きっとこの動画も再生されないんだろうなって思います 概要欄って殆ど見られていないと思うので愚痴書いちゃってますね( ´∀｀ )へへ 今回の動画はアスパラガスの静物画について 静物画を描いた画家って何か一つの物を描き続けることが多くて今回はひたすらアスパラガスを描いた アドリアーンコールテについてです ↓以下スクリプトです↓ アスパラガス アスパラガス アスパラガス アスパラガス この動画は沢山のアスパラガスの物語… だってあのエドゥアールマネも アスパラガスの絵を描いたから 彼の有名なアスパラガスの絵はこれ タイトルはー 「一束のアスパラガス」 っと見たままのタイトルです この作品は1880年にマネのパトロン シャルル・エフルッシの依頼によって描かれました アスパラガス… 当時は冷蔵保存や温室栽培が今ほど発達しておらず 春の短い期間しか出回らない貴重な野菜で お金持ちしか食べられない代物でした しかもマネが描いたのはただのアスパラガスではなく ホワイトアスパラガス ホワイトアスパラガスは 日光を遮って育てる特殊な栽培法が必要で 手間もコストもかかるため グリーンのアスパラガスより贅沢な食材として知られ マドモアゼルの指先 食べる象牙 白い黄金 などと称されヨーロッパの高貴な人々の間では 人気の品でした マネにアスパラガスの絵を依頼した シャルル・エフルッシは超金持ちで美食家で有名だったので マネはグリーンよりも高級な ホワイトアスパラガスを題材に選んだのでしょう マネの絵の中のホワイトアスパラガスは 緑の葉を下敷きにして気高く横たわっています 淡い紫、ピンク、黄緑への絶妙なグラデーション 荒いストロークで表現された光は アスパラガスの水々しさと質感を巧みに表現しています マネがホワイトアスパラガスを選んだのは 自分の技術力を見せつけるためでもありました 依頼主のシャルル・エフルッシはマネの絵に とても感激し マネが提示した800フランより200フラン多い 1000フランで買いました 絵が気に入られてとても喜んだマネは エフルッシに新たに“アスパラガス”という 小さな作品を送りました そこに描かれていたのは 机に取り残された1本のアスパラガス 「あのアスパラガスの束から、1本抜け落ちていました」 という手紙も絵に添えられていました マネ…洒落ています しかしアスパラガスに関して言えば マネより凄いアスパラガスマスターがいるんです それがアドリアーン・コールテ 彼は17世紀にオランダで活躍した画家 彼についてあまり詳しい記録はありませんが アスパラガスの絵をひたすら描いた事でよく知られています 彼はアスパラガスの絵を生涯で 1、2、3、4… 10枚以上描きました 緑のアスパラガスから白いアスパラガスも アスパラガス単独の絵や ベリーとアスパラガスの絵… 彼は色んなタイプのアスパラガスの絵を描きました マネとは違った雰囲気のアスパラガスですが 透き通る茎 グラデーション 複雑な先端の形 間違いなく彼は アスパラガスマスターといってもいいでしょう アスパラガスのような動かない物を描いた絵画 17世紀こう言った動かない物を描いた絵画 静物画がオランダで人気でした アスパラガスだけでなく 果物 魚 ワイン 狩猟の獲物 花など沢山の静物の絵が描かれました 17世紀は「オランダ黄金時代」 オランダはスペインから独立し繁栄期に入っていました 優れた造船技術・海運能力を持ち 国際貿易に乗り出しどんどん豊かになり 他のヨーロッパ各国と同じように オランダにもブルジョワジー、資産家が生まれます スペインの支配下にいた頃は オランダで、絵画と言えば 宮廷や教会からの依頼で 宗教画がほとんどでした しかしスペインから独立した後は ブルジョワジーも画家のパトロンになり 家庭や個人のための絵画が求められるようになり 静物画が人気になりました ブルジョワジー達の間で特に人気だった静物画のジャンルは 食べ物 セレブなら花とかもう少し気品のあるものを… とも思いますが 食欲は人間の三大欲求の１つなので仕方ありません 生々しい肉がぶら下がっている肉屋の屋台の絵 豚の顔や牛の頭 豚足までありちょっとグロい雰囲気です ロブスター、果物、パイなどの色々な食材と 楽器と動物の絵 豪華なものの寄せ集めって感じです 玉ねぎ、不思議な形の胡瓜 ソーセージ、カモが壁に吊るされていて その下にも沢山の食材が並べられている絵 他にも沢山の食べ物の静物画が描かれました ブルジョワジー達はこれらの食べ物の静物画を リビングや応接間などに飾り 来客にさりげなく自慢していました 食べ物は長期保存するのが難しいですが 絵なら半永久的に残すことができるので 食べ物の静物画は 「自分はこんな高級な物を食べられる」と アピールする道具でもありました 17世紀のオランダのお金持ち達は 現在のセレブ達がインスタグラムに 高級な物の写真を載せるのを楽しむように 静物画をわざと来客の目につく場所に飾り 自己顕示欲を満たしていたんだと思います そして画家も静物画でわざと難しい題材を選び 自分の技術力をアピールしました 静物画は当時のセレブ達の 自己顕示欲を満たすと同時に 画家の自己顕示欲も満たしていたんです アドリアーン・コールテが ひたすらアスパラガスを描いたのも お金持ちに売るためでもあり おそらく自分の絵を描くスキルを 誇示するためでもあったんでしょう なぜなら彼はわざわざ束から 一本のアスパラガスをはぐれさせ 自分の名前を指して 自分がアスパラガスマスターである事を アピールすることまでしているんです アスパラガスはアドリアーンコールテの他にも マネ、フランソワ・ボンヴァンなど 様々な画家によって描かれ パトロン、画家両方の自己顕示欲を満たす 重要な役割をしました という事で今回は自己顕示欲を満たした アスパラガスの静物画についてでした #美術 #静物画